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収益を安定化するには?

2013.12.23 | ,
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From:小川忠洋

From:小川忠洋

「今の知識でパン屋をやるとしたらどうやりますか?」

昨日はビジネススクールの勉強会。パン屋をやってる横内さんが来てて、こんなムチャな質問をされた(笑)

パン屋さんがこのマーケティング講座を受けてるってのにビックリして「え?パン屋ですか?」とか聞き返してしまった。

普通のパン屋ってダイレクト・マーケティングの事なんて考えてないでしょ。まぁチラシをまくくらいはやるのかなってイメージ。そんな中、ダイレクトマーケティングを導入しようって根性が素晴らしいなと思った。

というのも、そういう異端な考えって、いわゆる「レネゲイド的」で、うまくいったらめちゃめちゃ成果が出るんよね。上手くいくまでが大変なわけだけど。

ちなみに、ダイレクトマーケティングのない業界にダイレクトマーケティングを持ち込んだ例としては、、、

デル・コンピュータ、アメックス、HSBCなどそうそうたる企業があるね。ま、インターネットなんか全部ダイレクトマーケティングなわけだけど。。。

とにかく、それが常識ではない業界に「それ」を持ち込むと、圧倒的な業績を達成できる可能性がある。(ちなみにウチは出版業界にダイレクトマーケティングを持ち込み中)この辺の詳細は、「ダン・ケネディの小さな会社のための集客成功事例大全」に詳しい。

さて冒頭のパン屋をやるなら・・・の質問だけど、まぁ正直、パン屋なんかやったことないので何をやったらいいのかわからない。

美味しいパンを作ることが一番じゃね?と冗談を言ってみたが、もちろん、求めてる回答はそんなんじゃないよね。とのことでマジメに考えてみた…

一番最初に考えること

僕の場合(これは僕の考え方やリスクの感じ方なのでこれが正しいという意味ではないので勘違いしないでね)一番、最初に考える問題はキャッシュ・フローの問題だ。

パン屋さんて店の目の前を歩いている通行人が、ある一定の確率でお店に入ってくる。そしてパンを買う。というのを基盤にして、ビジネスがなりたっている。

もちろんチラシなどで積極的に呼び込むこともできるだろう。 そしてキャッシュが生まれるポイントが「パンを買う」瞬間にしかない。

これって僕にとっては非常に怖い。非常に不安定なビジネスに思える。つまり毎月、毎月、どれだけ売上あげても次の月にはゼロからのスタートになる。これって怖いよなと。。。安心して経営できないだろうなと。。。そう思う。

なので一番最初に考えるのは「会員制」のプログラムを作って、毎月の収益の何割かはそこから自動的に上がるような仕組みが取れないかなぁ~という事。彼にその話をすると

「会員制はやってます」

「会費はいくらですか?」

「年間210円です」

との答え。いやいや、年間210円とかじゃ何の足しにもならない。なので、月額2000円、3000円、5000円くらいのプログラムを作りたいと。。。

もちろん、これってパン屋さんにとっては、とても非常識なことではある。一見、「そんなのムリだろ」と思ってしまいがち。

しかし「そんなのムリだろ」をやったところが成功するんじゃないだろうか。「そんなの普通だろ」を競合よりちょっとだけ上手くやったところで大した差は生まれないよ。

どうやってやるか?はパン屋を開業したことのない自分には分からない。しかし、道は絶対にあると思う。例えば、毎朝一番最初に焼いた焼きたてパンを届けるとか。

毎週、違った新しい創作パンを用意するとか。そして、それを会員にしか買えないようにして、わざと見せつけるようにディスプレイするとか。(人は買えないものを欲しがる心理がある)

会員制プログラムで収益を安定させる

実際にこのように、会員制の継続プログラムなんて非常識!って業界で、それを導入して成功している人はけっこういる。

ビジネススクールの第一期生でTopGunマスターマインドの熊谷さんなんかは、会員制が非常識っていう「整体院」の業界でそれを導入。圧倒的な成果を上げている。

それかもっと大きな例で言えば、コンタクトレンズのメニコンなんかもそう。 コンタクトレンズも昔は1個いくらで買っていたのが、今では月額3~4000円という月額料金で買える。メニコンのメルスプランは会員数100万人を突破したようで、2013年の売上が405億円なので、ほとんどがこの月額プランからきているのではないかと予想できる。

これだって今では常識っぽくなってるけど、最初に導入しようって言った時は、「えぇぇぇ!そんなのムリですよぉ」っていう反応が起きたことは簡単に想像できるよね。

こうすることで、今まではコンタクトが切れるたびに、毎回、「他の競合との選択」という状況に陥っていたのが、今では、選択の余地がない。ウチの商品を買うという以外にない。。。わけだ。。。

他にもいくつか考えるべきことはあるけど、一番最初にやるのはこれじゃないかな。ちなみにウチの場合は、売上の1/3ほどが継続収入として入ってくる。なので、業績の見通しも立てやすいし、なにより心の平安がある。

攻めの経営でいろんなものに投資することもできる。(人を雇うとかもそう)そして、長期的な観点でいろいろな施策を打てる。

これらは全て「継続収入」があって社長の心に「安心」があるからである。僕がパン屋を経営するとしたら、まずこの「安心感」が欲しい。そう思った。

できない理由はいくらでも上げられる。しかし普通はできない、普通はやらない事をやったからこそ成功するのではないか。

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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