From:小川忠洋
大阪のオフィスより、、、
ご覧のように、最近は、自分で広告やプロモーションを作るよりも、部下がやったものをレビューする機会が増えてきた。今日も、とある部下の作ったプロモーションのレビュー。その内容を公開しよう・・・
小 川『だから、何度も言ってるだろ、これじゃダメだって・・・・』
部下1『でもぉーーー』
小 川『いいかい、このヘッドライン、分かりにくいんだよ。何でか分かる?』
部下1『うーーん。わかんない。。。』
小 川『このヘッドラインでは、、、ってかこの広告全体に共通することだけど、、ベネフィットが多すぎるんだよ』
部下1『うーん。ベネフィットが多すぎるってどういう事?お客さんにとってのベネフィットがあるんだったら、それを伝えなきゃダメじゃないの?』
小 川『ま、そりゃそうなんだけど・・・』
部下1『パパ、じゃなかった社長そう言ってたよね?』
小 川『コラ!会社でパパって呼ぶんじゃない!恥ずかしいじゃないか!』
部下1『ごめんね。パパ・・・』
小 川『だから、、、まぁいいや。本題に戻るよ。もちろん、その商品が持つベネフィットは伝えなきゃいけない。これが広告の役割だ。だけど、、、』
部下1『だけど?』
小 川『だけど、たくさんありすぎるのも良くないんだよ。だって、あれもできます。これもできます。そっちもできます。なんていう奇跡みたいな商品ってないでしょ。』
部下1『例えば?』
小 川『例えば、これを食べれば体脂肪が1週間で落ちて、体重も減る。さらには健康になって風邪を引かなくなって、その上バストアップもできる。さらには気になるシワもいつのまにかなくなってる・・・そんなサプリメントある?』
部下1『馬鹿だな、パパ。そんなのあるわけないじゃん!』
小 川『馬鹿じゃねぇーだろ。そこはなるほど社長!だろ!ってまぁいいよ。そんな事はさておき、そんなサプリないよね。そうすると、そんなアピールを広告でしたらどうなる?お客さんの反応はどうなるよ?』
部下1『そんなの、あるわけないじゃん!』
小 川『そうだよ。それそれ!その反応が帰ってくるわけだ。そしたら、どうなるよ?きっと、”この商品はうさんくさい”カテゴリに入るよね。』
部下1『なるほど・・・』
小 川『さらには、だよ。本当にその商品が、体脂肪率を下げる効果があったとしても、、、それすらも信じてもらえなくなっちゃうんじゃないかな?』
部下1『お!そうかも』
小 川『だから、広告では、めちゃめちゃ重要なアピール、ベネフィット一本に絞ってそれを信じてもらう方が、いろいろごちゃまぜで何も信じてもらえないよりはマシなんだ。なんでもできます!ってのは何にもできません!の裏返しなんだよ。それよりも、ソレはできないけど、コレだけは完璧にできます!みたいなメッセージの方が本当にコレを求めている人の心には刺さるんだ』
部下1『なるほどね。パパも考えてるんだね。』
小 川『当たりメェーだ。例えばね。パパは京都の漬け物が好きだよね。それから、最近もらったバームクーヘンも美味しかった。』
部下1『あ、ママに隠れて食べてたやつ?』
小 川『そんな事は言わなくていいの!それからパパは一風堂のラーメンが好きだ。そのどれ一つでも、別々だったら、美味しいよね。美味しく食べられる。でも、3つ混ぜたらどうなると思う?』
部下1『一風堂のラーメンとバームクーヘンと漬け物?ラーメンと漬け物は合いそうだけど、、、ラーメンの上にバームクーヘン乗ってたら、、、泣いちゃうかも、、、』
小 川『でしょ?コテコテの豚骨ラーメンの上に、バームクーヘンが乗ってたら、残念すぎるよね!?美味しくないよね!それが、この広告でも起きてるわけよ。』
部下1『えぇー私の書いた広告、ラーメンの上にバームクーヘンだったの・・・』
小 川『ま、言葉は悪いけど、そんなとこだよ。だから、あちこちに手ぇー出しちゃいけないの!』
部下1『だってぇー・・・ねぇパパそろそろ公園行きたい・・・』
こうして、毎日、部下の育成に心血を注いでいる。きっと彼女も20年か30年後には、立派な広告が書けるようになっているだろう・・・今回のレビューの様子を見て、あなたは何か学べるものがあったかな?
ー小川忠洋
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