From:ダン・ケネディ
私は、「死ぬまでにやりたい事リスト」のひとつをやり終えました。
念願の推理小説、『Win, Place, or Die』(仮邦題『奪取か死か』)を書き終え、それが印刷、梱包、出荷されたのです。著名な推理小説作家レス・ロバーツの名の下に「共著ダン S・ケネディ」と記すことで、信望を得ることもできました。
皆さんに購入してもらえると嬉しいですね。ストーリーが良いので最後まで飽きずに読み進められ、楽しめると思いますよ。
もちろん、本は出版されただけでは十分ではありません。心底から達成感を味わうには、成功しなければいけませんからね。
小説家の人口は少なくありませんが、多くもありません。小説家より歯科医の方がたくさんいますからね。でも、その中から著名な小説家になれる確率は、推理作家のたまごもすべて含めたら非常に少ないものです。
私は売れっ子の推理作家と執筆を共にさせていただいた上に、自分で考えたキャラクターや構想アイディアも小説に盛り込んでもらい、まるでサーカスの軽業師にでもなった気分です。しかし、同じことが叶う作家はごくわずかですよ。
多くの小説家が、駆け出しの頃は広告業界に在籍していました。そして現在も、大勢のセールスライターが初小説の執筆に取り組んでいます。もちろん、それは彼らだけではなく、本が出版され人気作家になることを夢見る人は世の中にたくさんいます。
山のような広告を書き、20冊以上のビジネス書を出版してきた私が、あなたにお伝えしましょう。フィクションは、広告やノンフィクションを書くよりもはるかに難しいですよ。私は色々なスキルを執筆活動から学びましたが、フィクションでは時々使えるか、もしくはまったく使えないのです。しかし、他ジャンルなら有効でしょう。
しかし、フィクションは広告を書くよりもプレッシャーがないという良い面もあります。セールスレターは、実際に売らないといけませんからね。成功か失敗かを決める目標売上額もあります。
ダイレクトレスポンス広告のセールスライターには、大きな反響を生み出さなくてはというプレッシャーが常にあります。胸の上に1000ポンド(454kg)もの重石がのせられた気持ちですよ。
私やほかのビジネス経営者がノンフィクション分野で成功するには、ダイレクトレスポンス(直接的な反応)を得る必要があります。読者をビジネス書からウェブサイトの検索、または問い合わせの電話をかけるように仕向けなければならないのです。そして、そこから商品やサービスの購入、組織やコーチンググループ、会員サイトへの加入、もしくはイベントに参加してもらうわけです。
しかし、小説家は読者の好奇心をそそり、楽しませるだけでいいのです。
ビジネス経営者として、あなたの広告やビジネス書も好奇心をそそって楽しませなければなりませんよ。その上でダイレクトレスポンスを獲得し、読者をあなたのクライアントにしてしまうのです。
あなたやあなたが雇ったセールスライターが書いた広告を評価するときは、このことを心に留めておいてください。
良い広告の目的は読者を喜ばすことではなく、あなた自身やあなたの仲間、セールスライターやその仲間、そして公衆の声を文字にすることです。実際、プロの講演者にとっての目的は売るためのスピーチであり、またそれが達成された際の大喝采やスタンディングオベーションを得ることに尽きます。私が嬉しかった唯一のスタンディングオベーションは、聴衆が私の商品を購入するために立ち上がり、会場後方のテーブルに殺到したときですよ。
もちろん、これは実際の目的と個人的な優先順位の釣り合いを考えて上手く調節しなければいけません。
あなたの広告では、他人からの評価ではなく、市場で達成すべき重要な目標が邪魔されることもなく、あなたの満足が行くようなメッセージをしっかり伝えれば良いのです。
従って、自分の広告の出来を判断する時は合理的な基準と、達成可能な目標を持つべきですね。そして、セールスライティングの目的は消費者を楽しませて好奇心をそそり、ダイレクトレスポンスを獲得して顧客へと変えていくことですが、あらゆる努力が実を結ぶと期待し過ぎてもいけませんよ。世界一のセールスライターでさえ、好結果が毎回保証されているわけではないのです。
いずれにせよ、私の経歴に「小説家」という肩書が正式に加わりました。これで何かが変わるのでしょうか。特に期待も意図も持っていませんがね。しかし、私はこれからも、セールスライターの仕事に対する期待は持ち続けるでしょう。そして、あなたもそうであるべきです。
-ダン・ケネディ
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