From:北岡秀紀
先日、何気なく見ていたネットニュースで、ダウンタウンの松本人志さんがある番組の中で「紅葉ってなんか汚くないですか?」ということをおっしゃった、というのを読みました。
この手のニュースは文脈を無視して、一部の発言だけ切り取っているのは重々理解しています。
また、お笑い芸人の言葉でもあるということを加味しても、この発言を感慨深く読みました。
私自身は、とりたてて風流な方でもないので、わざわざ紅葉を見に行くなんてことはやりません。
でも、近くの公園に行ったり、偶然この季節に京都に行ったりして、たまたま紅葉があれば「キレイな」と思います。
その意味で、松本さんの観点はなかったな、と。
さて、この松本さんの話セールスコピーにおいて、とても重要な観点です。
それを理解していただくために、ひとつ考えていただきたいことがあります。
「家族」というキーワードからあなたは何を連想するでしょうか?
ちょっと考えてみてください。
以前、このワークをしたところ以下のような答えが出ました。
そうすると…
ある人は、落ち着くもの
ある人は、愛情の象徴
ある人は、お荷物
ある人は、尽くすべきもの
ある人は、エネルギー充填の場所
ある人は、仕事の邪魔
ある人は、修行の場
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たくさんの答えが出て来ました。
あなたも上記とは全く違う答えが思い浮かんだかもしれません。
いずれにせよ、たったひとつのキーワードでも、たくさんのイメージが絡まり合っているということがわかります。
つまり、全く同じキーワードを見ても、真逆のイメージを抱く可能性もある、ということです。
(家族を「落ち着く」とみる人も「お荷物」とみる人もいるわけですから。)
もちろん文脈によって、このキーワードのイメージはある程度固定されていきます。
しかし、それでも全ての人が全く同じイメージを持ってくれるわけではありません。
「日本人は紅葉がキレイと思っている」という私が勝手に持っていた大前提が松本さんの冒頭の発言によって崩されたわけです。
同じようにあなたが勝手に持っている大前提をお客さんに押し付けている可能性もあるということです。
セールスコピーとは、お客さんに商品・サービスの魅力を正しく伝えるべく我々は言葉を尽くすことです。
しかし、その言葉には見えない大前提があります。
その大前提に気づくのはとても難しいです。
見えないからこそ大前提なわけですから。
でも、そんな大前提に支配されているということを意識している人、意識していない人では、できあがるコピーは全く違います。
あなたが、そして、お客さんがもっている大前提って何なのでしょうか?
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