From:西埜巧祐
これは、ある一部の人に対して行ったセールスレターのレビュー会の写真です。東京で開催をしました。セミナーでは、ひたすらセールスレターのレビュー、レビュー、レビュー、、、途中でノドがやられそうになりましたが、無事に最後までできました。
今回はテスト的に開催しました。どれくらい満足してもらえるか、、、心配だったのですが、とても好評をいただけました。なんと、満足度は5段階中4.5です。満足していただけたので、僕も嬉しいです。参加していただいた方々、ありがとうございます。
レビュー会では、参加者のセールスレターを見て、重要なポイントを指摘し、改善点を話すようなかんじで、レビューをしました。その中に、「商品名」についてレビューした部分がありました。今日は商品名を魅力的にする方法について、お話ししたいと思います。
その方のビジネスは、写真を撮るビジネスです。注力しようと思っていたのが、レストランなどの飲食店経営者向けのメニューブックで使われる写真です。彼が最初に使っていた商品名は「料理写真の撮り方講座」です。
(注意:若干、本来のものと変えています)
メニューブックで使われる写真をきれいに撮るための方法を話し、実際にその場で撮影するワークも交えた講座です。セールスレターは、かなり良い感じにできていました。流れは良かったので、少し細かい部分を話した後に、この商品名について指摘しました。
商品名は、ほとんどの人が気をかけません。でも、商品名はマーケティングの中でも、大きなインパクトがあります。事実、教育ビジネスで累計100億円以上の売上をあげたマーケターは、商品の名前について、こう言っています。
「商品の名前を付けることは、究極のレバレッジです。これほど、金銭的価値があることはありません。私たちはお客さんのことをたくさんリサーチします。
・何に悩んでいるか?
・どうやって覚えてもらうか?
・行動ををどうやって起こしてもらうか?
そういうことをたくさん考えます。でも、商品を売る、マーケティングをするにあたり、私たちが一番使う言葉は「名前」です。名前が、一番感情的に強いつながりを生むものです。名前が、すべての他の言葉よりも先だって、一番多く使われます。
なので、商品に対して正しい名前をつけることは、高いレバレッジをもたらすことになるのです」
商品名に関する彼の意見は、的を射ていると思います。事実、商品の名前によって、売上が大きくあがった事例もあります。
モーニングショットというコーヒーを知っていますか?調べたところによると、販売当初の年間販売目標は、400万ケースを掲げていたようです。新商品の売れ行きは、誰も予想はできません。結果はどうなったかというと、なんとたったの2ヶ月で達成されたのです。昨年の2015年には、なんと4088万ケースも売れました。さて、あなたに質問です。
このモーニングショットは、他と何が違うのでしょうか?
細かい製法、成分、原料については割愛しますが、調べたところによると、味はスッキリ目で作られているようです。ですが、それは僕たちからするとわからないですよね笑。コーヒーがとても好きな人で、わかるくらいです。では、何が大きく違うのか?
それは、商品名です。「モーニングショット」という、朝専用のコーヒーであることを、商品名で見せたのです。それによって、「コーヒーを朝飲む」人が、その商品を買うようになったのです。もちろん、こういった事例は日本だけではありません。面白い事例はまだあります。紹介させてください。
今でこそ、歯医者は「痛み無しの治療」が普通のようになってきました。でも、昔はどうだったかというと、そんなに多くはありませんでした。むしろ少なかったのでしょう。だからこそ、「歯医者は辛い・痛い」というイメージが広がったのだと思います。そんな昔、「痛み無しの治療」をうたった、1930年代にいたアメリカの歯科医の話です。
エドガーという歯科医がいました。彼は、とても風変わりな人間でした。マジシャンのような帽子をかぶり、歯で作られたネックレスをする…考えるだけでもゾッとするような歯科医です。ただ、彼は非常にマーケティング・広告がうまい人間でもありました。彼は、周囲の注目を集めるために、サーカス団のような人たちを雇い、その中で治療をしていたのです。そして彼は、こういうメッセージで、お客さんを集めていました。
彼は治療中、雇ったブラスバンドに演奏をさせました。これには目的があって、街中の人の注意を集めるためです。彼は、治療をする時に、自身が作った鎮痛剤を使っていました。それによって、治療の痛みを減らしていたのです。街の人たちの注意は彼に集まります。自ずとお客さんも集まるようになりました。
ですが、この彼の常識はずれなマーケティングは、周りの歯科医の反発を受けました。アメリカ歯科医師会からは、「崇高な専門職の迷惑人物 a menace to the dignity of the profession」と言われ、猛反発を受けました。そして、そういった常識はずれのマーケティング・広告を一切やめさせるようにしました。
そこで彼はどうしたか?彼は、彼自身の名前を変えたのです。彼のファーストネーム(名前)を「痛みなし(Painless)」に変えたのです。もちろん、今度ばかりは医師会は何もできません。名前をそれにしてしまえば、変えることはできないですからね。
彼は「痛みなしのパーカー(Painless Parker)という名前で有名になりました。その名前を使って、マーケティングをしたのです。彼の歯科院はどうなったというと、アメリカで有名な歯科医院になりました。28院にも増え、70人を超える歯科医を雇い、毎年3億円の売上をあげるようになったのです。
いま、2つのケーススタディをお話ししました。ポイントは何かというと、2つしかありません。まず、1つ目の事例でお話ししたのは、「絞る」ということですよね。コーヒーの事例では、飲む時間を絞ることによって、成功しました。絞ることに関して言うと、何も時間だけではありませんよね。例えば、「対象とする人・ターゲット」で絞ることもできます。売れる商品名を作る秘訣の1つ目は「絞る」ことです。
2つ目のポイントは、「ベネフィット」です。本来、歯医者は痛いというイメージがあります。でも、治療を痛み無しでできる…ということは、歯医者に行く人からすると、欲しいもの、ベネフィットになります。
このベネフィットは、売れる商品名を作るために、絶対に欠けてはいけないものです。ある有名なセールスライターは、「素晴らしい商品の名前には、ベネフィットが組み込まれている」と言っています。この記事で紹介した「商品名は究極のレバレッジだ」と話していたマーケターも、同じくベネフィットが必要だと言っています。
売れる商品名を作る秘訣の2つ目は「ベネフィット」です。
例えば、冒頭でお話しした「料理写真の撮り方講座」。レビューで僕が指摘したのは、まさにこの2点です。今回は、ターゲットは明確に絞られていました。飲食店の店舗経営者です。では、彼らにとってのベネフィットは何か?これに着目するだけで、魅力的な商品名を作ることができます。僕がその場で作ったのは、、、
>レストラン経営者のための”売れる写真の撮り方”速習講座
>”コレ,食べたい!”と思わせる写真の撮り方講座
>あなたの料理の魅力を100%表現する,
メニューブック専用の写真撮影ワークショップ
もちろん、その場で作ったものなので、改善はできます。ですが、最初の名前よりも、”ターゲット客が引き寄せられやすい”商品名を作ることができたのではないでしょうか。先ほどの事例でお話ししたように、商品名を変えるだけでも、売上は変わります。あなたなら、どんな商品名を作りますか?
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