From:山田光彦
「新しい商品を作りたいんだけど、どうやったらいいの?」
これは、僕がある知り合いからされた質問です。セミナーの参加者の方から、この質問はときどきされることがあるので、今日はこのテーマでいきます。とはいえ、かなり奥が深いテーマなので、まずは基本的なところから。
僕たちマーケターやセールスライターは商品を売るの仕事です。そして、お客さんはお金を払って商品を買ってくれます。なので、お客さんが買っているのは”商品”・・・・・だと思ってしまいがちですが、、、実際はそうではありません。
たとえば、毎年この季節になると流行する花粉症(僕も軽く花粉症なので、くしゃみばかり出てしまって、ほんとにウザいです…)。花粉症の症状をおさえるために、花粉防止のマスクがよく売られています。これは、そのマスク自体がほしいのではなくて、マスクをした結果、花粉症の症状がマシになるという結果がほしくてマスクを買っているわけです。
つまり、お客さんが買っているのは結果。商品を買った後に得られる結果をお客さんは買っています。
僕たち売り手は商品のことが大好きなことが多いので(僕もマーケティングやセールスライティング大好きです)、ちょっと油断するとお客さんは商品を買っている、と勘違いしてしまいがちですが、実際は違います。
マーケティングの大家、フィリップ・コトラーも商品について「ある人の問題を解決するコンセプトでなければならない」と言っています。ダン・ケネディも「最も売りやすい商品は問題解決型の商品だ」と言っています。
となると、いい商品というのは「お客さんが抱えている問題を解決する商品」ということになるでしょう。
実際、お客さんが問題を抱えたとき、それを解決する商品の売上は上がります。たとえば、3年ほど前、ぜんそくなどの呼吸器系に有害な影響を与えるといわれているPM2.5という有害物質。これが中国の大気汚染が原因で増えてきている。そんなニュースが盛んに行われていたことがありました。
そのときに、空気清浄機の国内最大シェアを持っていたシャープ。そのシャープが販売している空気清浄機の売上が前年比で40%以上も上がった、ということもニュースになっていました。
PM2.5のニュースが大量に流れた結果、お客さんはなんとかしないといけない、という気持ちになった。その結果、たくさんの人が空気清浄機を買った。という、かなりわかりやすい構図ですよね。
いい商品がお客さんの問題を解決する商品だとすれば、まず最初に考えるべきこと。それは、お客さんがどんな問題を抱えているのか、ということになります。お客さんがどんなことに悩み・不安を持ったり、痛みを感じ、退屈しているのか。
そして、それを見つけるためには、お客さんのことをよく理解したあとに、こんな質問を使うと、徐々に明らかになってきます。
お客さんが、、、
・欲しいのに手に入れられないものはなにか?
・どんな嫌な経験をしているのか?
・どんな嫌な気分になっているのか?
こんな質問をしながら、お客さんが抱える問題を明確にしていって、その問題を解決するアイデアを出していきます。これが商品の元になるアイデアです。そのアイデアが出た後に、こんな質問などをすることで、商品のコンセプトを明確にしていきます。
お客さんはその商品を買うことで、、、
・なにが手に入るのか?
・どんな経験をするのか?どんな1日を過ごすのか?
・どんな気分になるのか?
これまでの6つの質問をまとめると、こんな感じですね。
※Beforeがお客さんが抱えている問題、Afterが商品を買うことでに手に入る結果です
そして、次にこの4つのチェックリストを使って、最終チェック。
Q.上で見つけた問題を解決したいと思う人が、そもそもいるのか?
Q.問題を解決したい思う人の数が少なすぎないか?
(少なすぎると売上が小さくなる)
Q.その問題を解決するための他の商品と比べて、
売る商品はより良いものか、もしくは、違うものか?
Q.その問題を解決するためにお客さんはお金を出してくれるか?
この4つの質問。すべてがYesなら、それは売れる確率が高い商品です。さっそく商品を作ってみて、実際に売って試してみましょう。売れるかどうか、テストしてみる価値は十分にあるはずです。
PS.
ちなみに、実はこれ。マーケティングやセールスライティングのステップそのものです。
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