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このセールスレターでは、お客が他に行ってしまう

2009.3.12 | ,
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From:小川忠洋

From:小川忠洋

  • 初心者にありがちなセールスレターの間違いとは?
  • 有名なピアノヘッドラインの背景にあるもの・・・
  • 見込み客を動かすために押さえる2つのポイント

品川のスタバより、、、

何日か前、タクシーに乗って品川に向かった時の事。「どのコースから行きますか?」とタクシーの運ちゃんが聞いてきたので、「どこでもいいですよ。」と答えた。

これが間違いの始まりだった。

品川に向かう途中、道は一つしかないのに、なぜか、その運ちゃんはなかなかその道に入ろうとしない。混んでるから、すいてる道を行こうとしてるのかな?と思いながら見ていると、いつまでたっても、肝心な道に入らず、ついには品川の駅を通りすぎてしまった。

明らかに遠回りになってしまった。

何やコイツ?遠回りしてんのか?と思ったが口には出さず様子を見ていた。と言うのも、結局のところ聞かれた道を指示しなかった僕が悪いからだ。しばらく遠回りしてから、品川の駅に着いた。そして、彼は「どうもすみません。勘違いしてました。」と言っておつりを余計にくれた。

僕はタクシーの運ちゃんだから、当然、品川への道順やどこが近道で、どこが混んでいるかと言う情報を知っているはずだと思って道順を任せた。ところが結果的に、品川の駅の周りを一周するような意味不明な経路をたどるはめになった。

この話があなたのビジネスに何の関係があるのかって?

ありありだ。

と言うのもほとんどのWEBサイト、ほとんどのセールスレターでは、お客にどういう道順をたどってほしいか?という設計がなされていない。最初に明確な設計がされていないので、いろんなパーツさえ入れておけば、それでいいか的な発想になってしまう。

そして、お客が勝手に自分で道筋を見つけてくれるだろうと考える事は非常に甘い事、マーケターとしての怠慢にすぎない。タクシーの運ちゃん同様、きちんとした道筋をあなたが示さない限り、どこに行かれても文句は言えない。

保証、クロージング、ベネフィット、ヘッドライン、オープニングなど、セールスレターに必要な要素はたくさんあるが、それらをめちゃめちゃに入れればいいってもんではない。

道順を整理して、読んだ人がその通りに動きやすいように
リードしてあげる必要がある。

セールスレターを書く時に初心者がよくやってしまいがちな間違いは、教わったテクニックを全て使おうと思うパターンだ。ライティングには様々なテクニックや効果の出たヘッドラインなどがある。だからそれを全部、一つのセールスレターに入れたら、効果はめちゃめちゃ高いだろうと思うが、それは間違い。

セールスレターも他の例に漏れず、基本がとても大切だ。その基礎的な部分を押さえて、テクニックを加えるから効果が出る。基礎的な部分が抜けて、テクニックだらけになると、何をやってるんだか分からなくなってしまう。

想像してみよう。

例えば、足腰がしっかりしてない空手初心者が“後ろ回し蹴り”とか“かかと落とし”とか言う高度な技ばかり使おうとしている姿を・・・

はっきり言って変なダンスを踊っているようにしか見えないだろう。(笑)

想像してみよう。

新しい最新のマシンを使いまくって家を建てるが、設計図がない状態を・・・どこに向かうか分からないまま、技術だけに振り回されている状態だ。

じゃあ、セールスレターで、効果のでたヘッドラインのサンプル集から、たくさんテンプレートを抜き出してきて作ったようなレターは???

同じ事だ。変なダンスを踊ってるようにしか見えない。

僕らは習性として効果の出るテクニックが大好きだ。だから、効果の出るテクニックは、最も売れる情報の一つ。しかし、同じテクニックを学んでもスグに効果を出せる人と効果が出せない人がいるのは、その違いがあるからだ。

つまり、基礎がなっているかなっていないか。

基礎がなっている人は、テクニックを使えばスグに効果が出せる。しかし、基礎がない人がいくらテクニックを使っても効果はでない。そして、セールスレターの基礎となるものは設計図と、人間の行動心理だ。

そう、人間の行動心理を理解して、設計図を作らなければならない。

「私がピアノの前に座った時、みんなは笑った。。。しかし、ピアノを弾き始めると・・・」というヘッドラインはジョンケイプルズの有名なヘッドラインで最もパクられているヘッドラインだろう。

表面だけを見る人は、このヘッドラインを使えば反応が上がるんだと思ってしまう。しかし、それは違う。何故、このヘッドラインが上手くいったのか?何故、このヘッドラインを選んだのか?そういった情報を知らずに小手先で使っても上手くいくものではない。

この背後にひそむ、行動心理を理解する事が
あなたの基礎力を高める事になる。

この背後に潜む、行動心理は、「負け犬が成功してみんなを驚かしたい」という誰もが持っている心理だ。そして、この伝説の広告は、ピアノが弾けない主人公が、みんなの前で恥をかくと思いきや、素晴らしい音楽を奏でて、みんなを驚かすという、誰が読んでも気分爽快なストーリーになっている。

だから、ヘッドラインが「私がピアノに座った時・・・」になっているわけだ。これが「ピアノを簡単に弾きたい人は他にいませんか?」では成り立たない。

そして、主人公に「何故、ピアノが弾けるようになったんだ?」と聞いてくる友達に対して、(さっきまでは笑ってた)「**スクールだよ」と言って、そのスクールの紹介が始まる。

こういった行動心理が背後にあるからこそ、この広告は絶大な効果を発揮したわけだ。その心理があるから、お客を理想の結論(つまりあなたの商品を買うという結論)に導くことができるのだ。これが、表面のヘッドラインだけを見ていては分からない。表面のテクニックだけを引っ張ってきたのでは使えないのだ。

あなたのプロモーションにはどんな心理が潜んでいる?

では、あなたの広告、あなたのセールスレターをチェックしてみよう。どんな行動心理が潜んでいるだろうか?どんな心理をメインのアピールとして使っているだろうか?何が心のトリガー、感情のトリガーを引いて見込み客を動かすだろうか?

もし、何の心理トリガーも働いていないなら、あなたのプロモーションは成功しないだろう。もし、何の心理も働かず、テクニックばかりになっているなら、みこみ客はあなたの言ってる言葉すら理解してくれないだろう。

もう一度、読み直してみよう。

それを読んだお客はどんな風に感じるだろうか?

忘れてはならない。人間は何かを感じた時、感情が動いた時に行動を起こすものだ。理屈をいくらゴネても動くものではない。

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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