From:ダン・ケネディ
ダイレクトメールによるマーケティングの形態は、まず、基本的に2つのカテゴリーに分けられます。封筒とセルフメーラーです。
セルフメーラーにはさまざまな形があり、圧着はがき、ミシン目を切り取ると中身が確認できる封書、さらにはカタログなどが挙げられます。
このような郵送物は、迷惑な郵送物と聞いて多くの人が頭に思い浮かべるものです。このような郵送物を使うときの大きなデメリットの1つが、この点です。
一目見ただけでほとんどすぐに捨ててしまう、という人が多いからです。
セルフメーラーという形態の最大のメリットは、言うまでもなく、低コストであるということです。封筒という形態は、封印された封筒で郵送されるあらゆる郵送物を指します。
低コストであるセルフメーラーを使うべき、あるいは少なくとも使えるときは、以下の場合です。
1.あなた自身で開拓し、あなたに忠実な顧客のリストに対して郵送物を送る場合。
この場合の顧客というのは、あなたのメッセージに対して確実に興味を持ってくれて、あなたからという理由だけで読んでくれる顧客のことです。
例えば、衣料品店を経営しているのなら、秋の新作が届いたことや特別セールの予定を固定客に知らせるときに、はがきを使うとよいでしょう。または…
2.とても有名で人気のある会社のセールや特別なイベントなどの販促をしており、受け取った人は、その会社とオファーの特徴を瞬時に認識する場合。ホームセンターを経営しているのなら、例えば春のDIYセールの販促には、三つ折りのチラシを使うとうまくいくでしょう。
チラシを受け取った人のうち、DIYをする人はおそらく目を通すでしょう。DIYをしない人はチラシを捨てるでしょうが、それはそれでいいのです。または…
3.わずかな予算しかない場合。あなた自身の顧客でない人に郵送する場合は、できる限りセルフメーラーは避けるべきです。
新たなビジネスを探しているときは、多くの場合、セルフメーラーよりも封筒という形態のほうが効果的です。
また、商品やビジネスに関する長くて詳細なストーリーを伝える場合も同様です。
セルフメーラーは、多くの場合、手紙というよりも看板広告に近いものである必要があります。
封筒という形態で届かなければ、手紙としてその郵送物を受け取ることは難しいからです。
セルフメーラーを避けるべき時は他にもあります。経営幹部や医師など、その人宛ての郵送物がおそらく取捨選択されると思われる人に、あなたのメッセージを読んでもらおうとする場合です。
また、オファーを適切に伝えるためには封筒に何枚か入れることが必要です。そして最後に、平均レスポンス率を上回る必要がある場合も、セルフメーラーは避けるべきです。
ここでもう一つ、ごく一般的な経験則があります。それは、消費者に対するマーケティングに比べ、B2Bのマーケティングのほうが、セルフメーラーは受け入れられにくく効果的ではないということです。
封筒の郵送物を使うと決断したのなら、ここでもまた、基本となる選択肢が2つあります。私は、「看板広告アプローチ」と「忍び寄るアプローチ」と呼んでいます。
「忍び寄るアプローチ」については、次週にお話しします。
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