From:ジョン・カールトン
From:ジョン・カールトン
さて今回は、前回お約束した通り、ストーリーテリングを身に付けるためのヒントをいくつかあなたにお伝えしたいと思います。
まず、ストーリーの書き方について書かれたハウツー本を読み漁るのはやめてください。いくつか良い本があるので、それらを読んでおけば充分です。例えば、私がお薦めするのは、ジム・フレイの”How To Write A Damn Good Novel”やカール・ユングの”Man & His Myths”などです。
それ以上は必要ありません。ストーリーテリングにはそんなにたくさんの要素は必要ありません。基本だけ押さえて、あとは実践あるのみです。なぜなら、本での勉強はあなたのスキルを磨くことにはならないからです。スキルを磨くには、とにかくストーリーを語り始めることです。
毎日、朝起きて、一日を生き延び、そして家に帰る時には、あなたは必ず語るべきストーリーを手に入れているはずです。それは壮大な冒険などではなく、その日に起きた嫌な出来事かもしれません。あなたは毎日、正しいこともするでしょうし、時には間違ったこともするでしょう。いずれにしてもあなたはその結末に驚いたり、警告や教訓を受けたり、興奮したりしているはずです。
洞窟にでも住んでいない限り、あなたはストーリーを語る人達に多く出会うでしょう。あなたが聞いたストーリーを、それが良いものであれ悪いものであれ、両方を注意深く分析してみてください。
そして、それを簡潔に編集してください。語り継がれる優れたストーリーは簡潔にできています。重要なポイントに絞って、関係のない話はそぎ落としてください。
「2羽のガチョウがバーに入っていきました」というオープニングがあったと考えてみましょう。それが図書館でなくバーであることは重要でしょうか?時には重要なこともあります。しかし、そのバーがどんなバーなのか、どの町のバーなのか、そのバーには他にどんな人がいるのか、天気はどうか、、、といったことはほとんどの場合関係ありません。
2羽のガチョウがバーに入っていった。それだけで充分です。バーテンダーとの会話など、次の場面にとっとと移りましょう。三幕構成でオチをつけるようにしましょう。
良いストーリーは必ずしも面白おかしくある必要はありません。もちろんエンターテインメント性も必要ありません。ただし、必ず何がしかの情報を伝えなければなりません。
「私は破産した。しかし、富を築く方法を見つけた。そして今、お金持ちになり有名にもなった」という古典的なストーリーラインは今でも広告でよく使われます。なぜなら簡潔だからです。そして、役に立つ情報がありそうだと思うからです。
しかし、これは構成に過ぎません。もしあなたが私の興味を引き続けたければ、あなたはすぐに、それが私にいったい何の関係があるのかを分からせなければなりません。
一度やるべきことが分かれば、ストーリーを作るのは難しいことではありません。しかし、あなたはまず、あなたの能力が今どの地点にあるのかを知らなければなりません。それは生まれついての能力ではないのですから。もちろん、ストーリーを語れるようになるための能力はあなたのDNAに組み込まれています。しかし、それを引き出すには、ある程度の訓練と献身が必要となるのです。
例えば、こんなのはどうでしょう?
「先月あなたの身に起こった出来事について手短に話してください」
出来事、やってみたこと、学んだことなどに関する短いストーリーを話してみてください。
もしあなたがすでに充分なストーリーテリングのスキルを持っているなら、あなたは草刈りをしたことでさえも、腹がよじれるほど聞いた人を笑わせることができるでしょう。
もしあなたのスキルがまだまだなら、結婚式の後に飲酒運転で逮捕された話でさえも、彼らを居眠りさせてしまうでしょう。
でも、恥ずかしがらないでください。最初は何でも難しいものです。あなたには、あなたに好意的な人達が周りにいるはずです。彼らは、あなたが勇気を振り絞ってストーリーを語ることよりも、そのクオリティを気にするなんてことはありません。
臆病にならないでください。
まずは先月の出来事を簡潔にすばやく話してみてください。おもしろおかしい話でなくてもいいのです。見込客を魅了するようなストーリーではなく、まずはまったく大したことのないシンプルなストーリーを語れるようになってください。
私はセールスライティングのセミナーで次のようなワークをよくやります。参加者がランチに外出したときに、必ずストーリーをひとつ持ち帰るように言うのです。するととても驚いたことに、彼らのほとんどは「何も起こらなかった。なので語るべきストーリーはない」と言うのです。
何も起こらないなんてことはあり得ません。
あなたが行ったカフェのウェイトレスは態度が悪かったですか?出てきた料理は驚くほど美味しかった(あるいはまずかった)ですか?あなたの後ろの席にいたカップルは喧嘩をしていましたか?
そこ何が起きましたか?
ストーリーを話してください。うまく話せないからといって、誰もあなたを責めたりしません。
もしあなたがためらうことをやめ、ストーリーを語り始めたなら、、、あなたは人々に影響を与え、友人を獲得し、より多くの見込客の群衆にセールスメッセージを届けることができるでしょう。
では、また。
John Carlton
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