From:ジョン・カールトン
From:ジョン・カールトン
今日は、セールスライターにとって最も重要な技術のひとつについて話そうと思います。それは、ストーリー・テリングです。もちろん、あなたはセールスライティングにおけるストーリーの重要性は知っているでしょう。
人間の脳は、生まれつき優れたストーリーを探し、優れたストーリーを喜ぶように組み込まれています。インターネットよりも、テレビよりも、新聞よりも、そもそも文字が存在するようになるずっと前から、すべての人間の知識や知恵は主にストーリーによって伝えられてきました。神話や寓話といったストーリー形式にすることで、人々に記憶され、そして何世代にもわたって語り継がれてきたのです。
ストーリーの持つ力は強力で、現代でも多くの人に良くも悪くも影響を与えています。例えば、ロミオとジュリエットやグリム童話、ハリウッド映画、口コミで伝染する都市伝説などがそうです。
プロパガンダの達人達は皆、ストーリーの持つ力を理解していました。例えばゲッペルス、レーニン、グリフィス、ウォルター・ウィンチェル、名前は言えませんが最近の政治家もストーリーを使って多くの人々を虜にしてきました。
あなたはなぜ成功した詐欺師達が”Con Men”(コン・マン)と呼ばれるか知っていますか?”Con”は信頼を意味する”Confidence”から来ています。彼らは信頼性の高いストーリーを巧みに作り上げることで、常識ある人々を簡単に騙してしまうのです。
このように、ストーリーは良いことにも悪いことにも使われますが、いずれにせよストーリーにはパワーがあり、そしてどんなことにもストーリーはあるものです。
あなたの母親に、彼女がどうやってあなたの父親と知り合ったのか聞いてみてください。きっと、彼女はそのストーリーを話してくれるでしょう。
誰かに、なぜその人が今その状況にいるのか聞いてみてください。なぜその仕事をしているのか?なぜその髪型にしているのか?なぜその町に住んでいるのか?なぜその車を買ったのか?彼らはそこに至るまでのストーリーを必ず語ってくれるはずです。
私たちは誰もが語るべきストーリーを持っているのです。私たちが何かを買う時も、ゴールを選ぶ時も、いつでもそこにはストーリーがあるのです。
しかし、語るべきストーリーがあるからと言って、自動的にストーリーがうまく話せるというわけではありません。
実際、ほとんどの人はストーリーを語ることが苦手です。ギターでも、ロッククライミングでも、ビジネスプランを立てるのでも何でもそうですが、それが出来るからといって、それがうまくできるとは限らないのと同じです。
あなたは今までにも、つまらない話に付き合わされて退屈したことがあるでしょう。もし自分がつまらない話をしていることに誰もが気づき、人を退屈させないようなストーリーの作り方について学んでくれたら、世界はもっと良い場所になると思いませんか?
そういう意味で、私はラッキーでした。私は小さい頃から話し好きの家族に囲まれて育ちました。彼らを魅了するようなおもしろく興味深い話をしなければ、すぐに話に割り込まれるか、無視されるという環境にあったのです。
なので私は、良いストーリーがどういうものか常に注意深く観察していました。その頃はちょうど1950年代の終り頃だったので、土曜の午後はテレビでSF映画をよくやっていました。そういった番組を見てストーリーを研究したのです。そんな環境だったので、私のストーリー・テラーとしての技量はすぐに大人のレベルに近づくことができました。
それらのSF映画は当時の私を魅了しました。大人となった今では、それらは低俗な番組にしか見えません。プロットには穴があるし、ロジックは欠けています。しかし、当時の私にとっては名作だったのです。
なので、セールスライターやマーケッターにとって重要なことはこうです。どんな種類のストーリーがあなたの見込客にアピールするのかを知ることです。それが分からなければ、どんなに優れたストーリーもただの退屈な話でしかありません。
ストーリーテリングを身に付けるための近道はありませんが、いくつかヒントになることはあります。次回はそのヒントをいくつかお教えしましょう。お楽しみに!
John Carlton
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