From:寺本隆裕
From:寺本隆裕
赤坂のホテルより、、、
マーケティングやコピーのアイディアを生み出す秘密兵器、それが、スワイプ・ファイルと呼ばれるものだ。セールスライティングの世界では特に重要な用語である。では、スワイプ・ファイルとは何か?
それは、これまで誰かが作ったコピーの中で成果の出たもの、のこと。売れてるコピーのことだ。
実は、セールスライティングを成功させるポイントは、パクることである。誰かが作ったコピーでうまくいっているものをパクって、自分のコピーを作ることだ。スワイプというのは「借用する」みたいな意味。つまりパクリ元の売れてるコピーのことをスワイプファイルという。
実際セールスライティングの世界では、パクるはごく一般的だ。というか逆に、パクらずにコピーを書く方が邪道だと言われるくらいだ。
そのためセールスライターの世界では、広告を集めただけのスワイプ・ファイル集が10万円、20万円・・・などの高額で取引されている。なぜなら、その広告のアイディアひとつで、いくらでも儲けることが出来るからだ。僕も以前手に入れたたった1枚の海外のスワイプファイルで、何億円売り上げたかわからない。普通の人にとってのゴミである「広告」は、僕らにとってはお宝なのだ。
スワイプ・ファイルをパクるべき理由は色々ある。まず、売れるものが書ける可能性が大幅に上がるということだ。人の感情は複雑だ。実際、人の感情を動かすテクニックやロジックは色々あるが、結局のところ購入を決断するのはそれらの複雑な感情の複合である。なぜ買ったのか、その理由を100%正確に知ることは難しい。
我々セールスライターは、そのような曖昧で複雑な人間心理の世界で生きている。しかしただひとつ確実なことは、そのスワイプ・ファイルは多くの人の心を動かし、ものを売った、という事実だ。アイディアがよかったのかもしれない、感情の訴求が良かったのかもしれない、あるいはセールスプレゼンテーションの順番や構成が良かったのかもしれない。それら全てのバランスが良かったのかもしれない。
であるなら、そのスワイプ・ファイルをパクってコピーを書けば、自分の商品も売れる可能性が高い、ということだ。そして実際、スワイプ・ファイルを丸々パクった広告はこれまで大量に作られているし、僕もたくさんつくっている。そしてそれらは大きな売上をあげている。そのため僕のまわりのセールスライターたちは、コピーを書くときに「なんかいいスワイプないですか?」というのが口癖になっている。
売れるコピーの基本はパクることだ。すでに売れている他社のコピーをパクって自分の商品のコピーにしてしまう。それが基本だ。
もう一つのメリットは、スピードが上がるということだ。文章を書くには時間がかかる。言葉の言い回しや順番など、特に文章を書き慣れていない人にとって、何千文字、何ページ、にも渡る文章を書くのは一苦労である。でもスワイプファイルを横目で見ながら全体の大きな流れをマネながら書いていくと、とても書きやすくスピードが上がる。
スワイプ・ファイルの使い方には大きく3つある。
1)アイディアのインスピレーションを得る
最も大事なのがこれだ。特にコピーの冒頭部分で、どんな風に「つかんで」いるか。そのアイディアを参考にするのだ。セールスライティングで最も難しいのが「つかみ」つまり見込み客にコピーを読んでもらうことである。優れたスワイプ・ファイルは、多くの見込み客に「読んで」もらっているということだから、そこからつかみのアイディアを得るというのは、最も重要なスワイプ・ファイルの使い方だ。
2)構成を真似る
スワイプ・ファイルは料理のレシピのようなものだ。つまり、どんな材料をどの順番で調理するのか?スワイプ・ファイルをじっくりと解析すると、それを読み解くことができる。例えば、商品の紹介に入る前のこの部分でお客さんの痛みに共感してるな、とか、ここでお客の声を使ってるな、とか、保証はこのタイミングで入れてるな、など、何を、どの順番で、話しているのかがわかる。言いたいこと(書くべきこと)があっても、それを言う順番がめちゃくちゃだと伝わるものも伝わらない。順番が大事だ。スワイプ・ファイルを分析し、その構成を真似るのだ。
コピーは「クリエイティブ」ではなく「コネクティブ」だと言われる。つまり、想像力(クリエイティブ)をふくらませて気の利いた文章をひねり出すことではなく、これまで集めてきた素材をつなぎあわせる(コネクティブ)ことによって作るということだ。
セールスライティングが文章力でない理由はここにもある。これまで見てきたように、
・自分の価値観と強みに合わせて顧客をターゲッティングすること
・素材を集めること(リサーチ力)
・パクるスワイプ・ファイルを決めて、アイディアを企画すること
・スワイプ・ファイルの構成通りに、素材を当てはめていくこと(書く作業=素材を型に当てはめていく)
これらがセールスライティングのステップだ。
3)言い回しを真似る
言葉の言い回しだけをとってきて、「あ~うまいこと言うな~」という部分があれば、部分的にパクるのも効果的だ。例えば、最後のクロージングの部分。ベネフィットのアピール部分。複数のスワイプ・ファイルからこういうパーツパーツを持ってくるのも効果的だ。
たくさんのスワイプ・ファイルを読めば、たくさんの表現方法を知ることになる。あなたが「うまいこと言える」ようになるためには、うまい言い回しをいくつも見て、知っておくしかない。知らないものは書けないのだ。
そのため、いいコピーを書くポイントのひとつには、スワイプ・ファイルを日頃から集めておくということにある。自分が思わず買ってしまった商品のコピーをとっておく。あるいはスワイプ・ファイルを「買って」集めることもできる(僕らのサイトでも販売している)。そうやって手元に持っておくのだ。もちろん持っているだけではだめで、実際にコピーを書くときのために、いつでも使えるようにそれを読み込んでおくとか、それを「手書きで書き写して」自分の中に染み込ませておくことが重要だ。大量に持っていても使いこなせなければ意味がない。特に手書きで書き写すというのはオススメ。読むだけだと気付かない、セールスライターの仕掛けなどに気づくことができるだろう。
美容師にとってのハサミ、料理人にとっての包丁のように、スワイプ・ファイルはセールスライターにとっての仕事道具だ。投資していい道具をそろえて、日頃からそれを使えるようにメンテナンスをしておくことが必要なのだ。
もちろん、パクった人に迷惑のかかるようなパクり方は絶対にNGだ。僕らが売れるコピーを書くためには売れるコピーをパクることですよ、というと、それを勘違いして、僕らのコピーを丸々パクって僕らが売っているのと同じような商品のコピーを作っているアホがいる。もちろん、そんなのはダメに決まっている。逆の立場で考えてみよう。もしあなたが一生懸命作ったコピーが、丸々同業他社にパクられたらどう思うか??もちろん、怒るだろうし、実際に売上などへの影響も出るかもしれない。だから、パクる時の当然の基本は、パクられた相手が怒るかどうか、だ。
・異業種
・昔のもの
・海外のもの
こういったものであれば、パクった相手が怒ることはない。そもそも実害がないのだから。だからあなたはマーケッターとして、異業種や海外に目を向けるようにすると、マーケティングのアイディアがどんどんわいてくるだろう。それに、賢い消費者は、あなたが同業他社のマネをしていることをすぐに見抜く。そしてそれはネットで広がる。同業のマネをしても、真似した同業を超えることはない上に、悪いうわさが広がったりお客を失望させるリスクがあるのだから、、、同業のマネはしないほうがいいだろう。
fasdf
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