From:小川忠洋
反応の高い広告と反応の低い広告、その違いを生む違いは何か?
先日、ウチのセールスライターの書いた広告をレビューしていた時の話。なんでか分からないけど、全く商品の魅力が伝わってこない。商品自体はとてもいいモノで、実際、ぼくは昔、自分でその商品を買ったことがあるものだった。(契約して販売権を取得した)
彼のライティングの技術の問題か?と言えばそんな事はなく、彼は元アプレンティスの卒業生でライティングの技術自体は、そこそこある。実際、そのセールスレターを読んでも、書いてあることは、とてもよく書けていると思った。
ところが魅力を全く感じない・・・なぜか?
商品がいい。コピーもそれなりに上手く書けている。オファーも悪くない。しかし、反応が取れない。そんな時は一体なにが原因なのだろうか?答えは簡単だ。訴求が間違っているのである。広告で反応を左右する最大のものは、価格でもヘッドラインでもない。訴求である。
これを説明するのは非常に難しい。抽象的なコンセプトなので、目に見えるわけじゃないし、聞こえるわけじゃない。しかし、それは確実に「ある」。。。
ちなみに訴求ポイントを英語に翻訳すると「sales appeal」セールスアピールとなる。アピールポイントとでも言えば分かりやすくなるかな。ダイレクトレスポンスの世界では伝説のジョンケイプルズは著書の中で、効果的な訴求ポイントの例を出している、、それは、
もちろん、アピールするポイントはこれが全てじゃない。これらは、かなり根源的なもので、実際に使う時には、これよりも、より実際的なアピールが必要になるだろう。実際的なアピールとは、かなりの点で商品に依存しているはずだ。
たとえば「仕事で成功」という訴求をそのまま使って、その広告が成功するかと言えば、その見込みは限りなくゼロに近いだろう。あまりにも漠然としているからだ。そんな事は働く人全員が求めていることだろう(最近では一部、そういう事を求めない人種も出てきたとか、、、理解不能だな、、、)
訴求の事例
では百聞は一見にしかず。という事で、訴求の違いによりどんな違いが出てくるか?を見てみよう。これはケイプルズの著書に載っていた歯磨き粉の事例だ・・・
A:この歯磨き粉は世界中どの歯磨き粉よりも売れています
B:この歯磨き粉は特許取得のチューブ入り。なのでキャップをなくす心配がありません
明らかに「A」の訴求は「みんなが持っている」「みんなが買っている」「人気がある」という訴求ポイントだ
このアピールの仕方はあなたが人気商品をもっていれば結構使えるポイントだ。上記であげたような根源的な訴求に近い。だから使いやすい。しかし「B」の訴求は見てのとおりかなり商品に依存している。
このケースではAが勝っているが、Bみたいな訴求が勝つことも多々ある。だから、より実際的なアピールになるというのはこういう意味だ。ところで実際、ウチでも
10万1234人が購読中の人気メルマガ
というアピールを全面に出した広告が2ー3年はずっと定番だった。他のアピールでテストをしてもこのアピールには勝てなかった。。。例えば、このメルマガで得られるコンテンツ自体にフォーカスしたものでアピールしても、やはり勝てなかった。そのため2年以上この訴求が続いている。(そしてこの訴求はよくパクられるw)
別の事例で、前に従業員のマナー研修の商品を売ったことがあるが、訴求の方法としては、、
などなどが考えられる。そして、3番目の「会社を大きくするために必要」というアピールがとても反応が高かった。もちろんこのアピールは大企業の人事部をターゲットにした場合、全く効果がなかっただろう。。。
普段はマナー研修なんかに全く興味のない人たちだったからこそ、このアピールが効いた。
ちなみにスキンケア用品なんかでは、「肌がキレイになる」とかより「鼻の角栓が取れる」という訴求の方がバチコン強いらしい。鼻の角栓なんて言葉は、ぼくは生まれて初めて聞いたが、検索すると87万件もヒットがある。世の中の女性は鼻の頭の点々の黒ずみで深く悩んでいるようだ(´Д`)
この例を見ても分かるように「訴求」が違っていると、どれだけ上手いヘッドラインを書いても、どれだけ価格がお手頃でも、どれだけ保証が強くても、、、反応は激減する。。。
実際に見てみるとよく分かるよね?
だからこそ、まず最初にテストすべきは「訴求ポイント」で、訴求ポイントを探すという行為が非常に重要なのだ。もし、あなたの広告がよくデキているはずなのに反応が取れない、、、という場合は、その広告がいったい「何を」アピールしているのかよく考えてみるといい。
考えても分からないなら、誰かに聞いてみるともっと良い。岡目八目と言うじゃないか。
ーおがわ
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