西宮のスタバより、、

いつものようにスタバで仕事をしている時、それを見かけた…それはとても日常的な光景だった。しかし、そこにマーケティングに関する、とても重要な人間の心理がかいま見えた…

その日はソイラテを注文した。通常のスターバックス・ラテを牛乳じゃなく、豆乳（ソイ）で作るやつである。注文を受けた、レジの店員さんは、コーヒーを入れてる店員さんに向かって、注文を叫び、トールサイズのカップを渡す…

アレルギーとかで牛乳の代わりに豆乳を注文する人が多いのか、ソイの注文の時には、カップにソイ・シールを貼らなきゃいけないらしい。そして、こちらには、ソイカードを渡される。カードを持ってる人にはソイシールの貼ってあるカップで間違いを防ぐためのものだ。ちなみになぜかウチにはソイカードがいくつかある。。。

コーヒーを受け取るカウンターの方に行くと、そこにいた店員さんは何かに気づいたらしく、レジの店員さんに何かを教えてた。おそらく、ソイシールが貼ってないよ。とか、ソイって書かないとダメだよ的な事を言っていたんだと思う。多分、先輩、後輩って感じだろう。

そのやり取りが終わって、他のお客さんにコーヒーを渡して、一段落したあと、その後輩が先輩に向かって何か言っていた。コーヒーのカップのどこかを指さして、「ここに書いてますよ」的な事を言っているようだった。もちろん、険悪な感じではなく、笑顔で書きましたよ♪的な感じだった。

きっとこの後輩店員は、自分が間違っている、ミスをしたと思われたくなかったんだろう。確かに彼女は間違っていなかった。。。しかし、

しかし、そんな事をわざわざ先輩に指摘する必要もなかった。だって他のお客さんも待っているわけだし、わざわざそんな事をしたって、自分の正しさを証明するだけで、何の利益もない。放っておけばよかったはずだ。。。

正しくありたい

しかし放っておくことなどできなかった。人間とはこういう心理を持つ生き物である。つまり、「自分は正しい」と思いたい、信じたい生き物なのだ。だから、彼女が間違っているよ、と指摘されて、それが間違ってないとかどうでもいい事なんだけど、それを証明したくてたまらない状態になった…

人間は誰しも、自分が正しいと思っている。

というか、そう信じたい。信じたい強い気持ちがある。だから、間違いを指摘されると、人は反抗する。抵抗する。あなたも部下や同僚に間違いを指摘して、なぜだか抵抗を受けた経験はないだろうか？

人は「お前が間違ってる」という人には抵抗する。しかし、「あなたの言ってる事やっている事は正しい」と言う人には従う。

つまりあなたは自分の顧客に対して、「間違ってる」という事を指摘してはいけないという事だ。どれだけ、相手に良くなって欲しいという善意の元にそれを言っていたとしても、、、相手はそれを受け入れない。それどころかあなたに抵抗すらするだろう。そして、あなたの元を離れていくだろう…

あなたがやらなければならない事は相手を「顧客を認める事」である。相手の正しさ、正当性を認めることである。どれだけどーしょーもない状態に陥った人間でも、自分は正しいという気持ちがある。

盗人にも五分の理
という言葉があるとおり、犯罪を犯した人間だって、自分が正しい、自分は間違っていないと考えている。ましてやあなたの顧客（ふつうの生活を送っている立派な社会人の人間）が自分をどう思っているか、なんて想像にかたくない。

それを踏まえてあなたのマーケティング・メッセージ、セールス・メッセージを見返してみよう。よくある間違いは、

「お前は間違っている。だから、これを買ってその間違いを正せ」

というアプローチだ。このアプローチは普通の人間は受け入れがたい。よく自己啓発とかであるのは

「あんたがどーしょーもない状況にいるのは、これこれこういう事が原因ですよ。だから、この商品で根性を叩き直しなさい！」

なんていうアプローチ。どこの世界に自分が”どーしょーもない”と認めたがる人間がいるだろうか？だから、こういう場合は、

「あなたがやってきた事は全て正しい。ただほんのちょっとした秘訣を知らなかったために、思った成果が出せないでいる。これがそのほんのちょっとした秘訣だ」

というアプローチをする。これだと、同じものを売っていたとしても受け入れやすい。さあ、あなたのメッセージはどうなっているか？今スグチェックしてみてはどうだろう？

忘れてはいけない。
人は自分が正しいと思っている。自分が正しいと信じたい。だから、それを信じさせてくれる人にはついていく。そういう生き物である。

PS:
そういうわけで、誰かおれが新しいMacBookAirを買って、ラテケーキを食べながら、Appstoreで仕事効率化アプリを買いまくって遊ぶ仕事するのが正しいと信じさせてくれる人はいないか？あんたについていく。。。

PPS:
AnonyMouseさん、これどういう意味？？？
”小川さん、ひとつお願い。TheResponseのブログページのフォーマットさあ、左詰め、ちょっと変えてみない？ダメ？”