From:小川忠洋
From:小川忠洋
大阪のスタバより、、、
「なぜ顧客はこの商品を買うんですか?」
先週、”コピーライティング虎の穴”での事。ある参加者のセールスレターをレビューしている時にこんな質問をした。セールスレター自体はまあまあ上出来だった。。。内容的にもなかなかしっかりしているような印象だった。
このコピーライティング虎の穴ってのは、参加者が提出してきた、セールスレターのレビューをひたすら行なっていくという、、、なかば修行のような講座。参加者はみんなの前でボロクソ言われるので、それなりにセルフイメージが高い人じゃないと、むりだ。ま、でも、もう次はやらないと思うが、、、
とにかくそんな講座の中で、ほとんどの人は具体的にヘッドラインのここがおかしいとかコレを変えたほうがいい、論理構成がどーこーみたいな話をされる。そんな中で「なぜ顧客はコレを買うのか?」という質問したのは理由があった…それはあるキーワードがあったからだ。
そのキーワードは恐らく、ビジネス、自己啓発市場の中で最もよく使われる言葉で、、、ほとんど全国民が求めているものではないか。。。もっともよく聞く言葉、、、それは、、、
成功である
「成功」この言葉を聞いてあなたはどう感じるだろうか?ビジネス市場でも自己啓発市場でもたいていの人が求めているのが、この「成功」ではないだろうか????
残念。それは間違いである。。。
成功という言葉ほど、毒なものはない。同時に成功という言葉ほど便利なものはない。「成功」という言葉で、たいていの事は片付けられる。自分がなぜビジネスしてるか、なぜ自己啓発の本を買うか、セミナーに出るか、、、よーするにあなたが求めているのは成功したいって事でしょ?と、ザックリくくられたら、反論はできないんじゃないか。
しかし、たいていの人は「成功」の定義ができていない。物理的にどういう状態になれば「成功」なのか、ほとんどの人はわかっていない。分かっていれば、「あなたは成功しているか?」の問いに一瞬でイエスかノーと答えられる。しかし、僕もあなたも同様だと思うが、、、
「自分は成功しているか?」
の問いに、スグさまイエス。あるいはノーとは答えられないんじゃないか?う~~~んと迷うんじゃないだろうか???つまり、僕らにとっても成功というものは、存在しているようで存在していないのだ。さらに悪いことに成功の定義は1人1人違う。。。。1人1人違うのだ。。。
つまり、成功というのものは「存在しない」と言ってもいい。これがどういう意味があるかというと、、、大抵、自己啓発やビジネスアドバイス系などは、「成功」を売っている。「成功」を約束している。つまるところ、、
存在しないモノを売っている
と言うことになる。つまり、広告で見込み客に約束するところが「存在しない」という事になる。もちろん、存在しないモノが売れるわけがない。。。特に自己啓発市場でビジネスをしている人はこれが顕著である。
とにかく、成功という便利な言葉に頼りきってしまう。これは大きな罠である。ダイレクト出版でも自己啓発系の商品はたくさん売っている。なので、この罠にははまりがちだ。だからウチの場合は「成功」というキーワードにはとても注意するようにしている。
「でも、見込み客は成功したいって言うし、、、」つまるところ、コレは見込み客の事が分かっていないという事にすぎない。つまり、理解が浅い事を意味する。先ほども言ったように、見込み客自身も、自分にとっての成功は何か?という事なんか分かっていない。
見込み客の事が十分にリサーチされて、理解していたら、彼にとっての成功とは何を意味するか?という事が明確になる。なので、成功を約束する事はなく明確な何か?を約束することになる。
明確な何か?は計測できるし、目に見える。物理的にそれができた、できなかった、の判断がつく。
冒頭の商品は、価格が30万円だった。30万円もする商品を買うのはノリではできない。本を手にとって、とりあえず買っとくか、、、みたいなノリではできない。きっと、見込み客はこの30万が費用対効果に合うか?どうか?真剣に考えたはずだ。その時に彼らの中に明確なイメージがあったはずだ。
忘れないで欲しいのは、見込み客は、この商品を買った後に何がおきるか?明確にイメージできた時に「購入」ボタンを押す。そのイメージが何なのか?それを知らないまま、広告を書くのは、コーヒーを飲んだ事のない室町時代の日本人に「真っ黒な飲み物」を突き出して、サイコーですよ!と言うようなもんである。。。
-小川忠洋
【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします