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システムを作る前に、セールスレターを書け!

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From:寺本隆裕

東京行きの新幹線より、、、

先日、システム開発に関する相談を受けました。

外注のプログラマーを使って、売りものの会員サイトを作ろう、
ということで、そのシステムの企画から販売までを担当する担当者から、
システムに搭載する機能について、レビューして欲しいという依頼をもらったのです。

月額の料金をチャージするためのものだから、使い勝手がいいのはもちろん、
機能もたくさん乗せたい。だから、これと、これと、こういった機能も載せて、
そして、こんな画期的なものにしたい。
僕よりも年下の担当者は少し緊張しながらも、
僕に搭載したい機能の説明を興奮気味に話していました。

「これだけ大規模なシステムになれば、かなりいいものが出来ると思うんですが、
お金と納期が結構かかるので、もう少し販売時期をずらして、
そして、予算ももう少し付けようと考えているんです」
そんなことを言っていました。

しかし僕はその発言にとても違和感を覚えました。
同時にとても(しかし多くの人がやってしまっている)、危険な間違いにも気付いていました。

あなたもきっと、気がついていますよね?
ユーザのことを意識してシステムを作る、というのは当然のことなのですが、
特にこういった「販売目的」のシステムであれば、
まずは、どうすれば売上を上げることができるのか?ということを調べ、考えて、
それに合わせて作って行かなければいけませんよね。

でないと、
「作ったものの売れない。」
ということになってしまう危険性があります。

もし売れなければ、投入したお金は全部無駄になるだけでなく、
それにかけた時間や、その時間を既存のビジネスに充てていたら
儲かったであろう利益も失ってしまうことになります。

なので僕は彼にひと言、こう返しました。
「まず、セールスレター作ってみたらどうですか?」

つまり、、、

誰が見込み客なのか?
どんな人に買ってもらいたいのか?
競合にはどんなものがいて、彼らは類似のどんなシステムを売っているのか?
どんな痛みを持っているのか?
どんな問題解決をしたいと思っているのか?
それにはどれくらいのお金を払うつもりでいるのか?
そのシステムはどのようなポジショニングなのか?
見込み客はどんなベネフィットを求めているのか?

そんなことをまずリサーチして、セールスレターを書いてみることを提案したのです。

いずれにせよ、システムが出来上がったあとはセールスレターを書く必要があるわけですから、
システムを作る前に書くのか、後に書くのか、その違いだけのことです。

でもその効果はバツグン!
どんな機能を搭載すべきなのか?あるいは「やりすぎ」になるかもわかります。
(つまり、顧客が求めていない不必要なクォリティへのこだわりを避ける事ができます)

大体こういった商品開発の場合、「誰に売るのか?」を決めていないケースが本当に多いです。

で、
担当者はこの後、セールスレターを書くことにしました。
(セールスレターの勉強はしているので、そこはすんなり受け入れてくれました。)

その結果、
異業種で別の用途で使われているシステムのテンプレートを、
ほとんどそのまま流用すれば、デザインなどをちょっといじるだけで、
十分なシステムができあがるということがわかったのです。

「こだわり」と「やりすぎ」の境も明確になりましたし、
セールスレターが出来たことで、販売のイメージも明確になりました。

納期も延ばさず、しかも予算も増やさず(むしろ減らして)、システムを作る企画ができたのです。

もしあなたが今、新しい事業、起業プラン、新しい商品、を作っているなら、、、
まず、セールスレターを書いてみることをオススメします。

誰に売るのか?何を売るのか?
が明確になり、ビジネスの成功に近づけるはずです。

寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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