From:ダン・ケネディ
From:ダン・ケネディ
前回は、「正しい商品と間違った顧客」「正しい顧客と間違った商品」についてお話ししました。今回は、身長とテストステロンのお話から始めます。これまでにテレビ放送された大統領選をすべて研究したあるデータによれば、大統領に選ばれる人は、身長が候補者の中で一番高く、男性ホルモンのテストステロンの値が最も高いのだそうです。(編集注:テストステロンは、女性を引き付けるとも言われています)
そのデータから考えさせられたのは、結局のところ成功は、たった2つか多くてもせいぜい3つや4つの「キーファクター」によって決まるものだということでした。ほとんどの人が、その2~4つしかないキーファクターが何なのかをじっくり考えず、そして注目しないままビジネスをしているようです。
私の場合、いくつかあるキーファクターの中で、ある普遍的なキーファクターをずっと守ってビジネスを成功させてきました。
「有利に事を運ぶ」ということです。
「有利に事を運ぶ」とはどういうことか、具体例をあげましょう。
2004年のこと、大統領候補討論会で両党が討論会の「ルール」について協議しそれを32ページの小冊子にまとめました。私がその中で一番重要な項目だと思ったのは、回答時間を2分以内と決めたことでした。
どちらの党がその項目を盛り込んだのかは分かりませんが、当時、この2分間という制約を正に課題とすべき人物がいたのです。ジョン・ケリー上院議員です。
彼は、その制約に戸惑い、悩んだことでしょう。事実、彼はどの質問に答えるときも、冗長的でまわりくどく、含みを持たせた発言をしていたからです。彼の回答は時間内に終わらなかったので、スピーチの途中でカットされたこともあったでしょう。
彼はスピーチをカットされたことに対して憤慨し抗議したかもしれません。しかし、その一方で、その制約の賜物をも得ていたのです。
彼はよく矛盾した発言をしていたのですが、その制約のお陰でそのような発言をせずにすんだからです。
その制約が適切かどうかはさておき、ここで注目したいのは、考え方次第で制約が自分に有利に働くことがあるということです。私はこのことを常に念頭に置いて行動をしています。その一つが、演壇でスピーチをする時はいつも、自分に有利に事が運ぶよう可能なことを何でもするようにしているということです。
例えば、前もって聴衆と会話を交わして彼らがヒートアップするようにしたり、会場の運営がスムーズに行われているかをチェックしたり、「サクセスセミナー」では販売係を指導したり、現金による特別手当を支給することもあります。
そのお陰で、スピーチから有益な情報を得たと感じた多くの人が、私の提供するサービスをもっと得たいと希望してくれます。
そして、それが私のビジネスの成功へと繋がっているのです。
次回をお楽しみに。
ダン・ケネディ
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