From:小川忠洋
大阪のスタバより、、、
昨日、ある営業マンから電話がかかってきた。この電話を取った事を僕は昨日1日で最悪の出来事だと評価する。ってか、なんでコイツがオレのケータイ電話番号知ってんだ!という疑問もわいてくる。
ダンケネディの教えに従い、僕はめったな事ではケータイに出ないし、そもそもケータイ番号を教えない。(詳しくは著書”社長のための時間の使い方”を読んでほしい)
さて、その営業マンとどんな会話をしたか・・・これだ
***
営業『もしもし、社長。●●です。今、30秒だけよろしいですか?』
小川『はぁー』
(小川の心「チッ!こいつか。ケータイからかけてきやがったな」)
小川『こないだの件はまだ結論出てないんで!』
実は前から頼まれている件があった。その営業電話だと思っていた。
営業『いやー、その件ではなくて別件がありまして。』
もう、お気づきだと思うが、こいつは典型的なお願い営業。
前に頼まれている事も、基本的にこっちは全く必要ないのに、
お願いします。お願いしますとしつこい。
営業『社長、今度、上席と一緒にお伺いしたいと思っているんですが、
来週はいつがよろしいでしょうか?』
小川『は?要件は何ですか?』
小川の心(てめぇー要件、言わずに人の時間ブロックしようって気か?
こっちは暇じゃねぇーんだよ)※ちなみにこいつなかなか要件を言おうとしない。
営業『じ、実は、今、●●というサービスがありまして、これが支店といたしまして、
非常に厳しい状況でございまして、、、』
小川『は?』
営業『なので、社長のところに一つお願いできないかと、、、』
小川『いや、いらないです』
・・・この間ちょっとしつこいやりとりあり・・・とっくに30秒なんかすぎている・・・
営業『そうですかー、じゃあ、上席と伺っても厳しいですか』
小川『そうですね。お互いの時間をムダにするだけだと思います。じゃあ、また、、、、』
営業『あっ、あの社長、先日お願いした件も、、、』
小川『また連絡しますんで』ガチャ!
(絶対しねぇー)
***
ふぅー。こいつ一体なんなんだ?こんな大企業なのに、営業のトレーニングとかしてないのか?会話をみても分かるとおり、自分の都合しか言っていない。相手のメリットなんてまるで考えていない。きっと、自分のノルマの事しか頭にないんだろうな・・・早くクビになればいいのに。それか、誰かが営業教えてやるか・・・
電話が終わった後、二度とこいつとの会話で時間をムダにしないように、かかって来た電話番号を登録することにした。登録名は『でるな!』次からは、電話がかかってくるたびに画面に『出るな』と表示される。
さて、こいつの会話は基本的に間違いだらけで、いいところがまるで一つもない。「いつがいいですか?」という選択肢でせまる方法は営業の王道テクニックだが、マインドセットが終わっているので、相手を苛立たせるだけである。(テクニックだけ学んでマインドセットがないと成果が出ない典型例)
また、相手の時間を大切にしていない。要件を伝えず会うための時間を取れという所。それはイコール自分自身の時間も大切にしていない事になる。何故なら、買うかどうかも分からないような可能性の薄い見込み客との面談に時間を費やすから。
見込み客に十分な情報を与えて、その上で面談すれば、確実に成約する確率はあがる。だから、まずは情報提供をして、見込み客の理解レベルを挙げて上げることが必要だ。その段階で、面談にいけば、あっとうてきな確率で成約することができるだろう。
会えばなんとかなる
なんて考えは、石器時代の考えである。プラス、そのような考えを実践できるのは、超カリスマ性のあるスター営業マンだけである。普通の人では絶対無理だ。普通の人が普通以上に成果を上げるためには、確率をあげなければいけない。
確率を上げるためには、相手の頭の中にある情報量に注目しなければいけない。今、相手はどんな情報を持っているのか?自社製品に対する情報をどれくらい持っているのか?あるいは、自社製品カテゴリーに対する情報をどれくらい持っているのか?
これは対面営業でも、ネットの営業でも同じ
健康食品というカテゴリー自体の情報をどれくらい持っているか?この点では、今、ほとんどの日本人はそれなりの情報量を持っていると言える。そして、自社製品、たとえば、”クコの実”を原料にした健康食品に対してどれくらいの情報を持っているか?・・・多分、まるでないだろう。(これは数年前にアメリカでブームだったらしい健康食品だ。テッドニコラスに会った時に教えてくれた)
そして、耳にタコができるほど言ってるが、相手にとってのベネフィットを伝えなければ行けない。クコの実のベネフィットは何なのか?性力増強である。
この営業マンが提案してきたベネフィットは何か?
なぁーーーーーーーーーんにもない!
ゼロ、ゼロである。
思い出しただけでも腹が立つが、あなたはこのバカから学ぶこともできる。この営業マンは、普段、何にも準備してないから、期末のぎりぎりになって困るのだ。
普段から情報提供で種をまいておけば、期末ぎりぎりでノルマで困って、お願い営業なんて事にはならないだろう。とすると、彼の仕事の成果は、小川に電話した時よりも、ずっと以前に勝負は決まっていたのである。
ずっと以前から、僕の会社が何を必要としてるか、どんな事に困っているか?リサーチしておくべきだった。ずっと以前から、自社商品の情報、ベネフィットをちょいちょい提供しておくべきだった。ずっと前からやれる事はいろいろあったのだ。
孫氏の兵法ではその事をこんな風に言っている・・・
勝敗は戦う前に決まっている
ー小川忠洋
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