From:ダン・ケネディ
私がハーネスレース(繋駕速歩競走)の騎手免許を取ってから、今年の春で15年が経とうとしています。
私が育ったオハイオ州クリーブランドのノースフィールド競馬場でプロの騎手になること、そのために騎手免許を取得することは、私の長年の夢でした。
2分間のレースが思い通りに運べたときは、私にとっては至福の時間となります。これ以上に最高だと思える瞬間は、ほかに存在しませんよ。
私が今も仕事を続ける理由は、所有する競走馬たちを養うため、そして愛するハーネスレースに出場し続けるためです。皆さんも私のように、何か夢中になれるものを見つけないといけません。それがあれば、目標を達成するのを諦めそうになってももうひと踏ん張りできたり、より大きなモチベーションを与えてくれますからね。
私が騎手免許を取るときは必死でした。実際、何年もかかりましたし、素人が騎手になるのは非常に困難で何度も諦めそうになりました。はっきり言って拷問でしたね。
正直に言いましょう。私は、行く道を阻むあまりの障害の多さに酷く落胆し、諦める寸前までいきました。仮免許が2度取り消され、3度目はないとも言われましたよ。
しかし、私はそれでも挑戦し続けたのです。何人かのトップ騎手たちは、私にチャンスを与えるよう署名までしてくれました。私も直訴しました。騎手になるという、人生における夢を諦める瀬戸際までいったとき、私にはすべてのリスクを取る覚悟ができていたのです。
あのときの私の状況では、きっと大半の人が諦めていたでしょう。でも、私は違いました。
そして、その結果として、今でも私は競走馬の上に乗っているのです。
年を取りすぎているとか、若すぎるとか、貧しいとか、そういった条件は夢を叶えることとはまったく関係がありません。
多くの人はいつの間にか諦めることに慣れてしまい、それに対して自分が惨めにならないように言い訳のリストはどんどん長くなっていきます。
でも、私は言い訳をするより、目標達成を目指します。
今でも、ハーネスレースは私の人生の中で一番難しいことです。イライラ度はゴルフと同じくらいですが、それに加えて砂ぼこりや泥、馬糞、雨や雪、極寒の気温でのレースや怪我をする可能性も常にあります。ここでは触れませんが、それ以外にもたくさんの困難が付いて回ります。
それでも、騎手になる夢を諦めなかった自分自身に、心から満足していますよ。
私が思う成功者と大半を占める平凡な人の間にあるたった一つの違いは、リーダーと追従者、やりがいのある人生と不満だらけの人生の間にあるものとも共通しています。
それが何かというと…「ノー」という答えを、どれほど簡単に受け入れてしまうかなのです。
成功をもたらす行動パターンを1つ選ぶとしたら、これしかありませんね。
ほとんどの人はそれが些細なことでも重要なことでも、最初に「ノー」と言われた時点で受け入れてしまいます。いつの間にか「ノー」という答えを拒否する能力をなくしてしまっているのです。
今度あなたもどこかのお店で、両親から「ノー」と言われている子供を観察してみてください。その子はすぐに諦めたり、おとなしく両親に従っていますか?
あなた自身が子供のときはどうでしょう。両親に友人との外出や夜更かし、門限の延長を拒否されたら、あなたはどう反応していましたか?
私は「ノー」という答えを拒否して、最初の仕事を得ました。
私は「ノー」という答えを拒否して、最初の妻と結婚しました。
私は「ノー」という答えを拒否して、私にとって非常に重要な存在となるメンターの指示を仰ぐことができました。
つまり、「ノー」という答えを拒否することによって、私は多くのことを人生で得ることができたのです。
目標を設定することは有益ですが、あなたが簡単にそれを諦めたり妥協するなら、どんな意味があるというのでしょうか。成功の鍵は、「確固たる拒絶」の精神なのですよ。あなたは自分に突き付けられる条件や環境、制限に対して、それを持ち続けることができますか。
諦めないという強いモチベーションを保つためには、ノーと言われるかもしれないという思考自体を拒否する強い精神力が必要です。
財政的な成功を収めたいですか?でしたら、紙に「私は46歳で教育も経験もある、養うべき家族もいる、そして人生の目標がある。しかし、みっともないことにまだそれを達成していない。私のまわりに転がっている豊富な機会を無駄にしているのだ」と書いて、壁に貼っておきましょう。
行動するためには感情的な理由付けも必要になります。そして、欲しいものを手にするまで確固たる拒絶をしていかなければなりません。
「そのとき」が来るまで待っていたら、何も成し遂げることはないでしょう。簡単に「ノー」を受け入れてはいけないのです。
ほかの人が諦めても、あなたは粘り強く努力し続けるべきですよ。目標を常に思い出し、それに向かって働き続けます。あなたの助けになりそうな人がいたら、電話をしたり、会いに行ったり、嫌がられてもとにかく接触してみましょう。諦めなければ、必ず目標は達成できるのです。
-ダン・ケネディ
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