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「血と汗と髭」で勝者の仲間入りをする

2019.6.30 | ,
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From:ダン・ケネディ

ボストン・レッドソックスの有名な野球選手数名が、ワールドシリーズで勝つまで髭を剃るのをやめると誓いました。大きなヒットを打ったときにチームメートが打者の伸ばした髭を強く引っ張るのを儀式化し、メディアに「髭を恐れよ」という見出しで大きく取り上げてもらうためです。

これは野球界に数ある突飛な験担ぎの一つで、レッドソックスのサポーターたちが絆を深めるきっかけにもなっています。

かねてから、野球選手は縁起を担ぐ傾向が強いことで知られています。多くはそうすることで運を引き寄せ、勝率を上げていると感じているようです。例えば、アトランタ・ブレーブスのエリオット・ジョンソンは守るときには必ずブドウ味のガムをかみ、攻めるときにはそれを出してスイカ味のガムをかむそうです。

アリゾナ・カーディナルズのピッチャー、ランディ・チョートは、周りに落ちているごみを片付け終えるまで球を投げません。マウンドにペーパーナプキンが飛んできたら、マウンドから下り、それらを拾ってポケットに突っ込んでから球を投げるのです。彼が縁起を担ぐためにしていることはほかにもあります。マウンドに上がるときには、芝の上にあるボールしか使いません。ボールが土の上にあれば、それを蹴って芝の上に一旦乗せてから拾い上げます。

もちろん、成功をもたらすと思われているものは験担ぎだけではありません。

成功するのは「遺伝子がいいから」、「体格がいいから」、「才能があるから」、「運がいいから」などと言う人もいますね。

ビジネスの世界でも同じです。

野球界ほど縁起は担ぎませんが、成功するのに確固たる理由はないと思われがちです。タイミングよく適切な場所に居合わせたから、しかるべき学位があるからなどと考えます。努力などなく、「ただそうなった」と思うわけです。

しかし実際は、成功の原因はほかにあります。多くの人はきっと聞きたくないことですよ。

運がいいから、恵まれているから、才能があるから、頭が切れるから、はたまた験担ぎの儀式を欠かさないから成功すると思うような人は…よく物事が見えていませんね。正直なところ、皆さんがこのような考えをしがちであることが不思議でなりませんし、戸惑いすら覚えます。

いいですか、努力したから成功したのですよ。

GKICの「Marketer of the Year(マーケター・オブ・ザ・イヤー)」受賞者や、高収入を稼ぎ出すGKICメンバーたちの顔ぶれを見れば、お分かりいただけるでしょう。成功を勝ち取るため、彼らは多くの戦略や制度を実践し、数え切れないほどのキャンペーンを打っています。

成功している人は、皆努力しているのです。ドナルド・トランプは大統領になる前、朝5時に起き、一日中働き、夕食をとるために一旦自宅に戻るものの、その後は毎晩社交行事に出かけていたそうです。その忙しい合間にインタビューやテレビ出演、自著の誇大宣伝や講演をこなしていたのです。

努力するのは大変なことですが、ここで皆さんに朗報です。努力しさえすれば、誰だって成功できるのです。

努力する際に気をつけるべきことを3つご紹介しましょう。

1つ目は、一貫して続けること。努力を絶やさないようにしなければなりません。減量して体型を維持するのに似ています。3カ月かけて7キロの減量に成功したとします。ここで努力を怠ってはいけません。運動は続けなくてはならないのです。やめてしまったら、落とした体重が戻ってしまいますからね。

史上最高のバスケット選手として多くの人から崇められているマイケル・ジョーダンは、努力することに対して素晴らしい倫理観を持っていました。休憩しろと言われても休まず、ショット練習の日にはいちばん早く到着し、いちばん最後まで残っていたそうです。誰よりも努力をする人だったと言われています。試合の日には、試合開始時間よりずいぶん前に現地入りしてフリースローを何本も打ち、試合に負けたら直ちに練習に入ったそうです。

努力は自然にできるようになるものではありません。訓練して身に付けるものです。努力するのを先延ばしにして、いっそ機会を逃してしまう方が楽ですね。しかし成功を収めた人は、誰しも努力するよう自らを鍛えています。

前英国首相の故マーガレット・サッチャーは次のような言葉を残しています。「私が知る限り、努力をせずにトップまで登りつめた人など一人もいません。成功の秘訣は努力です。努力しても必ずトップまで行けるとは限りませんが、トップに近いところまではたどり着けるでしょう」

努力せよ、ということですね。

2つ目は、仕事と遊びの境界線がぼやけるようなものを見つけること。つまり、楽しめるようにするのです。

時がたつのを忘れ、毎日が飛ぶように過ぎると感じられない場合は、今の仕事が向いていないのかもしれません。勤務を終えるまでの時間をあと何時間、何分、何秒とカウントダウンしてしまうような仕事に就いた経験は、多くの人にあるでしょう。

一日の大半を、そんな仕事に費やしていてはいけません。今の仕事が好きでなければ、今日にでも計画を立てて人生に前向きな変化を起こしましょう。

3つ目は、愚かな行動はやめ、賢く行動すること。分かりきっている(でも多くは実行していない)ことの一つに、ほかに気をとられずに集中することが挙げられます。携帯に届くメールをいちいち見ないようにし、電話が鳴っても毎回取らないようにします。5分ごとにEメールをチェックしているようではいけません。身の周りの環境をコントロールし、逆に振り回されないようにしましょう。

髭を話題にすることは楽しさを提供したかもしれませんが、レッドソックスがワールドシリーズまでこぎつけた本当の要因は、血と汗と涙を流して昔ながらの努力をしたからです。皆さんも勝者になりたければ、つべこべ言わずに彼らに倣って努力を続けなければなりません。

成功するために本当に必要なものが何であるか誤解してしまう原因は、大成功を収めたスーパースターたちが苦労を見せないからです。

Nikeのコマーシャルで、マイケル・ジョーダンは若い選手たちを前に次のように語っています。

「私のせいかもしれない。苦労したのに、たやすくできたように思わせてしまったのかもしれない。活躍できたのは練習があったからこそなのに、フリースローを決める姿しか見せなかったから誤解させたのかもしれない。苦悩を乗り越えてバスケがうまくなったのに、一瞬でスーパースターになり、打ったショットはどれも決勝点となったように思わせてしまったのかもしれない。失敗して強くなったこと、弱点を克服するのがモチベーションだったことを分かってもらえなかったのは、伝えようとしなかった自分のせいかもしれない。バスケがうまいのは一日も欠かさず練習したからなのに、神から与えられた才能だと勘違いさせたのかもしれない。私は、バスケに対する考え方をぶち壊してしまったかもしれない。でも、もしかすると…君たちは、自分には才能や運がないと言い訳しているだけなのかもしれない」

-ダン・ケネディ

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ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

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