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不測の事態が起きたとき、私たちはどうすれば良いのでしょう(パート2)

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From:ダン・ケネディ

悲劇が襲った時に何をすべきかについての続きと、ものごとの二面性について話をしましょう。しかしまず最初に、私の意見は私のものであり、必ずしもGKICのものではないということをお断りしておきますよ。

すべてのコインには表と裏があります。ハリケーンに襲われたニューオリンズの場合、片方は悲劇的で恐ろしい緊急事態で満ちていて、それは何ヶ月、何年もの長期にわたりました。もう片方はチャンスで満ちていて、多くの人々にとっては短期的にですが奉仕活動をするチャンスとなりました。自分たちをアピールするチャンスを与えられた非営利団体や慈善団体は、初めて寄付をし、その後も寄付を続けるであろう膨大な数の篤志家を集めました。

政治家たちは、これを機に自分たちの政治的立場を有意なものにしようとしました。また新しいセレブリティ、作家、映画製作者も同様に自分たちをアピールしました。

もはやニュース業界にとって大規模災害ほどオイシイものはないと言えるほど、ニュース出版物の発行部数は急増し、CNNやMSNBCなどのニュース番組の視聴率は跳ね上がりました(それに伴い広告料も跳ね上がりましたね)。そしてこのような災害で利益を上げようと躍起になっていたメディアが、今度は同じことをする他業種を鋭く批判し始めました。

セメント会社、建設会社、Home Depot (ホームデポ)のようなDIYショップなどの株主は、なんらかの復興が決定され開始するとその恩恵を受けます。

仕手筋や銀行家、ヘッジファンドマネージャーたちはすぐさま反応しました。彼らの多くは受託者としてそうする義務があるのです。やがて困難な状況から次第に抜け出し始めると、屋根の修理工から土産物売りまで、あらゆるタイプの起業家が殺到しました。

よく考えてみてくださいよ。多くの人々が一生取り戻すことのできないような財を失う一方で、数多くの富が築きあげられ、大企業はさらなる富を得るのです。短期間ですが、あちらこちらで不当な搾取やあからさまな詐欺行為も起こります。実際、偽の慈善団体を語ってお金を集めるテレマーケティング犯罪が災害当日から始まりました。

正当なご都合主義が広まるのはやや遅いのですが、広範囲にわたって長期的に発展します。それに関わる人たちもかなりの批判を受けますが、彼らや湧き上がるご都合主義の波なしでは、どのような規模やタイプの街もそこに再建することはできないのです。そこには病院も学校も何もなく、あるのはただの沼地だけとなるでしょう。

私はその災害の当日や翌日にすぐさま何らかの財政的、投資的なアクションを起こすことはありませんでした。でもそれは私がコンサルティングのためにクライアントのもとを訪ねていたり、緊急の締め切りがあったりと他のことに追われていたからというだけなんですよ。

そうでなければ、私だってどんな慈善を行おうかと考えると同時に、この機にどう財産を増やすか、起業家としてできることはないかを考え、行動に移していたでしょう。そして何の罪悪感もなしに、もっとお金持ちになっていたでしょうね。

こんなことを話しているのは、ナポレオン・ヒルが説いたあるわかりきった主張をするためです。それは、どんな逆境にもそれと同じだけの、もしくはそれ以上の利益をもたらすような種が蒔かれる、ということです。 そしてさらに大きな主張をしましょう。気の弱い人は、起業家になるのに向いていません。真の起業家たちは、出来事の規模に関わらず、それらに対して同じような考えを持ち、同じような早さで反応し、同じようなリアクションを取るものです。それがどんなものかわかったら、感嘆する人もいるかもしれませんが、夜中に叫びながら逃げ出してしまうほどの恐怖と反感を感じる人もいるでしょう。私はスーパー起業家たちをよく観察しているため、彼らの心を本当の意味で掴むものがどんなものかを知っています。そして彼らの考え方にはコインと同じように二面性があることも知っています。(でもこのことは内緒にしておきましょうか。)

– ダン・ケネデイ

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

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