From:北岡秀紀
先日コンサルティングに入った会社で驚くべきことが発覚しました。
その会社のセールスパーソンの行動プロセスを見直す中で、請求書を発行する、チェックするというプロセスが入っていないことに気づきました。
「まさか…」と思い、過去半年ほどざっとさかのぼるだけで100万円近くの請求漏れが発覚しました。
その後、時間をかけて精査すると2年で800万円近くの請求漏れがあったのです。
また、請求はしているけれど未入金のままというのもありました。
一、二度はメールで催促の連絡をしていたようですが、その後、何のアクションも起こしていません。
通常、未入金については税理士が毎月入っていれば警告を発してくれますが、決算月に税理士が一気に帳簿をつけるような会社でした。
税理士も年一回のことですから定点観測ができていません。また、関係性もできていないですから軽い注意だけで終わってしまっていたわけです。
慌てて請求書を発行したわけですが、先方も通帳の残高とにらめっこして経営をしているわけです。
突然、1年前の話を蒸し返されて、すぐに払えと言われて払ってくれるものでもありません。
請求漏れ、未入金はウチにはないよ。
それ自信をもって言えますか?
実際、そんなに珍しい事案でもありません。
感覚的には50%くらいの会社はなんらかの形で請求漏れ・未入金をもっています。
特に成長著しい会社、社長が忙しくしている会社では、請求漏れ・未入金は多くなる傾向があります。
いくら売上があがっても入金されなければ、その売上はないのと同じです。
社長であるあなたがマーケティングやセールスに強い場合、お金周りの管理や細かい作業に疎い場合が多いです。
なので、請求書を発行したり、入金確認を確実に実行するフローがなかったりすることが大半です。
そして、月の帳簿もつけてはいても、ほとんど担当任せで社長自身が税理士と会うのは決算の時だけ年に1回という社長は多いです。
担当自身は未入金を把握していても、社長に対して強くアラートを発しない人も多いです。
構造的に請求漏れ、未入金が発生しやすい状況になっているわけです。
いうまでもありませんが、請求漏れ、未入金を減らすだけであなたの会社のキャッシュは増えます。
一切のマーケティングやセールスの苦労をせずにです。
これほど投資対効果の高い行動はなかなかありません。
これを機会に一度、自社のフローを見直してください。
確実に請求して、入金を確認できるシステムになっているか確認してみてください。
「お金を回収するまでがセールス」ですから。
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