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家族と仕事

2016.3.21 | ,
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From:小川忠洋

西宮のプライベートオフィスより、

 昨日は、長女の卒園式。実はそのまさに当日に、会社での合宿が重なっていてマジで焦った。この日程は半年以上前から決まっていたもので、うちの会社のマネージャークラスが全員出席するので、ズラすことはできない。しかし、卒園式もズラすことはできない^^;

 仕方なく、社長の権威を失墜させようとも、マネージャーの皆さんに頭を下げて、日程やら開催場所やらを変更してもらった。そして、無事、長女の卒園式に参加することができた☺️

 振り返ってみると、生まれた時も、幼稚園に入学する時も、ブログに書いてたような気がする。だから、中にはその頃からザ・レスポンスをフォローしてくれてる人もいるんじゃないかな。6年前って言ったらザ・レスポンスになっていたかどうか、微妙な時期だったかもね。その頃は、ぼくが毎日メルマガ書いて配信していた個人メルマガだったかもしれないな。

 6年前には存在しなかった子が、今や小学生になろうとしてて、iPadとかいじったりできて、その上、子供ケータイみたいなもんを持ってると考えると、なんだか恐ろしいような不思議さを感じるな。子供の成長スピードは驚くほど早いけど、自分はそんなに早く成長できてるんだろうか?そして、自分のやってる事業は6年間でどれくらい成長できてるんだろうか?

 子供に比べたら、大した成長じゃないような気がするな。それを考えると、もっと頑張らないといけないのかもしれない…

社長にとっての家族と仕事

 ところで社長にとって「仕事」と「家族」って難しいバランスのもの。やっぱり社長だから会社で最も時間を必要とされる立場だし、絶対に抜けられない仕事みたいなのもある。そして、成長率が高くなればなるほど、めまぐるしい勢いで仕事に時間を奪われる。

 そんな中で家族とのバランスをどう取ればいいんだろうか?

 率直に言って簡単な答えはない。「仕事と家族とどっちが大事なのよ?」と問い詰められれば、「右手と左手どっちが大事なのよ?」と言われているようなもので、答えようがない。

 しかし、ぼくら起業家、社長はともすると、家族よりも仕事を優先しがちになる。なぜなら社長は、仕事をすればするほど、収入が増えるのはもちろん、社会から認められ、称賛され、社会的ステータスも高くなる。しかも成功すればするほど、もっと成功するためのチャンスがたくさん舞い込んでくるし、やり方も、もうだいたい分かっている。そして、成功すればするほど、事業は、社長である「あなた」を必要とする。

 でも、本当にそれでいいのか?

 ぼくの知り合いにも、年商100億円くらいの有名な会社を経営している人がいる。たぶんあなたも一度や二度は彼の会社の商品を見たことがあるだろう。彼の会社は急成長しているらしくお客さんからの評価も高い。周りの人にはちやほやされ、求められ、社会的に見れば、最高の人生を送っている、素晴らしい成功者に見える。

 しかし、ちやほやしている人たちが知らないのはその分、子供にしわ寄せがいっているということ。もちろん、仕事人間だから仕事に全ての時間を注いでいる。その間、小さな子供はベビーシッターに預けられている。愛情が不十分な子供は、少しずつ荒れてきている。

 成功した企業の元には様々な新しいビジネスチャンスが舞い込んでくる。そして、それを「今」やらなきゃ10年に1度のチャンスを逃してしまう…そう考えてしまう。しかし、冷静になって現実を見ると10年に1度のチャンスは毎年きている。いや、半年に一回くらいのペースで来ているかもしれない。

 そして、社長は自分の代わりはいないと思っているが、実は自分の代わりをできる人は他にもいる。(意外に自分よりも良い人もたくさんいる。残念)

 本当に代わりがいないのは、子供の「親」としての自分自身だ。子供の「親」はアウトソーシングすることもできないし、有能な部下に代わりを任せることもできない。どれだけ子守りや子育て、教育の技術が熟練している業者であっても、「親」の代わりはできない。優秀な父親をヘッドハンティングすることはできない。

 そして時間が「今」しかないのも、会社よりも子供の方だ。3歳の時、4歳の時、5歳の時は、人生で一回しかない。3歳の情緒、知性でいるのはその時しかない。それをパスしてしまって、子どもに向かって「すみませんけど、もう一回、4歳くらいの感じでお願いします」なんてことはできない。体も心も知性も、全く成長して変化しきっている。ぼくのメンターであるロイスクルーガーが教えてくれたのは

「家族も会社と同じく人生で大切な事業なのだ」

 ということ。ぼくらが会社をやる理由は、人より高い収入が欲しいってのもそうだが、究極は、「なにかをやったと証明したい」「何かを残したい」からじゃないだろうか。7つの習慣の著者コヴィー博士は「レガシー」という言葉でそれを表している。日本語で言えば、「生きた証」とでも言おうか。

 生きた証を残すために、ぼくらは一生懸命、人生を注いでビジネスをやっている。

 しかし考えてみれば、生きた証は、会社や仕事だけで残せる類のもんではない。例えば子供を育てるのも、大きな、難しい事業だろう。その子が成長して、誰かの役に立って、社会に価値を生み出したり、周りの人間を少しでも幸せにすることができれば、それはそれで価値ある「レガシー」じゃないだろうか。

 社長として、家族と仕事のバランスを保つのは簡単なことではない。社長は従業員の生活やキャリアも背負っているので、仕事の責任も最も大きい。

 なのでこの話に答えはない。

 しかし、ぼくの意見は、社長は放っておいても仕事が圧倒的優先になりがちなので、「家族優先」を明確に心がけたほうが、結果的にはバランスが取れるんじゃないかと思う。

 もちろん個別の事情によっても変わるだろうが、仕事やカネに困らなくなったら、この方が良いのでは?あなたはどう思う?

ーおがわ

PS:

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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