From:北岡秀紀
「ウチは紹介で成り立っています」
この言葉を使う95%の社長は儲かっていません。なぜなら、これの意味するところは紹介で成り立っているのではなく「紹介でしかお客が取れていない」ということだからです。単にマーケティング、セールスができないから全体売上からみて紹介による比率が大きいだけ、という場合が大半です。
つまり、正しくはこの冒頭の言葉は「紹介でしかお客が取れていません」というが本当のところ、ということです。
もちろん紹介のみで十分に儲かっている会社もあります。それは残りの5%なわけですが、95%と決定的な差があります。
それは…紹介がシステムになっているかどうか、です。
つまり、うまくいっていない95%は紹介してもらえるかどうかは運次第。だから、紹介のポイントを語ってもらうと「良い仕事を全力ですれば」「いい商品を提供すれば」というような精神論に終始します。
一方で5%は紹介してもらうために
・紹介の前フリを絶えずいれる
・紹介をお願いするタイミングをあらかじめ決めてある
・紹介をお願いする場を複数回用意する
・一度以上、紹介してくれた方には別途えこひいきする
というようなパターンを作っています。
この中で特に盲点になっているのは、一度紹介してくれた人を別途えこひいきすることです。
それはどういうことか?
振り返ってもらえればわかるとおもいますが、紹介してくれる人というのは、全体のお客さんから見ればごく少数。その少数の人が繰り返し紹介してくれることが大半です。
ですから、その人をいかに立てて気持ちよくなってもらうのかがポイントになります。
ここで多くの人が間違えるのが「紹介料」などの名目でお金を払ったりすることです。
しかし、こういう人を紹介してくれるような世話焼きタイプに人は、お金を払うと「そんなつもりで紹介したんじゃない!」と叱られるのがオチです。
そうではなくて、紹介してもらってこちらが助かっていること、紹介してくれた人がうまくいっていることを適宜報告して、そのたびに御礼を言うことこそが最も重要です。
そして、たまに思いついた時、どこか旅行に行った時に、ちょっとしたお土産などを買ってお渡しする。「いつもあなたのことを考えていますよ」ということを示すわけです。
そう、紹介の連鎖を起こすには、お金などの利害関係より人間関係を構築するために当たり前のことをやることが効果的だってことです。
北岡秀紀
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