From:ジョン・カールトン
From:ジョン・カールトン
K.I.S.S.
ベテランの起業家ならこれが何を意味するかお分かりいただけるでしょう。そうです、”Keep It Simple, Stupid.”(だからシンプルにしろって、このバカが)の頭文字です。そしてこれは、私が今までもらった中でも最高のアドバイスです。
私の机の上の壁にはこのスローガンをプリントアウトしたものがもう何年も貼り付けてあります。もっとも、私の場合はより自分自身の注意を引くために”Keep It Simple, Shithead.”(だからシンプルにしろって、このクソったれが)というように、多少文言を変えましたが。
こういったスローガンの類で、私が気に入っているものは他にもいくつかありますが、何と言ってもK.I.S.S.が一番です。というのも、私自身もそうですが、私が一緒に仕事をしたことのあるほとんどの起業家、クライアントやビジネス・オーナーのほとんどは、物事をすべからく複雑に複雑にしようという傾向が見られるのです。そして、この傾向は、もともとは素晴らしかったアイデアでさえも台無しにしてしまうのです。
ビジネス・アイデアの多くは、最初はとてもシンプルなものとしてスタートします。ところが、そのアイデアが実行に移される前に、ほとんどの起業家はそこにいろんなアイデアを加えていって、どんどん複雑にしてしまうのです。
「これを加えたらもっと良くなるんじゃないか?じゃあ、あれもやろう。これがないと物足りないな」
などといった具合にです。その結果、最初は素晴らしく思えたアイデアが、最後には何の魅力もないものへと変わってしまうのです。
こんなことは大なり小なり、あちこちで頻繁に起こっています。すべての起業家は「K.I.S.S.」と脳みそに刺青でも彫っておいた方がいいでしょう。
これは、セールスライティングにおいても同じです。あれも言いたい、これも言いたい、このアイデアは捨てれない、、、などとやっているうちに、セールス・メッセージはどんどん複雑になり、結局何が言いたいのか分からない、魅力のないセールスレターが出来上がってしまうことになるのです。
それが、私が「私はこういう者です。これが私の商品です。この商品があなたに必要な理由はこれです。そして、これがあなたが今すぐにすべきことです」というシンプルなセールスメッセージの公式を作るに至った理由です。
ヘッドラインからボディコピー、そしてクロージングまでを息もつかせぬほどの速さで最短距離で辿り着くように書いてみてください。意味のないストーリーも、ひとりよがりのアイデアも、売りにつながらない言葉も、、、セールスプロセスを邪魔するものはすべて排除してください。その上で長いコピーになったとしても、それはまったく問題ありません。
私が自分のマスターマインドグループでもっともよくするアドバイスも「すべてをシンプルにしろ」です。そこではメンバーの抱える問題を分解し、これ以上ない単位にまで小さなパーツにしていきます。そうすることで、問題の原因を簡単に見つけ、解決への糸口をつかむことができるのです。
シンプルにすることで成功した代表例がアップルでしょう。アップルは商品も、配送システムも、ユーザーインターフェイスも、デザインも、、、すべてをシンプルにすることで大成功を収めてきました。
スティーブ・ジョブズはこう言っています。
「シンプルであることは、複雑であることよりも難しいときがある。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。だが、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。」
K.I.S.S.
これを何度も何度も繰り返し実践してください。そうするだけの価値があります。ビジネスをシンプルにできる起業家は、大きな成功と幸せな生活の両方を手に入れることができるでしょう。
John Carlton
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