From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
複数店舗を経営する美容室の数字を見ていて、1店舗だけヘッドスパのサービスの売上が伸びていないことに社長が気づきました。利益率の高いアップセル商品で店舗の利益に大きな影響がありますから、さらに分析を重ねました。すると、初回の体験率は他の店舗と同様の数字にも関わらず、二回目以降の数字が伸びていない、ということがわかりました。これはヘッドスパのサービス提供方法かその際のトークが悪いのだろうと社長自ら乗り込みサービスをしているところを確認しましたが、正しい手順が守られていました。二回目以降の継続につなげるトークも悪くありません。
で、なぜかわからない、ということで友人の私が呼びだされました。ヘッドスパ無料でやってあげるからチェックして欲しい、と。
「私はなかなか高額をチャージするコンサルタントだから、ヘッドスパ無料くらいで動かそうなんて友人価格も甚だしい」と言ったところ、友人もそれは心得ていて、ここでは言えない(お金ではない)断れないオファーが用意されていまして・・・受けることになりました。
どこも悪くない、けど・・・
ヘッドスパの前に頭を洗いますね、とシャンプー台に連れて行かれて、椅子を後ろに倒して、顔にタオルをかけられました。その段階で「これはもしや・・・」と思うところがありました。ヘッドスパがはじまるまでもなく、10秒で2回目以降につながらない理由がわかったわけです。
念のため、最後までサービスは受けましたがすべてスムーズ。セースルトークも悪くありませんでした。
やっぱりはじめの10秒に問題があるのは間違いないようです。その問題とはなんだと思いますか?
シンプルな答え
答えはタオルの匂いです。
ヘッドスパのお客だけ「違う感」を出すために、通常の頭を洗うときとは違うタオルを使っていました。そのヘッドスパ専用タオルが悪臭を発していたわけです。
タオルはもちろん毎日洗濯をしています。でも、古くなったタオルのなんとも言えない匂いは、いくら洗濯しても取れなくなってしまいます。(飲食店のおしぼりでもそういう匂いがする店、ありますよね)
ヘッドスパの場合、そのタオルを顔に直接かけますし、その状態が長時間続くわけです。これはかなり不快です。当然、いくらいいサービスでも2回目につながることはありません。
実際、タオルをすべて入れ替えることで、2回目以降の数字が他の店舗と同様になったそうです。
最後は社長しかいない
数字が伸びない理由は意外とこんなシンプルなことだったりします。気づいてしまえば簡単ですが、なかなか気づけません。
こういった細かいことに気づくにはどうすればいいのでしょうか?
答えは簡単で、自分で自社の商品・サービスを使ってみることです。そうすれば、おかしなところに気づくことができます。
もちろんモニターやミステリーショッパーなどに使ってもらうというのもアリです。でも、彼ら、彼女らは所詮外部の人です。外部の人だからこそおいいところもあるので有効に活用すべきですが、一方で当事者意識はありません。
ですから、最後はやっぱり社長であるあなたが実際に使ってみることです。
普通の話ですが、その普通ができてないことが少なくありませんん。
あなたが一番最近、自社の商品・サービスを使ったのはいつですか?3ヶ月以上経過しているならヤバいです。今すぐ、使いましょう。
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