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From:小川忠洋

西宮のスタバより、、、

自分たちがやった事と同じように、やらなかった事を誇りに思う
イノベーションとは、1000もの事にNOと言う事なのだ

 アップルがiPodを開発できたのは、当時、参入すべきだったメジャーな市場に参入しなかったからだと言う。その市場に参入していたら、iPodを開発できるチームは生まれなかったとジョブズが言っていた。

 最近、ジョブズ関連の本をまたいろいろ読んでいるんだが、賛否両論いろいろあるが、やはり彼は現代で最高の経営者、というかビジョナリーだったと思う。ぶっ飛んだ所もあったようだが、それくらいの異常なこだわりがなければ、あのような素晴らしい製品群はできないんだろう…

 ぼくらは、社長として、ちょっとした事で妥協をしてしまう。「できません」「間に合いません」「人数が足りません」「今までやった事がありません」、、、仕方ないか…現場がそう言ってるなら、、

無理な理由、できない理由はいくらでも考える事ができる。

 しかし、その理由をいくら考えたところで、それによって恩恵を得るのは一人もいない。一人もだ。顧客は恩恵を受けない。すげぇ商品ではなく、まぁまぁの商品で満足せざるを得ない。会社は恩恵を受けない。高い利益率ではなく、まぁなんとかやっていける、、、程度の売上利益で満足せざるを得ない。それに、、、

 それに意外かも知れないが、「できません」と言った従業員ですら、恩恵を受けない。難しい仕事をやらなくて済むんだから、恩恵を受けてるじゃないか?と思うかもしれない。が、それは間違いだ。

 なぜなら、最高の瞬間は難しい仕事を達成した時に感じるからだ。自分の可能性、自分のできる範囲、できる仕事、それ以上の事を達成したとき、コンフォートゾーンから外れて、苦労してビビりながら、それでもそれを形にしたとき、おそらく人は最高レベルの達成感、充実感、ある意味、エクスタシーを感じる。

 ぼくら社長が妥協してしまうと、全てに妥協が伝播する…そして、顧客に最高の体験を提供するチャンスも、従業員に最高の仕事をさせるチャンスも、会社に最高のブランドを作るチャンスも、奪ってしまう。。。

社長は「イエス狂」である。

 なんでもやりたい。たくさんアイディアが浮かぶ。ぶっちゃけ社長をやるくらいなので実務能力はそこそこある。だから、あれもこれも同時にできる。あれも作る、これも作る。新商品のアイディアは毎月、毎週、浮かんでくる。それができてしまう。そして、あれもこれも中途半端になる。

 ぼく自身も人の事は言えない。イエス狂である。なんでも始めてしまう。とりあえずやってみてしまう。

 もう今年も終わりに近づきつつある。今年はたくさんの事にイエスと言ってしまった。売上は50%以上成長したので、素晴らしい1年だったと言える。。。しかし、もっと素晴らしくできたのではないかと、この言葉を聞くと思う。

 もっと「NO」と言っていれば、、、新しいプロジェクト、新しい商品、新しいアイディアにもっとNOと言っていれば、既存のプロジェクト、既存の商品、既存のアイディアがもっともっと素晴らしく磨かれたんじゃないだろうか。

 ぼくらは「イエス」という事がとても正しく、とても素晴らしいもんだと教わってきている。スタバにはJust say YES!というマントラもある。お客さんから何と言われても、まずはイエスと答える精神だそうだ。イエスという事は素晴らしく、ノーという事はクソだと…そんな常識、既成概念がある。

 しかし常識はたいてい疑って見る価値がある。イエスがこれだけ氾濫したら、イエスの価値は下がる。チープになったイエスよりも、ノーの方がパワーがあるのではないか。。。

 来年は、もっとノーという練習をしようと思う。

 あなたはどう思うか?

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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