From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
スタッフを叱れない、と悩む社長はかなり多いです。理由を掘り下げると色々な言い訳をしますが、結局はスタッフに嫌われることを心配しているのです。
しかし、叱ったためにスタッフに嫌われる、ということは絶対にあり得ません。むしろ何とか叱らないようにしようとして、媚びた接し方をして「キモい」という評価をされたり、嫌われる結果になるということは少なくありません。
なので、むしろ叱るところはバシっと叱る方が、スタッフとの信頼関係は深まりますし、スタッフは前向きに動いてくれます。ただし、叱る時には、ポイントがあります。
それは。。。「できない」と「やっていない」を区別する、ということです。多くの社長は、スタッフが成果を出せなかった時に叱ります。「なんでできないんだ!?」と。
でも、よく考えてください。本当に、彼(彼女)は成果を出せるだけのスキル、能力を持っているでしょうか?持っていないのに叱るのは理不尽です。
例えば、犬に「なんで話せないんだ!?」と怒らないはずです。犬は話せないからです。
でも、それを人間相手にはやってしまうのです。
いや、それは彼(彼女)に期待しているからこそだ、と言うかもしれません。そんな精神論は昭和の発想です。それで動いてくれる人がいれば、自分の頭で考えない単細胞ちゃんくらい。長い目で見れば使えない人材です。
ですから、成果が出なかった時、叱りたい気持ちはわかりますが、一度、グッとこらえてください。
で、冷静に考え直して、本来はできるスキルを持っているのにやっていないなら、バンバン叱ってください。一般に叱る時に人格否定はダメとされますが、私は全然やります。お金をもらっていて(できないではなく)やらないわけですから、ただの報酬泥棒ですから。泥棒に人格を認めるほど、私は優しくありません。
しかし、できるスキルを持っていないなら叱ってはいけません。そして、既にやり方を教えていたとしても、まだ上手にできないのであれば、それは叱ってはいけません。それは、まだできないわけですから、どうやればうまくできるのか、を教えます。
以前、あるチェーン店の新人スタッフに調査をしたところ、やめたい、もしくは、やめる原因の上位は、「習ってないことを叱られたとき」ということがわかりました。「聞いてないことなんてできるかっ!」というわけです。
逆の立場になれば、それは当然、ですね。
弊社と付き合いのある経営者によると、弊社のスタッフは私のことを「怒るとめちゃくちゃ怖い」と思っているそうです。
しかし、スタッフは私がキレるポイントをハッキリ理解しています。ですから、弊社のスタッフが日常でピリピリして、私に接してくることはありません。というよりも、むしろ、なめられているんじゃないか?と思うくらい。高いメシはたかってきますし、私の発言にバシバシつっこんできます。
出ない成果をいくら叱っても成果は変わりません。プロセスを変えてこそ、成果は変わります。
ビジネスは成果が全てです。しかし、その成果は正しいプロセスが生みます。
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