From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
先日、あるホテルでの出来事。
そのホテルはフロントが高層階にあり、エントランスだけが1階にある形でした。
高層階のラウンジで打ち合わせが終わり、エレベーターでエントランスロビーに降りたところ「ありがとうございました。」とベルボーイに声をかけられました。
軽く会釈して通過しようとしたら、「どちらに行かれますか?」と聞かれたので、「代官山の蔦屋」と答えました。
そうするとこのベルボーイは、エントランスの外に立っているドアマンにタクシーを手配することと、その行き先が代官山の蔦屋であることを伝えました。
ドアマンはタクシーのドアを開けてくれると共に、タクシーの運転手に対して「代官山の蔦屋で」と行き先を告げてくれました。
これ、良いサービスしてくれているように見えますが。。。どうせ「代官山の蔦屋」と言わないといけないことには変わりありません。ただ、ベルボーイに言うか、運転手に言うかの違いに過ぎません。
予約でもないですから、行き先をあらかじめ運転手に理解しておいてもらう、ということもできません。
なのに、この伝言ゲームには何の意味があるのでしょうか?
あなたにはわかるでしょうか?
実は、私にはわからなかったのですが。。。
「この伝言ゲーム何の意味があるんでしょうね?」と普通に連れに伝えていたのを聞いた運転手がクスっと笑い、「確かにそうですね。多分、あのホテルは外国人が多いから、翻訳して行き先を伝えるサービスをそのまま日本人にやってしまっただけなんでしょう。」と鋭い指摘をしてくれました。
言われてみて「あぁ」と納得しました。
さて、このエピソードからこのメールをどのような展開にしていくのか。私は3つのシナリオを思いつきました。
シナリオ1
外国人には喜ばれるサービスでも日本人にやると怪訝に感じる。つまり、対象客によってマーケティングやサービスを変えることは重要である、という展開。
シナリオ2
タクシーの運転手にポロっと漏らしたからこそ、謎が解けた。問題、課題は1人で解決するのではなく、誰かに聞けば一瞬で解決する、という展開。
シナリオ3
ここは脚色をして到着した場所が代官山の蔦屋ではなく別なところだったとして、伝言ゲームになるとこちらの意図とは全然違う理解をお客にされることがある。だから、直接お客に対話し続けることが必要である、という展開。
ここで理解していただきたいことは、3つのシナリオが出てきたということは、たったひとつのちょっとしたエピソードから3つの学びを得たということ。普段漫然と生きていたら、きっとこんな普通のことから3つの学びを得ることはできません。
でも、私にはできた。それはなぜでしょうか?
能力があるから?・・・ではありません。答えはカンタン。メルマガを書いているからです。
私は「ザ・レスポンス」だけでなく、弊社が運営している「オクゴエ!」や「コンサル大学」でもメルマガを書いています。なので、最低でも週3〜4本のメルマガを書かなければなりません。
結果、絶えず「これメルマガのネタにならないか」と考えることになります。だからこそ、ちょっとしたエピソードでさえも、複数の学びを得るようになっているのです。
ほんのちょっとした差かもしれません。しかし、毎日ちょっとした学びを続けている人と漫然と生きている人。1年、2年と時間が経つにつれ、圧倒的な差がつくことは明らかです。
顧客の獲得だけでなく、維持にも使え、自分の成長も促される。それでもメルマガをやらない理由はよくわかりません。
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