第８６回アカデミー賞、長かったけど観てしまいました。私はかれこれ２０年以上観ています。

毎年、とにかくオープニングから惹きつけられ感動してしまいます。今回は、途中宅配ピザを実際に注文し、なんと本物の店員が会場に届けに来ました。ブラッドピットが皿を配ったりしてハリウッドスターが食べているのには、「やるな」と思いました。

大勢のプロフェッショナルが支えているからこそできる、心が揺さぶられる、そんな感動のスピーチと演出。今回の作品賞は大豊作の大混戦、栄冠に輝いたのは「それでも夜は明ける」でした。素晴らしい作品を演じる、主演男優賞、助演男優賞、主演女優賞、助演女優賞も魅力的な人たちばかり。

観ていて、私の頭の中でふとよぎったことがあります。よく「魅力的な人」と言いますが、どうすればそうなれるのか、ということです。

魅力的な人って、容姿もあるでしょうが何か内側から発散している感じです。「オーラが出てる、すごく輝いてる！」なんて言いますよね。そんな人、あなたの周りにもいるのではないでしょうか。持って生まれたものなのか、あとから身につくものなのか、それとも両方合わさったものなのか。

『人蕩し（ひとたらし）術』無能唱元著によれば、「魅は与によって生じ、求によって滅す」とあります。人の魅力は与えることで生まれ、求めることで失われると。私もそのとおりだと思いますし、素晴らしい言葉です。しかし、それを本当に腹に落とすためには、マインドセットが必要かもしれません。

仏教用語に阿頼耶識（アラヤ識）という古代インド語があります。「蓄えた、貯蓄された意識」という意味です。仏教では、このアラヤ識こそが人間の運命を左右する重要な基盤だと言っています。それは、まるでコンピュータにインプットするかのように、考えたことが潜在意識として蓄積されていく。楽しいこと、嫌なこと、起きてほしくないこと、全て蓄積されていきます。

怖いですよね。この「潜在意識」という言葉はご存知の方も多いと思います。

２０世紀の初頭、心理学者のフロイトが潜在意識について学問として体系化し、それ以後、あらゆる文化に影響を与えてきました。この潜在意識は、もともと医療目的の研究素材でした。その後、人間の身体の制御だけではなく、人生や運命まで支配する神秘の力を持っていることが明らかになってきた、と言っています。

以下、感銘を受けたある人の話をお伝えします。

人間が頭で何かを考えると潜在意識に影響を及ぼし、その人の身体、運命にまで影響を及ぼす。人間は日頃からどんな考え方をしているかで、幸せか不幸か決まる。その媒体として潜在意識がある。

これは、西洋でも古くから研究されてきたもの。あの世界最大の秘密結社といわれるフリーメーソンも、その中心的教義は「心の力」を使って成功を実現させるとある。しかし、今では自己啓発書のように世の中に出回っているので、誰でも手に入れることができる。誰でもその気になれば考え方を変えることができるということ。

成功している人を見ていると、共通しているのは皆さん自分を愛している、そして、相手に感動を与えている。それに、成功している人はあまり人の批判をしない。他人の悪口を言っていると、それを聞いている人は「この人、自分の悪口も言っているな」と思うしね。

その時はスッキリするかもしれないが止めるべき。自分で自分の首を絞めることになるから。ゆえに、己の考え方を見つめ直し、精神バランスを整えるのは大変重要なこと、と言える。

極端かもしれないが、「天上天下唯我独尊」のように、自分を最高と思えばいいのではないだろうか。自分を愛することが大切で、絶対に卑屈になってはいけない。

そして、成功している人は自分にとっての成功を明瞭に描いている。会社経営していてうまくいかないと「俺はダメだな」と諦めがちになるかもしれない。それが頭の中でイメージ化され、起きてほしくないことが現実化してしまう。

それゆえ、まずは自分の考え方を見つめ直し、クライアントに対しても愛と継続をもって接すること。もちろんクライアント以外の人に対しても。

その方が楽しい気分で日常を過ごせるので試して欲しい。そりゃあ人間は感情の動物なので、腹が立ったり、体調が悪くなったりすることもある。そんなことがあっても、早く修正できた方が良いに決まっている。

それとともに負のイメージは極力避けること。そうすれば、あなたにとって素晴らしい現実が訪れる。

以上、感銘を受けた内容でした。

確かに私自身も考え方が変わっただけで、今までの危機的な状況が途端に好転したことも１度や２度ではありません。

あなたにはあなたにしかない魅力があります。考え方を今一度見直して、得意なことをもっとスキルアップして輝いてください。とにかく夢の実現のために躊躇せず、行動、決断してください。

「人間が挑んではいけない夢はない」ジョージ・マロリー（イギリスの登山家）

−高橋大介