From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
要するに、自分たちは独立起業していてエラい。
でも、サラリーマンは独立していないからダメ、という思考なわけです。
しかし、独立していて個人事業主、代表取締役という肩書きにでも、内実を見れば誰かの下請けの状態。そこに切られればビジネスがダメになるという人は少なくありません。
これは本当に独立していると言えるのでしょうか。
一方で、非常に優秀で実力も十分。
多くの会社から引っ張りだこなサラリーマンは、確かに見た目は雇われています。
しかし、自分の実力で生きている。
独立しているけれど、誰かに頼っている。雇われているけど自分の実力で生きている。
どちらがダメで、どちらが良いのでしょうか。
完全に後者でしょう。
何がその違いをもたらすのか?
実際、私の周りにも非常に優秀なサラリーマンがいます。
自分の所属する会社のことを経営者のように考え、目の前の仕事に対しても誠実に取り組みます。
問題があっても自分事として必死に問題解決にあたります。
経営者のようにビジネスに取り組む人ような人です。
一方で、確かに独立をしているんだけれど、いつまでも誰か頼り。
全然、自分のビジネスのことを真剣に考えておらず
(本人は考えていると 言いますが完全に、 考えている「つもり」)、
そして誰かの悪口が大好き。
見た目は独立していても経営者とは到底言えない人もいます。
では、独立しているけど経営者として行動していないヤツ。
一方で独立してないけれど経営者のように行動できる人。
どこにその違いがあるのでしょうか。
そのポイントは自立にあります。
つまり、形態として独立しているかどうかではなく、
精神的に自立しているかのほうが大事だということです。
つまり、冒頭の言葉を言い換えるなら「サラリーマンがダメ」なのではなく、
『雇われてさえいれば お金がもらえる』
みたいな考えに代表される自立していない「サラリーマン的発想がダメ」だということです。
独立しているのにサラリーマン
そんな風に見直すと、冒頭のような「サラリーマンはダメ」発言をするヤツというのは、
他を落とすことでしか自分の価値を示すことができない、
まさにサラリーマン的発想であることに気付きます。
独立してすぐのころは起業したというだけで「凄いね」と言ってもらえます。
また起業のコミュニティにいれば、独立を実現したという事実のみでヒーローになれます。
そして、それに酔いしれる人も少なくありません。
でも、その褒め言葉は本音であることはほとんど少なくて
「あ〜バカな選択をしたね」
と思われている、と気付くべきです。
それに気付かず、「凄いね」に有頂天になるタイプの人は、周囲の本音通り5年も立てば
「バカな選択をした」
ということが証明されることになります。
「バカな選択をした」という本音が間違いであることを証明するためには、
その「凄いね」はウソであることに気付いて、本当の意味で自立することしか道はありません。
環境が人を変えるということはありますから、独立する事で自立できるようになる人はいます。
また、サラリーマンをしていると、よほどしっかり意識しないと
自立心が衰えていくという側面もあることは否定しません。
しかし、結局は、その雇用形態の問題なのではなくて、自分の考え方次第だということです。
―北岡秀紀
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