やらされてる？やってる？

From：北岡秀紀

From:北岡秀紀

年始一発目の『ザ・レスポンス』です。今年もよろしくお願いします。

今年も、私の会社や自宅に年賀状が届いていました。ただ、一般の人と比べて届く数は相当少ないです。しかし、今年は例年以上に少なくなっていました。

2013年はお付き合いする方の数は一気に増えたはずなのに・・・理由は、ただひとつしかありません。

拙著『96%の人がやってないない常識破りの仕事術』のせいです。この中の「Target24　季節のしきたりという常識」という項目の中で、こんな風に書いたからです。

　それ（年賀状などの季節のしきたり）は、何のためにやっているのか、考えた事はありますか？今後の売上アップに直結するのならいいのでしょうが、そんなことはめったにないと思います。
　そうではなく、単に皆がやっているからという理由で続けているのなら、意味はありません。なぜならば、相手の心に残らないからです。

（中略）

　あなたがビジネスをしていて、年賀状が届かなかったから、あるいはお中元が来なかったから、取引しなかったことは、ありましたか？きっとないはず。それは、あなたが送った相手も同じです。
　溺愛の年賀状、とりあえずデパートで探しただけのお中元・・・。そんなものを送るのは、時間とお金の無駄遣いでしょう。なら、やめておくほうが賢明です。

こんなことを公言しているヤツに年賀状は送りづらいですね。そりゃ、数が目に見えて減るにきまっています（笑）（それでも送ってくださった方、ありがとうございます。）

年賀状の「効果」

ちょっと考えてみてください。今年の年賀状、誰から届いて、誰から届いていないか、覚えていますか？まだ、元旦から10日しか経っていませんが、覚えていないと思います。

少なくとも「成果」という観点から見た場合、年賀状の効果がゼロに等しいことはあきらかでしょう。もちろんこういう季節のしきたりを美しいものとして、大切にしようという方がいらっしゃることは重々理解していますし、それを否定するつもりもありません。

でも、過去も含めていただいた年賀状に、その美しさを感じたことは微塵もありません。出している側も、印刷したのをとりあえず出しているだけ。がんばっている人でも、それらしいコメントを1、2行手書きで入れている程度です。何も残りません。

なら、出さない方が経費も時間も浮いて、よほどいいんじゃないのということです。

では、その代わりにどうすればいいのかは、拙著『96%の人がやってないない常識破りの仕事術』を書店にてお買い上げのうえ、お読みください（笑）

やらされてない？

とりあえずやっているけど成果につながらないというのは年賀状に限りません。いつもやっているから、みんながやっているから、という理由だけで、やってしまっていることがたくさんあるはずです。

それはつまり、慣習、習慣に「やらされている」わけです。社長には上司がいませんから主体的に仕事を「やっている」と思っていますが、上司の代わりに目に見えない何かに「やらされている」ということに他なりません。

例えば・・・メールは毎日するものという思い込みのために、私たちは毎日メールを「やらされて」います。
しかし、Dさんは火曜日と金曜日の週2回しかメールをしなくなりました。それでも、何事もなく仕事は回っています。
ちなみに、彼はメールしたら数時間後には返信があって普通というIT系の業界にいる人です。
（それでもメールに無駄な時間を取られていることを痛感し、週2回にするために3ヶ月がかりで根回しをして実現したそうです。ウチの業界ではできない、とか言うヤツにはDさんの爪のアカを煎じて飲ませたいですね。）

「やらされている」ことに気付かない

ただ、ここで難しいのが、無意識でやってしまっていることですから、「やらされている」ということになかなか気付くことはできないということです。

これに気付くには、「この仕事は何のためにやっているのか？」と、その目的を自問自答するという方法が一番オーソドックスです。また、自分より上の人の仕事の仕方と比較して、自分はやっていて相手はやっていないこと、逆に相手はやっていて自分はやっていないことを見るというのも手です。書籍を読むというのは、まさにそのためです。

一言で言えば、ゼロベース思考ということになりますが、それが大事なのは分かりますが、どういうことなのかよく分かりません。でも、年賀状という実例があると「やらされている」自分に気付く良いきっかけになると思います。

今年は、「やらされている」ヤツから卒業して、自分の意志で「やっている」自分になりましょう！

「やっている」範囲が広がるほど、業績はアップしますから。