From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
ある方の出版パーティにお招きいただき、男性の友人と一緒に参加させていただく機会をいただきました。パーティも中盤に入り、私がドリンクを取りにいこうと席を立つと、友人が追いかけてきました。
私 :「どうしたんですか?」
友人:「右側の髪の毛の長い方の女性がめちゃくちゃタイプなんですけど、どうしたらいいでしょうか?」
私 :「どうしたらいいも何も、電話番号聞くか、このあと一緒に飲みにいきましょうって誘えばいいんじゃないですか?」
友人:「そうですよね、誘います!」
彼は、私に背中を押してもらってうれしかったのか、意気揚々と席に戻っていきました。
しかし、私がドリンクを持って席に帰ったところ、彼のさっきの元気はなくなっていました。パーティが終わるまで、私の話に対しても反応が明らかに悪くなっていました。
その時は何でだろう?と思っていたのですが、後で聞いたところ、私に「どうすればいいか?」聞いている間に、別の男性がその女性を飲みに誘っていたからでした。そのため、友人の飲みの誘いを断ったのです。
私が見る限り、友人に対する女性の印象は悪くありませんでした。
少なくとも飲みに行くくらいは全然できたはずです。
でも、別の男性に先を越され、そのチャンスを逃してしまったのです。
ナンバーワン運転手の秘密・・・
話がガラっと変わって、先週、札幌に行きました。
たまたまナンバーワンのタクシー運転手の方とお話しする機会を得ました。
昔からタクシーでナンバーワンを継続的に取れる人はどういう人なのか、かなり興味を持っていました。
なぜならタクシー運転手個人がマーケティングやセールスなんかができないわけですから、ナンバーワンになれる理由が私にはわからなかったからです。
しかし、話を聞いてみると単純でした。
彼は観光客が集まる地域でお客さんを待ち、観光客を乗せるようにしていました。
そして、「観光ですか?」「どこからお越しですか?」からトークをはじめ、札幌の観光地の話にもっていきます。
そこで、ガイドブック等にはあまり載っていないようなスポットの話をします。
その話に興味を持ってくれるお客さんが現れたら「よかったら、そこまで案内しましょうか?」と聞くだけです。
このスポットは少し郊外にあり、それなりの距離になります。
しかも、近くにタクシーが通らないので、「帰りも送りますよ。見学している間はメーターも回しませんし。」と言います。
結果、往復分の乗車料を取ることができる、というわけです。
とりあえず聞いてみる
さて、女性を誘えなかった友人の話とこのタクシーの運転手の話。
実は共通する教訓があるのですが、何だと思いますか?
それは・・・「オファーしろ」ということです。
どれだけ雰囲気が良くなっても、「飲みにいきませんか?」と言わなければデートに連れて行くことはできません。(友人は、この一言を言うことが遅れたために失敗したわけです。)
どれだけ魅力的な商品があっても「これいりませんか?」と言わなければ、「買います」とお客さんは言ってくれません。
売れていない理由が、そもそも「買ってください」と言っていないから、ということは少なくありません。
実際、売込みの回数を増やしただけで売上がン倍になったという例はかなりあります。
売込みといっても押し売りをしろ、という意味ではありません。
ファーストフードの「ポテトいかがですか?」と同じように考えてください。
ハンバーガーを頼むお客さんにとりあえず聞いてみる。
で、「いらない」と言われれば、それはそれでOK。
「お、ポテトください」と言われれば、ラッキー。
お客さんに選択してもらうために、とりあえず言うというスタンスです。
あなた(やあなたの商品)が選択肢であると思ってもらうためには、オファーしてみる以外ありません。
そして、オファーさえすれば、何%かは必ず買ってくれるのです。
めちゃくちゃシンプルですが、それだけであなたの会社の売上がアップします。
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