どんどん悪化する経営環境に悩まされていませんか?
私が経営する造園会社でも当然経営環境は悪化する一方です。
数年前に億を超える売上を定価ベースで得ていたお客様に、ライバルが低価格でアプローチして市場を荒らし、そのお客様は私の会社から見て利益の上がらないお客様になってしまいました。
このお客様とは横浜市役所です。
つまり公共工事の分野においては、横浜で仕事をしている造園会社はどこも厳しい環境下にあるということです。
競争入札という制度の性質上、受注業者はほとんどの場合、価格のみで決定されます。
なのでライバルが価格を低くしてきたら、工事品質なんて関係なく価格は下がってしまいます。
高品質にしても単価は下がるという事実
では、この受注単価の低下は公共工事に限ってのことなのでしょうか。
例えばノートパソコンを例にあげてみましょう。
昔のノートパソコンは今から考えると本当に性能が低く、重量も重くて画面も小さいものが30万円を超える値段で売られていました。
でも現在では、性能は何百倍も高く、薄くて軽いノートパソコンが10万円程度で買える時代になりました。
昨日うちの造園会社の大卒新入女性社員2名のノートPCを買ってあげたのですが、そのノートPCなんてわずか875gでした。そんな薄くても高性能…。しかも価格は14万円程度と激安。
10年前に同じ仕様のものが仮に発売されていたら、100万円以上でも売れたと思います。
メーカーは研究開発に大金を投じ、技術革新をして製品の品質向上に務めています。
数ヶ月のサイクルで新製品を投入し、製品の性能はどんどん良くなっていきます。
でもその価格は10年前に比べて確実に低下しています。
「高品質のものを作れば価格は上がる」とコンサルタントは言いますが、決してそうではない現実がここにあります。
ノートPCだけでなく、通信環境だってそうです。
昔はインターネットが56kbpsとか嘘のような遅い速度でしかも23時以後翌朝6時までしか定額でインターネットが出来ない時代がありました。
「テレホーダイ」という商品名、覚えていますか?
夜23時になると、どっとネット利用者がインターネットを始め、それがダイヤルアップ接続なので、そもそもその電話につながらないこともしばしば…。
何を大昔の話をしているのだよ…おっさん!
と思われた方、これはたかだか15年前のことです。
この時の通信費は今の速度よりずっと遅い回線速度で今より高かったことを覚えています。
今では家庭でもギガビットの速度(理論値)でしかもデジタル回線でネットが使い放題。
しかも低価格。
だからコンサルがいう商品やサービスの品質を向上させるということがその価格をあげるという要素にはならないということです。
「市場にはお客様とライバルしかいない」
という言葉もある通り、どんなに商品の質をあげてもライバルが直ぐにあなたの邪魔をしてきます。
需要と供給のバランスで、供給のほうが多くなれば当然価格も低下していく傾向に陥ります。
しかも高品質だけを追い求めるとそのサービスや商品が複雑化して儲からない仕組みが出来上がってしまいます。
高品質路線だけではダメということです。
まずは人で価格の低下を止める
中小企業の生き残る道はまずは人の差別化です。
商品やサービスそのものではなく、それを提供するあなたの会社のスタッフを育てて下さい。
どう育てるか…。
それはお客様とのコミュニケーション能力を育てるのが良いです。
お客様がつながるのは、あなたの会社の商品やサービスではなく、あなたのスタッフという状態を作ります。
商品やサービスは買わないのに、あなたのスタッフに会いに来たというお客様がいるならそれは理想的です。
いつかというか直ぐにそのお客様は商品やサービスを購入しに再来店してきます。
このスタッフとお客様が人間としてつながっていくと商品価格は下がりにくくなります。
極端な例を言えば、あなたの大切な女性が保険屋さんをしていたら、その女性の商品をライバル比較をせずに買ってしまうでしょ?
これが事実なのです。
彼女の例は極端な例ですが、赤の他人でも人間として繋がってしまうと相見積もりをされにくくなります。
仮に同じ商品なのにライバルより価格が高くてもスタッフが好きなら商品価格20%UPまでは許容出来るという人の心理の調査結果を見たことがあります。
逆に嫌いな人からは絶対にものは買わない。
これも正しいです。
どんなに商品が安くても嫌いな人間からは商品を買わないですよね。
でもこれにもやはり限界があります。
ライバルの価格が下がってくれば、こちらもそれに引っ張られてしまいます。
いくらスタッフが気に入られていても20%UPまでしか上値で買ってもらえません。
もちろんスタッフが気に入られていれば、同じような価格で多少高くてもあなたの会社の商品を選んでくれるでしょう。
だから一定期間、ライバルからお客様を奪い、ライバルを全て倒産させてから値段をあげよう…という戦略も考えられます。
でもライバルは倒産しません。
正確に言うとライバルが倒産しても次のライバルが生まれてきます。
市場にあなたの会社が一社しかないということは絶対にありません。それはただの幻想です。
だから別の手を考えなければなりません。
最後は○◯あるのみ
価格の低下を防ぐ最高の手段…。
それは無いです。
無いと言ってしまったら、可能性も無くなるし、こうしてノウハウを学ぶこと全てが無駄になります。
でも現実問題としてライバルが同じ商品を100円で販売しているのに、あなたの会社の商品だけ200円で販売できるということはありえません。
もちろん日本で100円でしか売れない水は、日照りが続いて水不足に苦しんでいる地域にいけば、もしかしたら1000円で売れるかもしれません。
でも同じエリア、同じお客様に対して同じ商品が10倍で売れることはありません。もし10倍で売れたとしたら、それは一瞬のことで、その事実が売ったお客様にバレたら、あなたはボッタクリ会社の汚名を着せられて、二度とそのお客様に会えなくなります。
最後は根性あるのみです…。
嘘です。
根性なんて科学的な根拠のないことは私は言いません。
価格の低下を防ぐどころか価格を上げる手段があります。
それは業態を変化させることです。
私は元々は造園屋さんです。
元々というか今でも現役の造園屋さんです。
でもこの造園屋さんという業種。
庭をつくったり庭の植栽を管理したりする仕事なのですが、神奈川県でも2000社以上もの造園屋さんがあります。
既に市場にライバルは大勢います。
供給過多の状態です。
うちのような超アナログの建設業ではなく、弁護士のようなインテリのビジネスだって規制緩和で今では供給過多。
稼げない弁護士が続出しているようです。
造園屋だって弁護士だって供給過多で稼げない。
私の場合は業態変化をしている最中で、「庭を造る」という普通の造園屋さんがやっている業態から「うちのビジネスのやり方を教える」というノウハウ販売に切り替えています。
この切替は単純なお客様を変えるという事ではなく今の仕事から相当離れた仕事です。
庭を造ることには慣れたうちのスタッフはノウハウを作ることには全く慣れておらず、そこへの業態変化は容易では無いです。
造園屋をやりながら、そのノウハウを販売する。
これは全く違う業態へのシフトチェンジです。
こうなってくると2000社以上ある神奈川県の造園屋さんでこれが可能なのはうち1社だけです。
しかもノウハウ販売は1対nの仕組みで同じ教材を複数の人に同時に販売できるし、エリアの制限がほぼ無くなるので、利益を最大化できます。
先ほど弁護士の話に触れましたが、私の知人の弁護士も弁護士という名誉あるバッジに縛られずに弁護士業から少し離れて事業を組み立てています。
やりかたは全国の弁護士たちをエンドユーザーにご紹介するマッチングサービスを行なっています。
弁護士である彼が、専門的な見解から最適な弁護士をご紹介するサービス。
これがエンドユーザーにウケて、今では日本最大のサイトになっています。
彼がどんなに優秀でも一人で弁護士事務所をやっていたら年収はせいぜい4000万円止まりでしょう。
でも彼は業態変化の結果、今ではもっと稼いでいると思います。
他の会社と同じ事をやっていたらダメだという事実を認識してみて下さい。
お客様は商品やサービスの細かな性能まで見ていません。
見ていないというか完璧で当たり前だと思っています。
だから細かな高品質化はお客様から見れば何のベネフィットでもないことになります。
業界の生態系を見て、誰が一番困っているのかを考えてみて下さい。
今のライバルは将来のお客様かもしれません。
「業態を変える」
これが単価UPの最大の打ち手となるはずです。
お庭のお客様には
「私は庭しか造れません。でも庭だけはプロです。」と
言っていても、裏ではしっかりとそのやり方で利益をあげるという二重構造はやはり強いです。
あなたの可能性は無限です。
もしあなたが弁護士や税理士などの士業をやっていて、一生懸命の努力でせっかく合格したバッジでも、それに縛られて自分の人生に限界をつくってはいけません。
資格はあなたを守ってくれません。
あなたを守るのは戦略と行動とアドバイスをくれる本や人です。
そしてあなた自身、あなたのことを○◯屋さんだと思い込むのはもうやめにしましょう。
その思い込みがあなたの限界を狭めます。
未来への明るい扉を開くのはあなた自身。
あなたの手で業態を変化させ、あなた自身を変えてみて下さい。
本日はここまで。
-鈴木しゅん
追伸
私についてくれば、儲かって楽しい人生を歩むことを可能にします。
怠け者の私でも出来る経営ノウハウがあります。
私なりの帝王学を悩める経営者の皆さんに教えて、楽しく人生が充実している「わがまま社長」を3年で1000人作るのが私の会社であるマーケティングエッジの目標です。
そしてその「わがまま社長」たちと海外に出て、日本を中からも外からもしっかりと支えます。
私はfacebookもやっているので、是非友達申請をしてみてください。メッセージにレスポンス購読者であることを入れてもらえれば必ず承認します。
社長は孤独ではないです。
私の周りにも楽しいイケテル社長がたくさんいます。
その仲間に是非入って、人生を変えてもらえると嬉しいです。
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