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経営者は素人の目線であれ

2013.2.20 | ,
  •  

From:1日3時間しか働かない資産家型経営者 鈴木しゅん

はじめまして。
ザ・レスポンスのメルマガの水曜日を担当することになりました鈴木しゅんです。

私のことを知らない人がほとんどだと思いますので、簡単に自己紹介をさせていただきます。

大学卒業後3年間、横浜の会計事務所に勤務。
この頃に仕事を通じて様々な業種の経営者と出会い、それぞれの業種の実態を理解。
その後2年間Web制作会社を経営し、26歳の誕生日に、父が創業した株式会社アイビー・ガーデンの代表取締役に就任。

アイビー・ガーデンは神奈川県造園ランキングNo.1の実績を持ち、
植木屋さんの「庭クイック」(http://www.niwa919.com/
エクステリア工事業の「庭時間」(http://niwajikan.com/
で少人数でWeb年商3億円を達成。

公共工事のみの超アナログの造園会社をたったの3年間でコンシューマー向けの造園会社に激変させる。その他公共工事も含めると年商約8億円の企業グループを組織している。
私が社長になってから14年以上もの間、私が経営するすべての会社で無借金黒字経営を続けています。

現在は複数の会社を経営しながら、マーケティングエッジ株式会社(http://marketingedge.jp/)でリアルビジネスの経営ノウハウを提供している。
また、会社の仕組み化、自動化にも力を入れ、住まいを大阪に移しながらも遠隔で横浜の会社をコントロール。

私の強みはなんといっても造園会社という超アナログなリアルビジネスを経営している現役経営者でありながら、そのノウハウを教えていること。
机上の空論ばかりを言う頭でっかちのコンサルタントではなく、実際に超アナログの造園屋さんにも出来た、現場で実行可能なマーケティングや売れる仕組み化のノウハウをクライアントに提供している。

素人社長こそ最強理論

…という経歴なのですが、実際の私は造園に関しては全くの素人。
桜の花が咲くまで桜の木であることがわかりません。
そのくらいのパーフェクトな素人です。

でも植木のことを全く知らなくても経営のやり方を知っていれば、会社を地域No.1の優良企業にすることができます。

その証拠に、私みたいに造園の現場の知識が全くゼロでも、神奈川県No.1の座を取り続け、ビジネスで成功しています。

当然、業界内では異端児扱いです。私は造園業界で超嫌われ者です。
業界の人からはよく「宇宙人」と言われていました。
私の話す言語や行動が業界の人には全く理解できなかったそうです。

でも造園業界を出ると私は人気者です。
現在はリアルビジネスとネットビジネスの両方の仲間をたくさん持っています。

話を元に戻し、なぜ素人の私が地域No.1の造園会社を作れたのか…。

私は現場を知りません。だから昔は現場の職人からなめられていました。
私が会社の仕組みを変えようとすると「社長は現場を知らないから、あんなことを言うんだ。」とか「そんなことはできません」とかスタッフが平気で私に言ってきます。

スタッフは自分の都合で全てのことを現場の理屈で押し通し、現状を変えようとしません。
会社の仕組みがどんなに悪くても、会社の状況がどんなに悪くても、社員にとっては自分たちのやり方を変えるほうがよっぽど大変で嫌なことなので、変えること自体を拒みます。

そして会社に長年いる上司が自分自身にとって都合の良い仕組みで会社をなんとか維持し続けています。
そしてどんどん仕事をブラックボックス化していき、長く会社にいた人が有利な職場を作り上げます。

まあ、意図的にしていないにしても、常に忙しい環境下で、過去のやり方を変えるほどの必要性を感じていないというところでしょう。また、自分たちがいなくなったときに会社が困るようにしておかなければ、給与が高額な上司ほどクビを切られる可能性が高まります。

それでは上の者にとっては都合が悪いので、自分たちだけが知っている(私から言わせれば大したことのない)情報を隠し持ちます。

まさに「幹部」ではなく「癌部」ですね。「課長」ではなく「ガチョウ」です。
そんな上司が部下に言うセリフで多いのは、「俺の背中を見て技術を盗め。俺もそうしてきたから…。」です。
こんなものは会社にとっては、部下を教育をする役割を放棄しているのと同じです。

3ヶ月で0.8人前

10年で一人前といわれる業界は多いと思います。
とくに職人の世界ではきまって10年で一人前です。

でも10年もたって一人前になるような会社では、人材教育がほとんどなされていないと考えて良いと思います。「俺の背中を見ろ」というスタッフがはびこっている会社ですね。

3年で1人前は優秀ですが、わたし的には普通です。
「1万時間の法則」というのがあり、人は同じ事を1万時間練習すると、超一流になれるという法則です。1日10時間働いて3年で約1万時間になります。
これくらいやって人にお金をとって仕事を教えられないようでは、ただ単にダラダラとやらされてきた1万時間という事になると思います。

理想は3ヶ月で0.8人前の人を作る会社。
この会社は、以下の3つの要素が備わっています。

①学ぶ姿勢と教える姿勢
②仕事の標準化・単純化
③熟練度の測定

とくに素人社長が活きる部分は、②の標準化・単純化の部分です。
現場を知らない分だけ、仕事を冷静な目で分析・分解できます。

また現場を知らないし、変な常識が身についていないので、仕事を単純化するのに思わぬアイデアが生まれやすいです。
基本的に人は自分自身が体験してきた経験にもとづいて、ものごとを判断します。
自分の常識や過去の経験に基づいて行動を起こしたほうが楽だからです。

なので、現場でしっかりと仕事をしてきて慣れてしまった人は、この過去の経験や常識から抜け出せません。それに比べ素人社長は過去の経験が無い分、基準を変えることがやりやすいです。

しかもプロになっていないので、お客様に最も近い存在となり、常にお客様に近い目線でものごとを考えることができます。現場で作業する人の代わりはいくらでもいます。

でも社長の代わりは誰もいません。
他に代わりがいるような作業は誰かにやらせ、社長は社長としての仕事に専念する。
経営者は、現場のプロではなく、常に社長業のプロでいてください。

経営者は現場に入って、作業のプロになってはいけません。それは職人のやることです。
そのような会社は既に会社組織ではなく、職人の集まりそのものです。

一歩、上のステージにいきたいなら、社長は現場を去って下さい。
そして常に素人発想で、お客様に一番近いところで自社のサービスや商品を見続けて下さい。

-鈴木しゅん

追伸
東日本大震災以後、揺れるのを気にして大阪に引越しました。
それがご縁で大阪の仲間も増え、ダイレクト出版とのジョイントが成立しました。
環境を変えると人生が変わる。付き合う人を変えると自分自身が変わる。
まさにそんな心境です。
何事もチャンスと捉え、素早く行動をしてみると人生が好転することもあると思います。
同じ人生ならダイナミックに生きたいものです。

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