トップ > ブログ >  > 経営者が本を読む真の目的

経営者が本を読む真の目的

2012.7.24 | ,
  •  

From:寺本隆裕

・あなたはこんな「読書」の間違いしていませんか?
・警告!間違いだらけの勉強法

大阪のスタバより、、、

先週の金曜日、
コピーライティング虎の穴の第1回のMTがありました。

参加者は全部で23名。
真剣にコピーライティングを身に着けたいという方が、はるばる大阪まで来てくれました(やっぱり、どこで開催しても関東圏の方の参加は多いですね)。

レスポンスでこういったセミナーやNWMTなどのイベントを開催すると、いつも大体2割が女性。通常のビジネスやマーケティング系のものだと40~50代、コピーライティング系だと大体30~40代の方が中心です。今回もそんな感じでした。

自己紹介&小川忠洋による講義、課題の説明が終わったあと、参加できる方たちだけで懇親会を行ったのですが、、、

イケメン起業家の女性問題の話。
巨大なマヨネーズを落とした話。
普段僕らが食べているシシャモは実はシシャモじゃないという話。

お金に毒された起業家が右腕に裏切られて倒産した話。
おじいちゃんの形見のロレックスの話。
一流の経営者やコピーライターは、タバコを吸わないという話。

など、ビジネスとは関係のない話で大いに盛り上がりました。

僕は結構人見知りでお酒もほとんど飲めないので、こういう会合は実は苦手。にも関わらず、共通言語の多いレスポンスのお客さんたちのお陰で、楽しいひとときを過ごさせてもらいました。

で、
9割型はこういった馬鹿話だったのですが、少しだけ、真面目な話もありました。
それは参加者の方とのとある会話がきっかけでした。

参加者 「寺本さん。さっき小川さんが前でしゃべっていた時、何か書いていましたけど、何ですか?」
寺本 「え?ノートとってたんですよ?」
参加者 「小川さんが話していた内容ですか?」
寺本 「?そうですけど?」
参加者 「へー、寺本さんでもまだメモったり勉強したりするんですね。」
寺本 「そりゃそうじゃないですか?」
参加者 「私でも知ってることが多かったんで、寺本さんなら全部知ってるんじゃないかと思ってました。」

・・・なるほど。

そしてこの話をきっかけに、他の参加者から「寺本さんって1ヶ月に何冊くらい本を読んでるんですか?」とか、「いつ本読んでるんですか」といった話にも発展していったのですが、、、さてあなたはここまでの話から、「読書」や「勉強」に関する多くの人の間違いがあることに気がついたでしょうか?

実際、この間違いをしている人は、恐らく人生において、ビジネスにおいて、人間関係において、収入レベルにおいて、、、望むような状態にはなかなかなれないのですが…

まず、「知ってる」という部分について。

これは超ありがちな反応だけど、超危険な考え方です。

なぜなら僕らは「何を知っているか」ではなく、「何ができるのか?」「どんな成果が出せるのか?」で評価を受け、そして食べているわけ、ですよね。であるなら、人の話を聞いたり本を読んだときに「それを知っているのか、知らないのか」というのはどうでもいい。大事なのは、その「知っている」ことを「しているのか?」「できるのか?」「できているのか?」というところ。ですよね。

そしてもうひとつ、どれくらいの本を読んでいるのか?ということについて。

実際、何かを「書く」ためには「読んで」知識を増やさなければいけません。「知っていること」しか書けない以上、書くためには「知っていること」を増やさないといけないからです。

『Writer = Reader』

と言われるくらいです。だから、コピーを書くためのリサーチの目的や、それでなくても読まないといけないものはたくさんありますから、実際僕自身、たくさん読んでいます。本にすると10冊くらいは余裕で読んでいるでしょうし、教材などを入れるともっともっと読んでいるでしょう。

しかしこれらの間違いの根本の原因となっているのは、多くの人が持っている、勉強に対する間違いにあります。多くの人は、

「勉強=新しい知識を得ること」

だと思っているのですが、こと、ビジネスにおいてこの考え方は間違っています。勉強=知識を得ること。だと思っているから、本を読んだり講義を聞いたりしたとき、

聞いたことある。
その話、知ってる。
新しい話はないのか?

そういう反応になってしまうのです。

これは知識を得れば得るほど起こりやすくなります。ビジネス書を読んでもセミナーに行っても、「知っている」内容が多くなってきます。そして結果として、自分自身に「驕り」が生まれて成長が止まり、新しいものだけしか受け入れない、単なる知識マニアになってしまうのです。

では勉強とは、いったい何なのか?
勉強が知識を得ることでないなら、何なのか?

勘のいいあなたなら、もしかすると気がついているかもしれませんね。

勉強とは、、、

「何かができるようになる、ということ」。

できなかったこと。
できるようになりたいこと。
できるようになる必要があること。

が、
できるようになること。です。

例えば、本を読む場合。
多くの人にとって本を読む目的は、本を読むことそのものです。

分厚い本を読破して、「やったぜ!とうとうあの7つの習慣を読んだぜ!」という疲労感を味わうこと。山積みになっている「読みたい」本を制覇すること。それが目的になっているため、速読を学んで「数」ばかりを増やそうとするのです。

しかし勉強の目的が「できるようになること」であるなら、まずは、

何のためにその本を読むのか?
何のためにその勉強をするのか?
何をできるようにならなければならないのか?

を決める。そしてそれが出来るようになるまで繰り返し学び、実践しなければいけません。

むしろ、何か出来るようにならなければいけないことがあって、その本の1ページ目にそのやり方が書いてあったなら、、、そこだけ読んであとは読まない、というのが正解です。目的もなくその後のページを読む時間があるなら、1ページ目の内容を確実にやって結果を得ることのほうが、よっぽどビジネスや人生にプラスの成果をもたらすのです。

勉強の目的は、
「出来なかったことが出来るようになることである。」

新しい知識を得ることが勉強の目的ではない。

だから、何冊本を読むとか、読んだ本や教わったことを「知っている」か、は関係がない。

であるなら、、、
今あなたに必要なのはどんな勉強でしょうか。

あなたは今、どんなことができるようにならなければいけないのですか?
今読んでいる本は、それで本当にいいですか?
新聞は、読むべきですか?

寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

寺本隆裕の記事一覧

ブログ一覧へ戻る

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします

ページトップへ
Loading