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モチベーションは低くても成果はあがる

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From:北岡秀紀

FROM:北岡秀紀

前回は、一般的なマネジメント論とは違って、

・能力のある人は一握りしかいない

・モチベーションはあげられない

ということを前提にマネジメントを考える方が現実的ではないでしょうか?

という提案をさせていただきました。

では、この前提条件のもと、どのようにマネジメントをすれば利益が出るのか?について今回から解説していきます。

3種類の人材とその付き合い方

組織内の人材は、2割のハイパフォーマー、1割のトラブルメーカー、7割のパッシブワーカーから成り立ちます。

ハイパフォーマーとは、自らの意思で考え稼ぐことができる、いわゆるデキる人。

トラブルメーカーとは、ネガティブな言動をするなど、周囲の足を引っぱるタイプ。

そして、パッシブワーカーとは、言われたことだけを最低限こなす、組織の大多数を占める人のことです。

そして、それぞれのタイプに対して、正しいつき合い方があります。

まずハイパフォーマー。

2~3人程度の組織の場合、100%の人がハイパフォーマーという場合もありますが・・・

それよりは多いけれど人数の少ない会社の場合、経営者がその役割を担っていることが大半です。

もし経営者以外にハイパフォーマーがいるなら、やることは簡単です。

仕事をどんどん委任する。ただそれだけです。

任せても勝手に成果をあげてくれるのがハイパフォーマーですから。

次のトラブルメーカーの扱い方について。

人間というのはネガティブなところに目がいく生き物です。

ですから、経営者は全スタッフの中で1割のトラブルメーカーに目がいきがちです。

それを変えようとします。

そして、それが出来ずイライラします。

しかし、残念ながらこれは意味がありません。

トラブルメーカーは聞く耳を持ちませんから、何とかしようとするのは岩を動かすようなものです。

トラブルメーカーへの最良の対処法は、とても簡単。

受け流すということです。

「複数人集まれば、どうやっても一定数のダメなヤツが混ざる」というのが真実。

そういうものだ、一旦あきらめることがポイントです。

ポイントは7割のスタッフ

そして、最後のパッシブワーカーの扱いこそが組織を決めます。

この層のパフォーマンスを少しだけ改善できれば7割の人の改善ができるわけですから。

パッシブワーカーの特性は、「言われたらやる」「締切りはギリギリで守る」です。

これを見て、もっと自発的に動けよ、余裕を持って仕事をしろよ、と経営者やデキる人は思う訳ですが・・・

それはあきらめることです。

それができないからこそ、パッシブワーカーにとどまっているのですから。

(よく経営者目線で仕事しろと社員に言う人がいますが、それができない(しない)から社員なのです。)

しかし、この特性をうまく使えば、ハイパフォーマーとまではいかずとも、それに近い成果をあげられるスタッフにすることができます。

秘密兵器は・・・

その秘密兵器となるのが、チェックリストです。

まずこれをやって、次にこれをやって、その次は・・・という手順が箇条書きで示されたアレです。

あらゆる仕事をチェックリスト化するのです。

そして、仕事を任せる際、任せる仕事のチェックリストを渡して、仕事をやるように指示するのです。

例えば、セールスレターを書いて欲しいと思えば、セールスレター作成のためのチェックリストを渡し「セールスレターを書いて」と指示するのです。

ただ、これだけでパッシブワーカーがハイパフォーマーに近い成果をあげられるようになります。

正しくやってくれれば、それでいい

たかが、チェックシートだけでなぜ成果があがるようになるのか?

それの答えは簡単です。

チェックリストは、ハイパフォーマーがどういう行動をするかを分解して作成するからです。

そのチェックリストを使えば、パッシブワーカーもハイパフォーマーと同じ行動を取ることになります。

ハイパフォーマーと同じ行動を取れば同じ成果が出るという理屈です。

モチベーションが低かろうが、正しくやることさえやってくれればいいのです。

やれば成果は出るわけですから。

重要ですから、もう一度言います。

モチベーションが低かろうが、正しくやることさえやってくれればいい。そうすれば成果は出る。

のです。

もちろんスキルの差はあるでしょう。

また、言語化できない部分もあるでしょう。

しかし、それを差し引いたとしても、成果は確実に出るのです。

ちなみに仕事において言語化できない部分というのはほとんどありません。

属人的と思われる営業でさえ、チェックシート化が可能で成果をあげています。

比率が変わる

そして、チェックリストの運用を続けると、面白い事が起こります。

それは、2:1:7という組織の比率が変わってくることです。

ハイパフォーマーの割合が増えて、トラブルメーカーの割合が減ってくるのです。

(絶対にゼロにはなりません。)

この理由はシンプルです。

チェックリストによってやることが明確になります。

やれば成果が出ます。

成果が出れば、仕事が面白くなります。

その結果、(一部の人の)モチベーションがあがり自発的に動くようになる。

パッシブワーカーがハイパフォーマーに変わる瞬間です。

そして、トラブルメーカーの一部が空いたパッシブワーカーの席を埋めるのです。

組織として一気に生産性があがることになります。

いかがでしょうか?

「おいおい、たかがチェックリストごときで、そんなうまくいくかよ」

「ウチの仕事はチェックリスト化なんてムリムリ」

多くはこういう反応を示します。

当然、ただチェックリストを作るだけで、そうなることはありません。

正しい運用が不可欠です。

次回から組織のパフォーマンスを最大化するチェクシートの運用法についてお話ししましょう。

ー 北岡秀紀

(お客様の声)水田様経営者と従業員の考え方はそもそも違い、過度の期待をしてはいけない、ということを改めて思い知らされました。経営者がやるべきことは、どんな従業員でもできる再現性の高い仕組みづくりであり、リーダーシップという心地よい言葉に踊らされてはならない、という話で目を覚ましました。↓ダン・S・ケネディ「世界一シビアな『社長力』養成講座」
北岡 秀紀

マーケティングコンサルタントであり、コンサルタントを指導するコンサルタントでもある。これまで約900以上のクライアントのコンサルティングを実施し、数々の店・中小企業・オンラインショップの売上改善を果たす。その成功率は91.7%を誇る。(2011年10月現在)単に机上の空論ではなく、「自身で実証済みのノウハウだけを伝える」ことを信条としている。年商1億円を突破したい社長向けの情報サイト『オクゴエ!』を主宰。また、自身のノウハウを受け継ぐコンサルタントを育てるプログラムを主催しており、一人あたりの参加費は350万円という超高額にも関わらず、申込が殺到。参加希望者の77%以上を断っている。

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