From:北岡秀紀
FROM:北岡秀紀
あるところに、ゴルフのプロを目指す2人の男がいました。
才能も現状のスキルもほとんど同じです。
しかし、違いがひとつありました。
ひとりは毎日1000回素振りをします。
もうひとりはと毎日100回素振りをします。
さて、ここで問題。
どちらが先にプロになることができたでしょうか?
素振り1000回の男?
・・・だとしたら、「いいからとりあえず練習しろ!」で楽だったんですが。
しかし、往々にして100回の男の方が上達が早く、先にプロになってしまいます。
それはなぜでしょうか?
↓
↓
↓考える時間です
↓
↓本当に考えてくださいね。
↓
↓
答えは、100回の男は、1回1回考えながら素振りをしていたからです。
1000回の男は漫然と、ただ1000回振っているだけでした。
私はゴルフをしないので全くわかりませんが、1回1回しっかりとフォームをチェックし本番を想定しながら素振りをしていたら、100回でもクタクタになるそうです。
1000回なんてできるはずない、と。
本気の素振りとは?
そこであなたに聞きたい事があります。
あなたはビジネスで1回1回本気で素振りしているでしょうか?
いや、そもそもビジネスにおける本気の素振りとはどんなものか理解しているでしょうか?
毎日3冊の本を読んでマインドマップにまとめることでしょうか?
手にマメができるほどコピーを練習することでしょうか?
残念ながら違います。
それを理解するために、スポーツ選手とビジネスパーソンの練習には大きな違いがある事を、まず理解する必要があります。
最も大きな違いは練習時間です。
スポーツ選手は、過ごす時間の8割が練習。2割が本番の試合です。
一方、ビジネスパーソンは8割が本番で、2割が練習です。
11ヶ月は海外で本を読み、残り1ヶ月だけ出社して1年分の指示を出す・・・という韓国の有名企業のオーナーはいますが、それは例外中の例外。
通常の経営者にとって、どれだけ練習の時間が取れても3割というところでしょう。
つまり、ビジネスパーソンは圧倒的に練習の時間が少ない、というわけです。
ですから、本気で素振りすることの重要性は、スポーツ選手以上となります。
本気の素振り、なんてできない
しかし、残念なお知らせがあります。
私も含めて大半の人が、本気の素振りなんてできない、ということです。
仕事以外の時間も、絶えず仕事のことを想定し素振りする。
24時間仕事の事を考え続けて・・・なんていうことは、お題目のように言いますが、本当に本当に24時間、仕事のことを考え続けられるでしょうか?
例えば、ある上場企業の経営者は、仕事の時間を確保するために、
・シャワーの水がお湯に変わる時間がもったいないから、その間に他のことをする
・服装のことを考える時間がもったいないから、シャツとネクタイとジャケットのパターンをあらかじめ決めておく
らしいです。
私は、お湯に変わるくらいの時間は待ちますし、「今日は何着ようかな?」くらい楽しみたい人間です。
あなたもそうではないでしょうか。
つまり、ほとんどの人にとって、本番さながらの本気の練習をできることはありません。
それが出来ていれば今頃、あなたは天才経営者です。
本番でもないのに、本番と同じ緊張感を持てるということそのものが才能であり、天才の証だと思います。
では、私たちには本気の素振りができないのでしょうか?
そんなことはありません。
少し考え方を変えれば、本気の素振りは出来ます。
ビジネスにおける本気の素振りとは?
それはたったひとつ。
本番を本気の素振りの時間にすることです。
つまり、2割の練習の時間で勉強・練習したことを、8割の本番の時間でお客さんに出してみる。
本番で得た結果を見て、日々の仕事を改善していく、ということです。
ご存知の通り、コピーをいくら書いても練習だけではうまくなりません。
営業トークも練習だけではうまくなりません。
お客さんに出して、実際に反応をみるから上達するのです。
もっとハッキリ言えば、ダラダラ練習なんかするより、ちゃっちゃと試合に出ろ!ということです。
スポーツ選手は短期勝負。
試合に出たらそこで勝ち負けがハッキリと決まります。
しかし、ビジネスの世界は長期間の勝負。
致命的な負けでなければ、何度でもやり直しがききます。
そして、最後に勝てばOK。
(スポーツ選手よりビジネスがどれくらい甘いのかが、これだけでもわかりますよね?)
であれば、私たちがやるべきなのは、実際の仕事で仮説検証を繰り返していく事です。
ちなみに最近話題の公務員のマラソンランナーの川内選手は、練習時間が圧倒的に少ないにも関わらず、非常に強い。
それは、毎週のように試合に出て、実践を練習にしているからだそうです。
一方、通常のマラソンランナーは、3ヶ月ごと、6ヶ月ごとにターゲットになるレースを決めて、それに向かって練習します。
練習の時間がないからこその苦肉の策です。
でも、実は、理にかなっていることがわかります。
カンペキじゃないからムリ?
100%カンペキじゃないならお客さんに出せない?
じゃ、一生、出せないですね。
だって、100%のお客さんが100%満足してくれる商品なんて、絶対にあり得ないですから。
あれだけ賞賛されているiPhoneであっても、電波障害という欠陥があったことは記憶に新しいところです。
あのMacでさえですよ。
アリンコみたいな私たちが、ガンガンお客さんに出して、スピードで圧倒できないなら。。。
存在意義はありません。
さっさとビジネスをやめましょう。
どんどんお客さんに出す。そのフィードバックを受けて改善を進めていく。
その結果として、成果のでるセールスプロセス、満足してもらえる商品が完成します。
【邪魔の入らない週末こそ!社長のためのアクションプラン】
今、止まっている企画をとりあえず進めて、お客さんに出してみる。
期限は来週金曜日まで!急げ!
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