From:小川忠洋
大阪のオフィスより、、、
TVや映画では、善のヒーローは常に悪に勝つ。しかし、現実には、心理学的にも、悪は善よりも強い事が判明した。そして、それは、我々の仕事にも非常に強い影響があることがわかった…
ルーク・スカイウォーカーは、善のヒーローとして必ず、ダースベーダーに勝つ。ウルトラマンは、善のヒーローととして必ず、怪獣をやっつける。このパターンはあらゆる所で出てくるので、僕らは勘違いをしてしまう・・・
善は強いんだと・・・
ところが、あらゆる心理学の研究結果が、悪は善より強いと証明している。ネガティブな情報は、ポジティブな情報よりも強い。人間は、どんなにいいことがあったとしても、ネガティブな方に目を向けがちなのである。
だから、世の中のニュースは常に悪いニュースばかり発表している。
いい悪いの問題ではなく、人間の脳は、ネガティブな事に強く反応するようにできている。恐らくこれは、ネガティブな情報の方が重要だからである。あなたの会社のキャッシュが来月底をつくかも・・・という情報は、あなたの会社のキャッシュが先月よりも50%増えたという情報よりも命に関わる。
原始時代の人は、向こうから腹をすかしたライオンが近づいてきたら、それを素早く察知しなければ、命に関わる。一方、美味しそうな獲物を逃したところで、即、命には関わらない・・・
さて、これが、あなたの仕事にどう関わりがあるのか?
致命的な関わりがある・・・
どう関わりがあるかというと、新しい行動を取る時、仕事をやるとき、キャンペーンの成果を見るとき、なんでもかんでもいい。必ず、我々は、「問題に注目」する。
問題に注目して、その問題をいかに改善しようか?という事に全エネルギーをかける。自分の能力とかキャリアの話でも同じ。自分に今、足らない部分、うまくできてない部分はどこか?それを伸ばすためには、それを改善するためにはどうすればいいか?って事を常に考える。
小学生の子供がいたとして、国語が成績が悪かったら、どうやって国語を伸ばそうか?国語をみっちり教えよう。塾に通わせようか、親である自分がもっとみっちり教えるか、それとも次のテストで何点とらなかったら、罰を与えようか?って事を考えるだろう。
算数はできてるから、国語をほっといて、算数を伸ばそう!どうやって伸ばそうか?って考える人は、まぁ、ほとんどいないわな。
何に注目すべきか?
仕事でも同じ。我々は、常に、「できていない所」「ダメな所」「不足なところ」を注目して、そこを改善しようと考える。問題解決スキルとかでも言うか。しかし、このアプローチではいい成果はでないし、ストレスが溜まるだけ。
重要なのは、「何がうまくいっているか?」そして、その上手くいっている事を拡大すること。このアプローチを取れば、状況は格段によくなっていくし、成果はもっと早くあがる。いろんな研究でも、実際に、短期間でもの凄い変化をしたところは、問題を解決したのではなく、成功を伸ばしていったところだ。(こういうアプローチを解決志向ソリューション・フォーカスと呼ぶ、その反対は問題志向である)
今、上手くいっている所。
これを、「ブライト・スポット」という。
仕事でも私生活でも重要なのは、ブライト・スポットを探す事だ。そして、それをいかに拡大するかを考える事。恋人や夫婦関係でも、相手の問題を探せば山ほど出てくるだろう。そこばかり考えると、関係は絶対にうまくいかない。
しかし、ブライトスポット、相手のいいところ、好きなところ、この関係のいいところなどを探して、それを伸ばせば、関係はきっとうまくいく。
仕事では、今、自分たちがやっている事で『上手く行っていることはなにか?それをどうすれば伸ばせるか?』という事を常に質問して欲しい。こないだのアンソニーロビンスの質問の話でも出てきたが、どんな質問をするかで人生は変わる。
週に一度、ミーティングをしてるなら、そこで『何故、これがダメだったか?何が原因か?』ではなく、、『先週、上手くいったことは何か?どうすればそれを広げれるか?』『現状、上手くいってることは何か?どうすればそれを広げれるか?』を考えて欲しい。52週間もあれば、もの凄い良くなると思う。
忘れてはいけない。悪の考えは善の考えより強い。ネガティブはポジティブより強い。放っておいたら、あなたは、自動的に、問題を探すようになる。ダメな所を見るようになる。イヤな事を思い出すようになる。
人間は、習慣の生き物だ。僕らの行動のほとんどは、いつもやっている習慣的な行動である。そして、行動だけでなく、思考も習慣化されている。そして、悪い思考習慣をもっていれば、結果はいつまでたってもでないが、良い習慣を持てば、いい結果はほぼ自動的に出る。
ブライトスポットを探す事をあなたの思考パターンにしてみてはどうか?きっと、あなたのビジネス・人生に大きな変化をもたらすだろう・・・
ー小川忠洋
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