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USPについて…

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From:小川忠洋

From:小川忠洋 

大阪のスタバより、、、

恐らく、マーケティング用語の中で最も有名で、最も使われていない言葉はUSPだろう。USPという言葉は、マーケティングを勉強したことがある人なら、本を一冊や二冊でも読んだ事がある人なら、、、誰でも知っているだろう。

それくらい有名な言葉だ。

だからUSPの話をしたって、「あーUSPなら知ってるよ」というリアクションが来そうだ。しかし、いろいろな会社の広告やセールスレターを見ていて、—もちろん、自社のセールスレターを見たり、プロモーションを見たりしていても—最も強く感じる事が、、、

USPがない・・・

という事。USPがない広告・セールスレターってのはどんなんかって言うと商品の良さばかりを伝えているようなもの。商品のベネフィットばかりが広告のセールスレターの大部分を飾っている・・・

もちろん、ベネフィットが悪いわけじゃない。商品のベネフィットをアピールしない方がいい、、、なんて話ではない。最終的には、見込客は商品やサービスのベネフィットを買っているのは間違いない。

しかし、忘れてはならないのは、同じようなベネフィットをあなたの競合も同じようにアピールしているという事。そして、競合の競合も同じようにアピールしている・・・・結果、同じようなベネフィットの洪水ができあがる・・・

『もういいって・・・』

同じようなアピールを何度も何度も聞かされてきた見込客は、あなたが、また同じようなアピールをして来たときにどう感じるか?「もういいって・・・」「分かったから・・・」「はいはい。。。」こんな感じじゃないだろうか。

人間の脳は、大量の情報を処理するためにとっても賢くできている。情報をカテゴリー分けして、分類して処理するのだ。そして、脳の負荷を減らす。そうすれば、スマートフォン1個1個について、いちいち驚く必要はない。「あ、新しいスマホね。」で終わり。あなたが素晴らしい機能を備えた、iPhoneよりも圧倒的にパフォーマンスの高いスマホを開発したとしよう。そうなったとしても、「新しいスマホね」で終わり。どれだけ早いか、どれだけ軽いか、どれだけアプリがいっぱいあるか、なんて考えてはくれない。

あなたの業界でも同じことが起きている

あなたの商品カテゴリーでも同じことが起きている。競合よりも、もっといい商品、もっと軽い商品、もっと__な商品、、、はもういらない。というより、見込客はそれに対して、注意を払わない。脳の中で自動的に、どっかのカテゴリーに入れられるだけ。

「もっと」は要らない。

これ以上、同じジャンルに同じような、もっといい商品なんてのはいらない。そんなものをオファーしたとしても、見込客はそれに気づかないのだ。それを理解する事にエネルギーを注いでくれないのだ。

もっとじゃなければ?

「違い」が重要になる。USPは、ユニーク・セリング・プロポジッションの略であるが、この3つの頭文字の中で最も重要なのは最初のU:ユニークである。

何が違うのか?がハッキリすれば、見込客は、あなたの商品を競合と同じ商品カテゴリーに入れない。その分、それをエネルギーをかけて理解しようとしてくれる。その分、あなたの商品は売れるチャンスがある。

アップルの商品が素晴らしいのは、(僕はアップル信者なので割引して聞いてOK)パフォーマンスがいいのもそうだが、競合他社商品と全然、違って見えるように作っているところではないか?

Macは普通のパソコンと違う(東芝、ソニー、DELL、パナソニック、、、などなどが作っているパソコンと見比べてみて欲しい)

iPodは普通のMP3プレイヤーと違う(同じく、ソニーとかサムソンとか他のメーカーがだしてるものと比べてみて欲しい)

iPhoneは普通のケータイと違う(もう、いいよね)

他社商品と明らかに違うために、「これは何だろう?」という見込客の自然な反応が起きる。これは何が違うのかな?こういった見込客の反応は、マーケターにとっては、お宝である。徳川埋蔵金である。

しかし、ほとんどの商品、ほとんどの広告これと逆の反応を導いている。つまり、、「どうせ一緒でしょ」=だから見るor聞く必要ないよね。という反応だ。

広告・セールスレターで重要な事は、商品をもんのすげぇーーものに見せる事ではない。いろいろなテクニックで見込客の心理誘導することでもない。大切なのは、以下の決定的な見込客からの質問に答えることである。あなたも家電量販店とかに買い物に行ったときにはこんな質問をしたことあるんじゃないだろうか?それは、、、

「んで、結局のところ、この商品は他とどう違うわけ?」

僕は先日、家電量販店で30台くらい並んだ冷蔵庫の前で、販売員にこれと全く同じ質問をなげたことがある。そして思った。世界にこれ以上、似たような冷蔵庫は必要ない。あなたもそう思わないか?では、あなたの見込客はあなたの広告を見たときに同じことをつぶやいてないだろうか?

めちゃくちゃいい商品である必要はない。めちゃくちゃ違う商品であれ。めちゃくちゃいいモノに見える広告である必要はない。めちゃくちゃ違うモノに見える広告であれ。

あなたの商品のUSPは何か?

小川忠洋 

PS:

http://www.theresponse.jp/gold/plus/present.php

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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