例えば英会話や学習塾など、自社と同じ業界に大手がいる場合、どんな集客方法があるでしょうか?
今日はダイレクト出版の山田に、この質問をしてみました。
僕がよくいく喫茶店のテーブルには、塾のチラシが置いてあります。
そのチラシには、「勉強嫌いな子専用の塾」というようなコピーが書いてあります。
これこそが、同じ業界に大手がいる場合の戦い方(集客方法)だと考えられます。
大手学習塾の広告って「名門に合格しました!」というようなイメージですよね。
これって、どういう人がターゲットになっているかというと、勉強に対してめちゃくちゃ熱心でやる気に満ち溢れてる層です。
ここを同じように狙いにいくと、あっという間に大手に負けてしまいます。
なので大事なことは、提供するものは似ていたとしても、ターゲットは少し変えるということです。
そうすれば、同じ業界でも大手とぶつかることは避けられます。
ちなみにその喫茶店に置いてある「勉強嫌いな子専用の塾」のチラシは、もうかれこれ1年くらい置いてあるので、そこそこ成果が出てることが予想されます。
僕にも子供がいるのですが、自分の子供にバリバリ勉強してもらい、名門に入ってエリートになってほしいとか、そういうことは望んでいません。
うちは、ただ単に「勉強が好きになってくれたらいいな」という願いです。
ですから、うちの場合は大手の学習塾に入れたいという選択肢が無いわけです。
実際のところ、こういうふうに何かしらの理由があって大手を選んでいない方々は非常に多くいます。
大手だからといって、全てにおいてあなたの会社に勝っているというわけではありません。
そしてここにこそ、中小企業でも集客に苦戦することなく事業を続けていけるチャンスがあります。
では自分の会社にはどんなセールスポイントがあるのか?ということですが、これは特に考え込む必要はありません。答えは今いる既存客が持っています。
「なぜ、大手ではなく自社を選んでくれたのか?」
この質問をするだけで、あなたが大手とぶつからずにやっていくヒントが得られます。
既存客は、大手を選んでもよかったはずなのに、わざわざあなたの会社を選んでくれたわけです。
その理由をしっかりと理解しましょう。
「自社を選んでもらえた理由をお客さんに直接聞いてみましょう」と言うと、必ずと言ってもいいほど返ってくる言葉が以下のようなものです。
「聞いてみたけど、いまいちよくわからなかった」
「ちゃんと答えてもらえなかった」
「あまりしっかりとした理由は無いそうです」
大前提としてお伝えしていくと、多くの場合、お客さんから一発でビシッと明確な答えが返ってくることはありません。
なので聞き方を工夫して、答えに近づいていく作業が必要になります。
お客さんが大手ではなくてあなたの会社を選んでくれた理由をしるための、質問のテクニックを紹介します。
それは「色々な角度から聞く」ということです。
同じような質問でも、様々な角度から言葉を変えて聞いていくことで、お客さん自身も答えを見つけながら答えてくれることがあります。
例えばこういうふうに聞き方を工夫していきます。
「どうして大手ではなくて、うちを選んでくれたのですか?」
「大手の何が嫌だったのでしょうか?」
「大手に対してどんなイメージがありますか?」
「実際に、嫌な経験や損をしたことはありますか?」
「うちにどんなことを期待してくれていますか?」
「何が決め手となって、うちを選んでくれましたか?」
「実際にうちを選んでみて、どうでしたか?」
このように質問をしていくと、質問をしてる側もだんだんと答えがわかってきます。
答えがわかってきたら、それを確信に変えるために、次はある程度ねらいを定めて質問をしていくと、答えが手に入ります。
大手というのはあくまでも市場全体のパイを取っているだけです。
全体の何割かは大手を選んでいないというのもまた、事実です。
大手のやり方をいいと思っていない人もいるでしょうし、規模が大きいことをネガティブに思う人もいるでしょう。
中小企業の社長は、ここに目を向けるべきです。
ある意味、見込み客と同じ方向をむき、大手を共通の敵と見るポジションも必要です。
例えば塾でいったら、月謝が高過ぎるとか、スパルタ過ぎるなどです。
市場の見込み客が不満に思っているところを見つけ、あなたの事業ではそれが解決されていて、むしろ強みにもなっていると、大手にも負けずに集客していくことができます。
同じ市場に大手がいる場合、提供しているものが似ていたとしても、ターゲットを変えることで、集客がしやすくなります。
自社が大手と比べてどこが優れているのかを知りたいときは、既存客に直接聞いてみましょう。
1回で答えに近づけないときは、同じことでも色々な角度から質問することで、答えに近づきやすくなります。
世の中の全員が全員、大手にポジティブなイメージを持っているわけではありませんので、中小企業ならではの戦い方を見つけていきましょう。
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