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求職者に伝えるメリットは1つに絞るべき?

2020.2.24 | 
  •  

今日の質問

ベネフィットについてご意見をお聞かせ下さい。
私は最近、企業の人手不足を解消するため、求人のコピーをよく書いています。

商品やサービスの魅力を伝えて売るように、求人でも会社の魅力を伝えて人材を集める
ので、セールスライティングの知識やスキルがすごく役立っていると感じています。

商品を売る時と同じように会社のリサーチをすると、求職者からみた会社の魅力(ベネフィット)がたくさん出てきます。

そこで質問なのですが、求職者に伝えるベネフィットは一つに絞って伝えた方が良いのでしょうか?それとも、たくさんあるならたくさん伝えるべきなのでしょうか?

私の感覚では、一つに絞った方がパンチが強いような気がします。
ご意見頂けると嬉しいです。

今回はこちらの質問に対して、有限会社WINKSの代表取締役である中谷さんにお答えいただきます。

▼動画で見たい方は、こちらから

求職者に伝えるメリットは1つに絞る

結論から言うと、やはりベネフィットは1つの方がいいです。

そのことを話す上で、紹介したい言葉があります。

「たった1つの完全に信じられたプロミスは、10種類の少ししか信じられていないプロミスより10倍強い」

これは、広告の世界では知らない人はいない、トップレベルのコピーライターであるジーシュワルツが言っていた言葉です。

彼が言うプロミスは、ベネフィットという言葉にも置き換えることができます。
置き換えると以下のようになります。

「たった1つの完全に信じられたベネフィットは、10種類の少ししか信じられていないベネフィットより10倍強い」

この時点でもうおわかりだと思うのですが、結局のところメッセージを作るなら「1コンセプト、1ベネフィット」の方が強力だということです。

コエンザイムQ10の事例

似たような例もあるので、紹介します。
こちらも名実共に世界最高のコピーライターと言われた、クレイトンメイクピースが話していたコエンザイムQ10の話です。

あなたは、コエンザイムQ10と聞いて、どんな印象を持ちますか?
きっとほとんどの方は、なんとなく体に良さそう、健康に良さそうというイメージを持つはずです。

つまり、ここでは「コエンザイムQ10=体に良い」というのが信じられているベネフィットです。

それを軸にセールスを進めていくのであれば、以下のような組み立てができます。

『コエンザイムQ10が体に良いというのは、もうあなたもおわかりだと思います。その証拠はいくらでも出すことができますし、ご自身で見つけることもできます。でも巷に出回っているコエンザイムQ10の商品は、あまり良い商品とは言えません。なぜなら、製造工程で肝心のコエンザイムQ10が無くなってしまう作りになっているからです。

でも弊社の商品は、それとは全く違います。製造工程でもコエンザイムQ10が無くなることはなく、凝縮されています。なので私達はこの商品に自信を持っています。

そんな弊社のコエンザイムQ10を今ならお試しできますが、いかがでしょうか?』

これであれば、「コエンザイムQ10は体に良い」という1つのベネフィットを中心に話を進めていくことができるので、とてもスムースですし、メッセージも力強くなります。

やはりここでもコンセプトやベネフィットは、1つに絞ったほうがいいということがわかりますね。

30分即決で車を購入した事例

僕の話になるのですが、最近妻の車を買い替えました。
それまではコンパクトカーを乗っていたのですが、子供も大きくなってきたのでそろそろ買い換えようかということで車を見に行きました。

色々な車を見てもどれもパッとせず諦めかけていたときに、最後にもう1店舗、ボルボに寄ってみました。そこで即決してしまったんですね。

なぜ即決してしまったのかというと、セールスにおけるプロセスが1ベネフィットで、メッセージがしっかりと伝わってきたからです。

どんなベネフィットだったかというと、これから買おうとしてる車の安全性についてでした。

他のお店では、「この車にはこんなものがついてる」「あんなものもついてる」「こんなこともできる」というふうにセールスポイントを羅列されたのですが、ボルボのセールスマンは一貫して安全性を伝え続けてくれたのです。

僕がどんな質問をしても、「それはこういう安全性を考えているからです」というふうに着地するんですね。

デザインの設計も安全性が考慮されている。様々な設備も安全性をねらって装備されている。ボディの硬さや形も安全性を考慮している。などなどです…

かっこいい車も良いのですが、僕の場合は「家族を守りたい」という気持ちがあるので、僕に刺さるベネフィットやメッセージは、「かっこよさ」よりも「安全性」だったんですね。それをこのセールスマンに見事にやられ、30分程で即決してしまいました。

やはりここでも、1つのベネフィットに絞って話を進めていった方が成果が出るわけです。

言えば言うほどわからなくなる

セールスポイントが多い会社や商品、サービスなどは、ついついどれも伝えたくなってしまいます。
でも結局のところ、多くを伝えれば伝えるほど、お客さんの頭は混乱していき、わけがわからなくなってしまうわけです。

どれだけ話しても伝わらないのであれば、何も話さないのと同じになってしまいます。
それであれば、1個のベネフィットで話を組み立てていった方が伝わりやすくなり、お客さんの心も動きやすくなります。

ですから、やはりベネフィットは1つに絞るべきです。

1つの絞り方

ベネフィットは1つに絞るべきという話をすると、「じゃあどれに絞ればいいの?」という疑問が浮かんでくるかもしれません。

そんなときは、「Life-force 8(ライフフォースエイト)」を参考にしてください。
略してLF8ともいうのですが、これは人間の8つの根源的な欲求です。

1:生き残り、人生を楽しみ、長生きしたい
2:食べ物、飲み物を味わいたい
3:恐怖、痛み、危険を免れたい
4:性的に交わりたい
5:快適に暮らしたい
6:他人に勝り、世の中に後れをとりたくない
7:愛する人を気遣い、守りたい
8:社会的に認められたい

僕が車を即決してしまったのは安全性、つまり上記でいうと1とか3の欲求が刺激されたわけですね。

もちろん、求職者へのメッセージでも同じように考えられます。
20代がターゲットであれば、6や8の欲求がありそうです。
一方で50代などであれば、1などが考えられます。

このようにターゲットにあわせて、LF8のどれが1番刺さるのか?を考えていくのがいいですね。

質問者へアドバイス

質問の内容からして、日々実務に取り組んでおり、経験を積んでいる様子や、センスの良さを感じました。

とても優秀な方かと思いますので、ステップアップの1つとしてクレイトンメイクピースの世界No.1セールスメソッドを受講されるのもいいのではないでしょうか。

上級者向けのコンテンツですが、きっと習得できるはずなので、今後の更なるステップアップが期待できますよ。

まとめ

ベネフィットは、1つにしましょう。
その方が圧倒的に成果が出ます。

「たった1つの完全に信じられたベネフィットは、10種類の少ししか信じられていないベネフィットより10倍強い」という言葉を忘れないでください。

ベネフィットを1つに絞るのが難しいと感じるときは、LF8を参考に、どんな訴求がターゲットに刺さるのか?ということを考えましょう。

▼動画で見返したい方はこちら

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