From:ダン・ケネディ
以前「フォーブス」誌が、その年に注視すべき地域別マーケティングの主要傾向についての記事を掲載していました。
そこでは、Facebook有料広告の利用はサービス業を営む地域ビジネスにとって、役に立たない「失敗」であり続けるだろうと予測されていました。また、複数の拠点がある国内ブランドはより多くのマーケティング予算を地域別マーケティングに充て、ブランディングに投じる資金を減らすだろうとも書かれていました。
これらの予測には留意すべき重要ポイントが2つあります。1つ目は、新しいメディアが一見魅力的に見えても、結局は期待はずれに終わるだろうという点です。
2つ目は、あなたの競合相手である大企業が、広告宣伝やマーケティングに投じる資金を増額させるという点です。このことは、あなたが「扉の外で待ち構える狼たち」の餌食になりたくなければ、今すぐあなたの顧客やクライアント、患者との特別な絆を強化する必要があることを意味していますよ。
CMO(Chief Marketing Officer、最高マーケティング責任者)カウンシルからの報告書には、ビジネスの成長・収益性を活性化するためにはリードジェネレーション(見込み客の獲得)と、収益確保を目的とする地域別マーケティングが不可欠であるとシニア・マーケターたちによって明らかにされていました。それにも関わらず、地域の見込み客を活性化する自社能力が非常に優れていると評価した企業の割合は、驚くことにたったの7%だったのです。
言い換えれば、企業は地域別マーケティングに失敗しているということです。
私がジェフ・スルツキーと共同執筆した『クチコミ客を引き寄せる草の根マーケティング成功戦術大全』(ダイレクト出版)で、最もパワフルで儲かっている中小企業を所有し、運営や宣伝をする人々が主に頼っているのは、ジェフが「草の根」マーケティングと呼んでいる活動であることを説明しています。つまり、顧客および彼らの地域社会や日々の活動に溶け込み、直接的な関係を築くために街頭レベルで行うマグネティック・マーケティングなのです。
これは政治活動にもよく似ていますね。
選挙で勝利するのは支持者による戸別訪問や庭に立てられた支持看板、車に貼られたバンパーステッカーの数が一番多い人です。そのため、中小規模の地域ビジネス経営者に対する私の主要アドバイスは、35年前にこの仕事を始めた時から変わりません。それは毎朝起きたら、市長選挙の候補者のように草の根レベルの活動をしなさいというものです。
地域ビジネスにはどんな大型小売店や大企業、遠く離れたディスカウント店も持っていないような独自の強みがあるのです。それは、顧客やクライアント、及び患者があなたに忠誠を誓う「生涯顧客」となり、特別な絆を築くことができるというものです。例えば、地元で生まれ育った男性が営む自動車修理店、大通り沿いのクリーニング屋や街角の食堂には地元の常連客が多くいますね。
不況やディスカウント店との競争があっても、人々は地元経営の独立小売業者の方を好むのですよ。アメリカン・エキスプレス社が行った中小企業に関する調査でも、地域ビジネスの支援が重要であると回答した人の割合は93%にも上りました。
しかし、この優位性には大きな危険も潜んでいます。大企業のマーケティング予算があなたの地域市場に投入されることを考えると、特に危機的な状況と言えるでしょう。どのように危険なのかって?それは、恐らく地域ビジネスにとっての持続的な優位性はこの1つしかないので、これを活かせなかったらあなたのビジネスは完全に終わってしまうかもしれないということです。
-ダン・ケネディ
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