From:中谷佳正
先日、クライアントの顧客リサーチをする機会があり、僕がやるつもりでしたがスタッフが「やります!」と言う事で任せることに。
順調な滑り出し・・・というわけにもいかず、結果は1時間半の予定が5分で終了(笑)彼は初めての顧客リサーチなので、どこまでできるかなーと思っていたのですが結構早い段階で心が折れたようでした。もちろんその後は僕が引き継いでちゃんとお話しさせていただきましたので、、、
みんな最初はそんなものですが、やはりリサーチにもやり方があるというのを知っておく必要があると思います。そのやり方っていったい?
やり方の話をする前に、リサーチの重要性について先にお伝えしておきたいな、と。。。リサーチが重要になる理由は、自称世界一のセールスライター故ゲイリー・ハルバートの言葉からも分かってきます。
とあるセミナーの最中に、ゲイリーは参加者にこんな質問をしたそうです。
「オレとあんたらがハンバーガー屋を始めたとしよう。それで、誰が一番売れるか競争したとする。そしたら、あんたらは、競争に勝つためにどんな”条件”が欲しい?」
答えはみんなバラバラでした。
最高の食材、秘伝のソース、集客に有利な立地、、、最安値で販売できるなら。。。
それに対して、ゲイリーはこう答えました。
「OK。あんたたちにその条件を全部くれてやる。全部の有利な条件をあんたらにくれた所で何も問題はない。ただ、オレはたった一つだけ欲しいものがある。それさえあれば、オレはあんたら全員を打ち負かす事ができるね。」
「それっていったい・・・」
セミナーの参加者たちは息を飲みました。
「オレがたった一つだけ欲しいもの、、、それは、、、」
会場は静まり返ります。
「・・・腹ペコの群衆だよ!」
似たようなことは、ダン・ケネディも言ってますね。何よりも大事なのは「顧客の群れ」であるって言葉です。群衆とか群れとか、言い方は尖ってますがそれは要素をビビッドに伝えたいからだと僕は解釈しています。要するに、DRMで何よりも大事なのはマーケットとかお客さん達の存在だってこと。。。
それとリサーチがどんな関係があるのか?と思われるかもしれないですが、リサーチが最も大事な理由は、そのマーケットを見つける方法がリサーチにしかないってことにあります。何に対して腹ペコになっているのか、その人達がいったいどこに潜んでいるのか、彼らは何を感じ何を信じているのか。それはリサーチをすることでしかわかりようがないですね。
今度はセールスライティングの話をしますが、それだって同じこと。。。要するに、リサーチが最も重要な要素だってことです。
セールスライティングにおける重要な要素はいくつか挙げられると思います。ビッグアイデア、ヘッドライン、オープニング、オファー、、、そもそもの商品など、色々出てきますね。その中でも特に「リード(導入文)」に至っては、80%ぐらいの重要度とまで言われてます。つまり、ビッグアイデアとかヘッドラインとかオープニングの部分です。
ただ、そのリードだって結局は顧客リサーチをしたから導き出すことができるって、わかりますか?お客さんがどんなことを信じているか、どんなことを感じているか、どんなことを求めているか、、、それがわかっているからこそ、共感してもらえるリードが書けるってことじゃないかと思います。
むしろ、僕なんかはリサーチをした時にお客さんが言ったセリフをそのままヘッドラインに使うことで、高い反応率があったなんてこともありました。
冒頭でお話したスタッフが5分で終了してしまったのには理由があります。ちなみに、僕がリサーチをしたら長い時で3時間にも及ぶことだってあります。ここで面白いのが、お客さんが喜んで話してくれるってこと。。。イヤイヤ3時間ではないです(笑)
「あ、もうこんな時間?もっと話したかったー。よかったらもっとお菓子あるけど食べますか?もう少し時間ありますけど・・・」
なんて言っていただけることだってあります。
5分と3時間の間にある違いは何なのか?それは、、、深掘りできるかどうかです。お客さんに対して、いったいどこまで突っ込んでいけるかってこと。。。しかも、スムーズに。
そのためにはインタビューをするのですが、確認作業のようにならないことがコツです。つまり、「クローズド・クエスチョン」にならないように質問することがポイントですね。
「わたしたちの商品を購入する前に使っていた商品はAですか?」
「はい。」
「それに不満があった?」
「はい。」
「価格が高いとか、品質が良くないとか、そういうことですか?」
「そうですね。品質に問題があると思いました。」
みたいに、答えがはいとかいいえとか、選択肢から選ぶとか、決まってしまうものをクローズド・クエスチョンって言います。
対して、リサーチのコツは「オープン・クエスチョン」で行うことです。
「わたしたちの商品を購入する前に使っていた商品って何ですか?」
「Aとか、、、Bとか。あ、そういえばCも使ったことありますよ。」
「そうなんですね。それなのにどうして、私たちの商品を使ってくれてるんですか?」
「それは雑誌でAがあまり良くないって書かれてたんですよ。」
「え?それって、、、なんて書かれてたんですか?」
こんな感じで、回答が相手の自由に委ねられているのがオープン・クエスチョンです。そうやって、次々に話を展開していくことで、お客さんは自分の話を真摯に聞いてくれるってことで、自己重要感も上がり、最終的には喜んで話してくれるってことになるんですね。
あなたがもし本気でビジネスを改善したいと思っているなら、まずは顧客リサーチから入るのが良いと思います。ぜひ、試してみてください。そしてその人に心から興味を持ってやってみてください。
-中谷佳正
P.S.
顧客リサーチには、実は隠れた良さがあります。
それは、、、お客さんがより一層のファンになってくれるんですね。しっかりと自分の話を聞いてくれたってことで、好意を持ってくれます。
あとは、すでにお得意さんがいるなら、自信が持てるようになるかもしれないです。お得意さんにリサーチすれば、基本的にはあなたにとって良いことを言ってくれるはずなので(笑)
最初はビビるかもしれないですが、やってみると案外良いものですよ。。。
【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします