From:北岡秀紀
From:北岡 秀紀
ちょっと前の話ですが、あるフランチャイズのマッサージ店のコンサルティングにはいりました。
簡易的な内装、簡易的なオペレーションにすることで、一時的に空いているテナントを安く借りるというビジネスモデルで数十店舗を展開していました。
この店舗のオペレーションの改善と売上アップをしたいということで、コンサルティングをさせていただくことに。
結論から言うと、タオル1枚を準備することで売上がアップしました。
さて、何をしたのでしょうか?
…というほど、おおげさなものでもありません。
施術用のベッドにタオルを引くようにしただけです。
その顛末はこうです。
コンサルティングに入るにあたって、その身分を隠してそのお店のサービスを受けてみることにしました。
元フランチャイズの会社出身の社長が経営していることもあり、さすがオペレーションはしっかりしています。
入店時の挨拶、説明などすべてソツがありません。
また、お店も清潔で行き届いています。
スタッフの動きも100点満点とはいきませんが、悪くありません。
しかし、準備されたTシャツとジャージに着替え、ベッドに寝転んだところ…
合皮のような素材でできているベッドはシャツ一枚だと冷やっとします。
しかも、内装にお金をかけないために、だだっ広い空間にベッドを置いているだけ。
さらに外の空気が入って来やすい構造になっています。
もちろん暖房はかかっていますが底冷えがする感じがします。
そこで後で調べてもらったのが冬のお客さんのリピート率でした。
データベースを調べてもらうと案の定、冬に入って来たお客さんのリピート率が3割ほど低かったのです。
コストもかかるのでベッドを総入れ替えするわけにいきません。
そこで、少し厚めのタオルのベッドに敷くオペレーションを追加してもらいました。
結果、冬のリピート率が改善したのです。
私がココでやったことはただひとつ。
お客として実際にサービスを受けてみたこと。
そこでベッドが不快、と感じて数字でチェックしてもらっただけです。
「お客さんの気持ちになれ」
マーケティング、いや商売の基本です。
でも、自分のビジネスのお客さんになってみることって意外と少なくないですか?
改めて自分がお客になって自分の商品・サービスを買ってみる。
定期的にやってみると、様々な改善点が見つかります。
特に会社がうまくいくほど、忘れがちになります。
しかし、そんな時ほどインパクトの大きな改善点が見つかるもの。
ぜひやってみてください。
-北岡 秀紀
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