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これはバカというべきか、怠惰というべきか

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From:ダン・ケネディ

From: ダン・ケネディ

起業家のバカさ加減や、ケチの度合い、怠けグセは、現在の顧客と新しい顧客、または見込み客に対する対応に顕著に現れます。

起業家はすでに自分にお金を落としてくれるとわかっている顧客に対して、時間とお金をかけることをとても嫌がります。実は、彼らにこそお金と時間をかけないといけないのです。しかし、新しい顧客を獲得するために時間とお金をかけたがるのがビジネスの常です。彼らは汗水を垂らして新規顧客を必死で得ようとしますが、すでに釣り上げた顧客には餌もやらないのです。

これには、人間のあまのじゃく的習性、経済的な知識の無さ、飽きっぽさ、一度ついた顧客が離れないというバカげた思い込みなどありとあらゆる理由があるのですが、ここでは分析しないことにします。

自動車販売店は新規顧客を得るために、新聞、ラジオ、テレビの広告に週に5万ドルもつぎ込んでいます。しかしすでに車を買ってくれた顧客に数百ドルをかけて手紙を送ったり、数千ドルをかけてパーティを開いたりすることは、とんでもないことなのです。こんなバカでケチで怠惰の3拍子揃った業界は、自動車業界以外にはないと断言できます。それでも皆が車を買うから、彼らは生きていけるのです。

他の業界でこんなことをしていたら、生き残れる販売店やセールスマンはほんのわずかでしょう。

また違う次元ではありますが、同じようなバカな話がほとんどのビジネスにも当てはまります。私の行きつけのクリーニング店は、クーポンサイトや地元紙に広告を載せています。3年以上もの間、毎月150ドル以上使う私のもとには手紙ひとつ来やしません。

さらに、広告についているクーポンには「新規客のみ有効」とご丁寧に書かれているのです。私は他にきちんと仕事をしてくれるクリーニング屋を探すのが面倒で、今のところまだこのクリーニング屋に通っています。しかし、私が以前に車を買った販売店にはもう行く気がしません。

まずあなたの顧客の上位5割、いえ4割、3割で構いません。彼らの「心をつかむ」ところからまず始めましょう。彼らの生活の中で毎週話に上がるのがあなたであるように仕向けてください。

そのあとで、新規顧客やあなたのいる業界が、あなたを話題にするように仕向けていくのが賢いやり方なのです。

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

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