From:北岡秀紀
講座に参加してくれていた、ある整体師の方のお話。
リピートアップの施策として「6回の回数券をやろうと思うんです」というアイデアをもってきてくれました。
平均の来店回数が3,4回程度ですから平均来店回数を増やすという観点から見て、このアイデアには合理性はあります。
…が、この回数券の現物を見て私は強く改善を求めました。
この回数券の有効期限が半年になっていたからです。
さて、なぜ有効期限が半年であることを大きな問題としたのでしょうか?
結論から言うと、自分の職業の使命が何なのかを一切考えていないからです。
整体師の仕事の使命はなんでしょうか?
身体を治すこと、ですよね?
その観点から見て6ヶ月かけて6回通ってもらったとして、患者さんの身体は治るんでしょうか?
(その方の治療法であれば)できれば2ヶ月くらいで集中して長くても3ヶ月くらいで、6回は来てもらう必要があります。
ならば6回の回数券を購入してもらって「治すために2ヶ月以内に全て使い切ってください。」と患者さんに断言すべきなのです。
もちろん忙しいお客さんもいるでしょうが、それでも長くても3ヶ月程度の有効期限にして、「身体と仕事どちらが大事ですか?」とせまれるくらいの気迫がなければ、この使命は果たせません。
値上げ、リピート、集客などマーケティングでやれる施策は無限にあります。
しかし、その施策にはあなたのスタンスや考え方にあっているのでしょうか?。
いくらの売上、利益があがるからこれだけの「お客」を獲得しないといけない。
ある部分ではこういう数字での判断は必要かもしれません。
しかし、その根底にはあなたがビジネスを通じてお客さんをよくすることが前提です。
そのためにはあなたの「あるべき姿」からズレた施策は儲かりそうでもやるべきではありません。
特にマーケティングやセールスの勉強をはじめたては、ちょっと工夫するだけで成果が出ますから楽しくて仕方ありません。
ゲーム感覚で儲かることをやる、という状態に陥りがちです。
しかし、あなたが長くお客さんといい関係を継続したいなら…
あなたのスタンスを明確にしましょう。
そして、そのスタンスにあった施策だけを実行し、あなたのスタンスに共感してくれるお客さんとだけ付き合いましょう。
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