From:寺本隆裕
東京行きの新幹線より、、、
もう6年目。
12回目の開催です。
今、新幹線で東京に向かっています。「リストブランディング」セミナーのためです。
2010年に1回目の開催をしてから6年間。
このセミナーは、事例などの細かいことは変えているものの、ほぼ同じ内容を話しています。
自分で言うのも何ですが(笑)変化の激しいインターネットマーケティングのジャンルで、6年間も同じ内容でセミナーが続けられるというのはなかなか珍しいことじゃないかなと思います。
というのも、このセミナーの1回目を行った2010年というのは、まだiPhoneが日本に来てから2年ほどの時代。
スマホで動画がさくさく見れる、という状況ではありませんでしたし、ノートPCを開いてカフェで仕事をしている人もほとんどいませんでした。
ネットマーケティングでも、まだSEOで上位表示するための「トリック」が使えて、「情報起業」ブームもまだ残っていました。
LINEアプリもまだありませんし、Facebookやyoutubeが日本語対応されてまだ2~3年くらい。
「facebookは実名登録制だけど、それは本当に大丈夫なのか!!」なんて議論もまだ行われていました。
当時はまだまだネットの広告もゆるくDRMを使っている人も少なかったため、安い広告費でたくさんの顧客獲得ができた美味しい時代。
ネットというメディア自体が上り調子だったのでとにかく何をやっても売れる。そんな時代でした。
だから当時は、ちょっとしたノウハウをpdfにして2万9800円で売る、みたいなことで儲けることができたわけです。
でも、当然そんな状況が長続きするはずがありません。
どんな市場もそうですが、美味しい市場には新規参入者がわんさか入ってくるため顧客の目は肥えて、反応はどんどん下がっていき、そして「正常」な状態で落ち着きます。
そんな中、リストブランディングの内容が今でも効果的なのは、(むしろ今だからこそよりその重要性が増しているのは)、
ダン・ケネディの最も重要なアドバイスを徹底的に掘り下げている内容だからでしょう。
リストブランディングの中心コンセプトになっているダン・ケネディの最重要アドバイス。
それは「群れ」という考え方です。
以下、「ダン・ケネディから学ぶ稼ぐ社長の作り方」集英社 より。
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ダン・ケネディを理解する上で最も重要なキーワードの一つに「群れ(herd)」というものがあります。
社長、起業家は自分自身のことを牧場主だと思わなければいけません。
乳牛を育てる牧場主です。
あなたは乳牛が逃げ出さないよう、あるいは外からオオカミが入ってこないよう柵を作り、エサを与え、健康状態を保つようにしなければいけません。なぜならその健康的な「群れ」こそが、あなたにお金をもたらしてくれる資産だからです。
では、あなたにとって、乳牛の「群れ」に相当するものはなんでしょうか?お金をもたらしてくれるものは何でしょうか?優れた商品でしょうか?いいサービスでしょうか?それとも優秀な従業員でしょうか??違いますね。それそのものは、あなたにお金をもたらしてはくれません。商品もサービスも従業員も、、、それらに対して価値を感じ、お金を払ってくれる人がいなければ、全くもって価値がありません。
あなたにとっては、「ファン、顧客、クライアント」が群れなのです。
その群れこそが唯一、あなたにお金をもたらしてくれるものなのです。だからあなたは牧場主として、ファン、顧客、クライアントを獲得し、それが外に逃げ出さないよう維持管理をしなければいけません。
マーケティングにおいて最も難易度の高いものは、新規顧客の獲得です。マーケティングにおいて最もお金がかかるのも、新規顧客の獲得です。そして、マーケティングにおいて最も「利益」になるものは、すでに「群れ」の中にいる人への販売です。そう考えるとあなたがマーケッターとしてすべき仕事は、群れを集めて、それを逃がさないようにすることです。
そのために必要な、とても基本的なことは、継続的に群れとコミュニケーションを取ることです。顧客がその会社でリピート購入しない理由の1位(実に65%の理由)は、その会社で買ったことや店を忘れているということです。あなたも先月、はじめて入った飲食店やはじめて入って購入したお店のことをどれくらい覚えているでしょうか?
群れとの関係を維持するために、ダン・ケネディは最低月1回、顧客へのニュースレターを送ることを勧めています。インターネットのメールマガジンを使えば、ほぼ無料で、毎日、群れにメッセージを送ることもできます。ニュースレターは「紙媒体」で送ることが推奨されています。当然お金がかかりますが、新規の顧客を一人獲得するコストを考えると、既存の顧客を一人維持するコストのほうがはるかに安く、そして簡単で、利益貢献度も高いのです。しかし多くの会社は新規顧客に目が行き過ぎて、群れへのケアがおろそかになってしまっています。
ダイレクト・マーケティングとは、
リレーションシップ(関係性)・ビジネスなのです。
ちなみに、、、
ダン・ケネディはこの「群れ」という用語を、見下したり軽蔑したりするために使っているのではありません。牧場の経営者も、彼らの群れに対して大きな尊敬の念と愛情を持っています。そしてダン・ケネディ自身も、彼のお客様やファンに対して、同じような尊敬の念と愛情を持っています。「群れ」というような、あえて普段使わないようなパンチのある言葉選びをするところも、ダン・ケネディが自分自身の「メッセージ」のパワーを強めるための戦略です。
ダン・ケネディが起業家人生の中で最も価値のある教訓として話しているコンセプトが、「請求書は群れに送れ」というものです。と同時に、このコンセプトをマスターすれば、「自分の思い通りに収入をコントロールできる」とも言っています。これを説明するのにいつも、次のようなビートルズのジョン・レノンの話をします。
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水泳プールを買うために曲を書く
ジョン・レノンは「ちょっと座って、水泳プールをもうひとつ買うために曲を書こう」と言っていた。
これは、ビートルズには次作のアルバムを待ち望む大きなファン層が付いているので、収入が必要になると、何もないところから新曲を作ることで収入を得ていたということだ。
もちろん、あなたにはそのような才能がないかもしれない。少なくとも私にはない。しかし、私は座って、広告やセールス・レターを書くことはできる。
ジョン・レノンは自分が欲しいものを買うために、曲を書くことによって彼の群れに請求書を送っていたのだ。私は彼と同じことを、セールス・レターを書くことでやっている。
あなたもそのようなことをすることができる。それには、興味深い新しい価値、製品、サービス、オファー、チャンスを自分の群れに提示し、それと引き換えに彼らがお金を持って駆けつけてくれる仕組みを作ることが必要だ。
自分の群れの質がよく、群れとの関係がとても良好で、彼らに非常に魅力的な申し出を提示できれば、群れはあなたに殺到してくるだろう。
事実、私は自分自身のお金を使ったことがない。私は家を2軒、競走馬を20頭ほど、クラシックカーを4台、希少本と初版本を集めた小さな図書館、他の本を収蔵した大きな図書館、それから株、債券、年金保険、アパート、商業不動産などの事業を含む大きな投資ポートフォリオを持っている。
そして、それらのひとつも自分のお金では払っていない。
何かを購入するたびに、私は請求書を作り、私の群れに送った。私の場合、その請求書とは郵便物、電子メール、テレビセミナー、オンラインセミナーによるセールス・レターだ。
自分の群れへの請求書の送り方は、ここでは重要ではない。重要なことは、自分が自分の群れに請求書を送れるということだ。
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群れがあれば、欲しい時に欲しいだけの収入を得ることができます。長期的に事業を安定させることができます。将来に対する経営の不安も解消することができます。
今売れている商品やサービスは、来年にはどうなってるかわかりません。従業員もいてくれるかどうかわかりませんし、環境がどう変化するかもわかりません。しかし、、、群れとの良好な関係は、将来的に長期にわたって、あなたに収益をもたらし続けてくれます。
いい商品が見つかれば、それを調達して群れに販売して現金を得ることができます。しかし、販売先がなければ、、、いい商品を手にしたところで1円にもならないのです。
ビジネスとは、
・顧客(群れ)を獲得し
・顧客(群れ)を維持すること
以上。
群れとその関係の深さこそ、ビジネスにおける最大の資産です。そしてその最大の資産は、「帳簿」には載っていません。
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ダン・ケネディから学ぶ稼ぐ社長の作り方 集英社 より
ダン・ケネディは40年間、ダイレクトマーケティングの世界最先端を走り続けている「経験」を元に、
変わるもの(一過性のもの)
と
変わらないもの(本質的なもの)
を見分け、僕らにいつも警告をしてくれます。
「今、それはブームで流行ってるかもしれないが、一過性のものだ。すぐに廃れるから手を出すな!」
「これは長期的に成果を生み続ける重要な事だ。
1,2週間で効果の出るものではないし楽なことではないが、継続し続けることで圧倒的な成果につながる。だからつべこべ言わず、やれ!」
という感じで。
そして
寺本隆裕
PS
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