昔は…

トレーディングカードといえば、野球のものしかありませんでした。ある人がこう考えました：アメフトのカードはどうだろうか？バスケットボールは？サッカーは？WWF（プロレス）は？また、他の誰かがこう考えました：裸の女性は？有名な犯罪者は？

また、ドライブスルーの窓口があるのは銀行だけでした。その後、レストランやドライクリーニング店がドライブスルー方式を導入しました。ラスベガスにあるインペリアル・パレスでは、ドライブスルーでスポーツの賭けができるようになりました。その他にも、酒屋や結婚式用の教会をドライブスルーで利用することができます。では、ドライブスルーですぐに税金還付が受けられるというのはどうでしょうか？あるいは、ドライブスルーで懺悔ができたらどうでしょうか？

あるとき、ブック・オブ・ザ・マンス・クラブ（訳注：毎月会員向けにオススメ本を割引価格で提供する）というビジネスが創業しました。その後、同様の月額制ビジネスが、フルーツ、チーズ、ワイン、ステーキ肉、低糖質の食事セットへと広まっていきました。レコード、カセットテープ、CD、DVD、そして化粧品やランジェリーもあります。では、地元レストランによる月替わりのテーマに沿ったディナーというのはどうでしょうか？

昔は…

ザ・ゴングショー（現在のアメリカン・アイドルのようなTV番組）が放送されていました。ボディビルダーのチャールズ・アトラスのあとは、フィットネスの父と呼ばれるジャック・ラレーンが登場しました（現在はボディ・バイ・ジェイク）。ステーションワゴンのあとは、ミニバンが登場しました。

どんなものでも市場になるのです。

みなさんは、ある年のイースターの週末に上映されていた映画の第1位が、キリストを描いた“Passion Of The Christ”（邦題：パッション）、第2位はアメコミが映画化された“Hellboy”（邦題：ヘルボーイ）だったことを覚えていると思います。

アリゾナ州フェニックスのキャメルバックには、歩いて行ける範囲内に、ビジネスや観光客向けのコートヤード・バイ・マリオットとラグジュアリーホテルであるリッツ・カールトンがあります。

ジョージ・フォアマンは、油を抑えられるヘルシーなグリルを販売していますが、太った人向けにウエストが調整できるパンツも販売しています。

この3つのアイデアから、どんな結論を出しますか？

みなさん、この世界は、マーケティング精神を持つ人のものなのです。マーケターやマーケティング志向の起業家のような考え方をしようと訓練したり、調整したり、鍛錬すればするほど良いのです。

周囲の物事や自分に起こることについて私と同じ考え方をする人は、比較的少数です。それは、どうすればそれらをチャンスやお金に変換できるだろうか？と考えることです。

私は今、鋭く磨いた直感を鍛えています。十分な選択力を持って、そして気が進まないとしても、新しいものを受け入れるためです。極めて大きな成功を収めている人とそうでない人を分けるのは、この独特の考え方のようです。これは、考え抜かれた上での調整による結果であり、偶然の結果でも遺伝によるものでもありません。