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マーケティングに終わりはない?

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From:リッチ・シェフレン

数年前、私はポーター・スタンスベリーと話をする機会がありました。

ポーターを知らない人のために書いておくと、彼は、Agora(アゴラ)出版最大の財務部門の部長で、かつて部下と共に「The End of America」という圧倒的なマーケティング力をもつインフォマーシャルを制作し、これによって数十万もの人がそのサービスを購入したという経歴の持ち主です。

この成功によって、彼はAgora(アゴラ)社トップのプロデューサーになりました。これはかなりすごいことです。つまり、ポーターはマーケティングについて一家言もっていると思って間違いありません。とにかく、私と話しているときにポーターは、ある考えをシェアしてくれたのですが、その考えが本当に的を得ているだけでなく、人の深層心理をとらえた、とてもパワフルなものだったのです。それは、人がモノを購入する理由についてでした。

マーケティングに精通しているあなたなら、人は感情的な理由でモノを購入するということ、そして買った後でいろいろ理屈をつけるということを知っていることでしょう。このことは別に真新しいことではありません。でも、このときポーターが言ったこと、つまり私がすごくパワフルだと思ったポイントは、ほとんどのマーケターが、これまで完全には理解したことがないと思われる、次の点でした。

あなたの見込み客の感情的欲求、つまり何かを買いたいという気持ちは、いつまでたっても完全に満たされることはない、ということです。

なぜ、何かを買いたいという欲求はいつまでたっても満たされることはないのか?

例えば、私は本を買うのが大好きだとします。私が本を買う理由は、実は人から「教養があって、賢くて、何でもよく知っている」と思われたいからなのです。こんな私が見込み客だとしたら、私の購買意欲を刺激するような、感情のスイッチを入れるようなマーケティングはいろいろ考えられます。例えば、私は学生時代、授業中に答えがわからなくて馬鹿にされ、恥ずかしい思いをした経験があるかもしれません。また、グループで話し合いをするときに、自意識過剰になるタイプで、知識欲が旺盛なのかもしれません。

とにかく重要なことは、どんな本をどれだけ買っても、「もっと賢くなりたい」という私の欲求は完全に満たされることはない、ということです。私は今日から死ぬまで本を読み続けることはできますが、「それだけの本を読んでいるような賢い人だと思われたい」という欲求は、決して完全に満たされることはないのです。

顧客の欲求は満たされないことを認識することが重要

なぜそれはそんなに重要なのでしょうか?それは第一に、「マーケティングに終わりはない」ということだからです。見込み客が一度ある商品を買ったら、それは、その後もまた買う意欲があるということだからです。第二に、こっちのほうがもっと重要かもしれませんが、「あなたはマーケティングの視野をもっと広げる必要がある」ということだからです。

あなたの見込み客の1つの「ニーズ」は、いくつもの関連するニーズに容易に、分割することができます。例えば、あなたの見込み客が料理をするのが好きで、あなたからレシピ本を購入する場合には、その販売過程のどこかで見込み客にクッキングコースをオファーすべきです。また、それがイタリア料理のクッキングコースだとしたら、次に見込み客のモチベーションが上がるタイミングでフランス料理をマスターするコースを用意すべきです。さらにそれと並行して、新鮮な野菜を使った料理を教えるクッキングガイドも提供した方がいいでしょう。それに、料理に適したお肉の選び方をコンテンツとして提供することも忘れないようにしてください。

私の言いたいことがわかってもらえたでしょうか?あなたのターゲット市場の見込み客が満たしたいと思っているあらゆる欲求は、それに関連する多くのニーズに細かく分けることができるのです。決して満たされることのないニーズが、あなたの見方次第でいくらでもあるわけです。

見込み客の不安をあおり続けるのはズル?

さて、これから私のお話しすることはある意味、少し非道徳的に聞こえるかもしれません。それは、「売上をあげるためには、自分のターゲット市場の見込み客の不安をあおり続ける」ということです。もしあなたが「それは非道徳的だ」と思うなら、安心してください。それは非道徳的ではありません!ただし、あなたが見込み客や顧客に、優れた価値も同時にしっかり提供していればの話ですが。もしあなたが、そうしていないなら、つまりターゲット市場にガラクタを売り込んで逃げようとしているのなら、あっという間にズルをしていることがバレて、売上はゼロになりますよ。それに、それまでにあなたが築いてきた評判も信用も、永遠に失ってしまうでしょう。でも、優れた価値を提供すれば、あなたの見込み客は、あなたが提供するものに喜んで耳を傾けるでしょう。

次のことを覚えておいてください。あなたの仕事は、単に売上をあげることではありません。あなたの仕事は、見込み客と顧客を手助けすることです。彼らが手に入れたいと思っている価値あるサービスや情報を提供し、彼らがより良い人生を送れるようにすることです。1つの商品でそれができるなら、あなたは、2つ目、3つ目の商品でも同じことができるはずです。なぜなら、彼らにとってモノを買いたいという欲求は、決して完全に満たされることはないからです。

さて、あなたの見込み客がもっている永遠に満たされることがないニーズ、そして1つの購入品から想像される関連ニーズ、そのなかであなたが満たすことのできるニーズとは、何でしょうか?

じっくり考えてみてください。

より高い利益のために
リッチ・シェフレン

リッチシェフレン

グーグル、ヤフー、マイクロソフトなど、大手インターネット関連企業へのコンサルティングを行うネットマーケティングの第一人者。ビジネス戦略の構築を得意とする起業家で、マーケティングの世界で巨人と言われているダン・ケネディ、ジェイ・エイブラハムたちとパートナーシップを取り、指導を行っている。そんな経歴からリッチはグルズ・グル(Guru’s Guru = 先生たちの先生)と呼ばれる。

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