From:山田光彦
先日、社内のセールスライターのレビューしていた時のこと。
レビューしているセールスコピーで売っている商品。それは、商品の特性上、買う人を限定する、かなり特徴があるものだったんです。なので、セールスコピーを書く前の打ち合わせをしたとき時。商品特性に合わせて、お客さんをきちんと絞ったセールスコピーにしよう。そんな話になっていました。
というのも、マーケティングの世界では、広告を作るとき、顧客を絞って書くのがとても効果的な方法だ、とよく言われているからです。ですが、、、
レビューの時に、上がってきたセールスコピーを見てみると、顧客を絞り込むどころか、顧客全員にアピールするようなセールスコピーになっていたんです。(ちなみに、レビューをしていた人は毎月何千万も売上を上げている優秀な人です)
実は、これ。
僕は今までに何度も目にしてきたことなんです。というのも、この顧客を絞るというのは、商品を売る人の本能に逆らう、ちょっと勇気がいることだからです。
顧客を絞ると、顧客が減って売上が下がるんじゃないか、と思ってしまうのが普通だからです。でも、実際はまったくの逆。例外はありますが、顧客を絞れば売上が上がることの方が多いんです。
というのも、顧客を絞り込んで広告でアピールすれば、その絞り込んだ分野に関しては他の商品よりも、あなたの商品の方が優れている、と顧客は自然と感じるようになるからです。たとえば、単なる「しょうゆ」と「卵かけごはん専用しょうゆ」。この2つが横に並んでいたら、卵かけごはんをするなら「卵かけごはん専用しょうゆ」の方がいいだろう、って普通思いますよね。
これが顧客を絞り込むことで、競合がいても、あなたの商品が選んでもらえるようになる理由です。(もう少し言うと、競合がいない時には、絞り込む必要はありません。顧客にはあなたしか選択肢はありませんから)
でも、顧客を絞り込むことで得られる効果はこれだけではありません…
僕は自分で法律関係の事務所をやっていたとき、借金問題を解決する仕事を業務の1つとしてやってました。その依頼者を広告で集める時、顧客を絞り込んだ広告を出していたんです。具体的にはタウンページの広告に「クレジットカード会社から借り入れがある方へ」という言葉を入れました。
なぜ、こういう絞り込みにしたのかというと、僕にとっていい依頼者を集めるためです。
どういうことかというと、僕が仕事をやったことで、すごく感謝してくれる人もいれば、あんまり感謝してくれない人。大きな利益をもたらしてくれる人。そうでない人。いろいろな人がいました。
たくさんの人から仕事の依頼を受けたことで、僕は、感謝してくれる人や大きな利益をもたらしてくれる人にある傾向があることがわかってきたんです。それは、借金で困っている方の中でも、クレジットカード会社からお金を借りている人が感謝をしてくれる上に、大きな利益をもたらしてくれることが多い、ということです。なので、僕は「クレジットカード会社から借り入れがある方へ」という言葉を広告に入れました。
その結果、すごく感謝もしてくれる上に、利益も大きいお客さんが増えて、売上が伸びたことを覚えています。
そういえば、この話を以前どこかでしたときに「借金している人の多くはクレジットカードで借りているから、その絞り込みは意味ないんじゃないですか?」そんな質問をもらったことがあります。でも、意味がないということはありません。むしろ、とてもうまくいっています。
なぜなら、顧客の絞り込みをする理由の1つは競合ではなく、顧客に僕を選んでもらうこと。そう考えると、クレジットカードで借りている人が多くいるのに、僕の広告を見て、その人たちが「自分にピッタリのところはここだ!」と思ってくれたなら、めちゃくちゃうまくいっていますよね(でも、これは当時の競合があまりマーケティングを積極的にやっていなかったからできたわけですが)。
しかも、集まってきてくれるお客さんは、僕が仕事を受けたいと思えるような人が大幅に増えました。
あなたの会社に集まってきてほしい顧客はどんな人でしょう?
とても感謝してくれる人はどんなタイプ?利益が大きな顧客は?
そんなお客さんを増やすために、もう少し顧客を絞ってみてはどうでしょうか?
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